今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

簡易ベッド

2006年01月15日 | 家族
【1月10日】

弟が予約の患者さんすべてにキャンセルを入れ、病院に到着したのは夕方。その時は父の容態は少し安定していました。
案外このまま持ちこたえるかも・・・と思ったぐらいです。

最初に父を見舞った時、ベッドのそばにテレビが引き寄せられていました。きっと「今はこんなにツライけど、一眠りしたらもう少しラクになるだろう。そしたらテレビでも見て退屈を紛らわそう」と思っていたのでしょう。まさかそのまま昏睡に陥ってしまうとは母も私も弟たちも誰一人思わなかったはずです。

弟も父が病室を変わったことを知らずにいたので、6人部屋の方へ行ったようでした。私が呼ぶと「違う人が寝てるから、あら~っ、死んじゃったかと思ったよ」とちょっと苦笑いしていました。こんなふうに書くと不謹慎に聞こえるかもしれませんが、深刻さの中にも時々笑いが入るのが家族というもんです。

看護師さんが来て「今夜はお帰りになりますか?もしお帰りになっちゃうと、今度お呼びするのは心臓が止まった時ってことになっちゃいますけど」と仰いました。私と母は最初から病室に泊り込むつもりだったのでその旨を告げると、簡易ベッドと毛布を運んできてくれました。

弟たちは甥と姪を連れてきているので、一旦実家の方へ戻り様子をみることに。
ここのところ、早朝に悪くなっているようなので、ちょっと心配でしたが、狭い病室に6人いても仕方がありません。

父は痰がたまる時間がだんだん短くなっているようで、吸引すると最初のうちは「おー、おー」と抵抗の声をあげ涙を流していました。看護師さんは「うんうん、苦しいねー、ごめんねー」と言いながら痰を取り除く作業をしてくれました。

母と私は交代で簡易ベッドで仮眠をとっていましたが、ふと気付くと母は別の場所にある長椅子で寝ていました。私が「ベッド代わるよ」と言うと、母は寝ぼけた様子で何か言った後また眠ってしまいました。


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