今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

昏睡の父

2006年01月09日 | 家族
午前中に病院へ行くことにしましたが、バスを乗り継いで1時間余。両親や弟が私に実家に戻り、車の免許を取り、家族の足になって欲しいという気持ちがよくわかります。とにかく不便。

父は4人部屋の奥に布団をまくってお尻丸出しで寝ていました。
「来たわよ~」と母が声をかけると、「う~ん、来たの?」と返事をします。私が父の手を取ると「手、冷たいネ」と子供のような言い方で答えます。お尻が出ていたので「寒くないの?」と聞くと、また子供のように「寒いの」と答えるので、なんとなく可笑しくて笑ってしまいました。

でも、目は閉じたまま。時々、瞼をグーッと上げて目を開けようとするのですが、どうしても開かない様子。

息が苦しそうで、ずっと酸素マスクをつけています。しかし寝返りをうつので、私が行ったときは両耳から外れていて、それで苦しかったのか、右手をマスクに当てたような姿勢で寝ていました。

父は若い頃結核を患い、今、肺気腫に肺炎を併発していると聞いていたのですが、長い間、低酸素状態が続いていたので、本人はそれほど苦しさを感じていないと先生は仰っていました。

父はあと4日で82歳の誕生日を迎えます。意識の戻らないまま、病院のベッドの上で迎える今年の誕生日がもう最後かもしれない。
それとも、少し回復してあと少し生きながらえるかもしれない。どちらにしてももう一度目を開けて欲しい、と思うのは長年断絶した父との関係を修復する最後のチャンスが欲しいからかもしれません。

東京へ向かう高速バスの中で、じんわり出てくる涙を止めるのはなかなか苦労でした。

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