人気のあったプロレスラーのランディも20年後の現在は地方巡りの生活。
試合後の控え室は、学校の体育館と思われる場所。壁には子供の描いた絵、足元にはおもちゃのトラック。
そんな生活をしていたある日、ステロイドの打ちすぎで心臓発作をおこし手術を受け、引退を余儀なくされる。
アルバイトだったスーパーの仕事を本職に変え、疎遠だった娘との仲の回復に努め、憎からず思っているストリッパーと新しい人生の一歩を踏み出せたら・・・と思っていたのに、歯車がひとつズレただけで徐々に行き場をなくしてしまう。
引退してキャンセルしたはずの試合を実行することになるが、心臓は恐らく激しい試合に耐え切れない。
止めに来たストリッパーに「心臓の苦しさより、俺には現実のほうが痛い」と言う。
身体に有刺鉄線やガラス片が刺さっても、長年そこに馴染んだ自分には現実の痛さよりマット上の痛さの方がまだマシということなんでしょう。
プロレスというのは、以前このブログで『ビヨンド・ザ・マット』というプロレスのドキュメンタリー映画の感想で書いたとおり、打ち合わせのあるショーです。
苦しげに試合をするランディに、対戦相手が「大丈夫か?」と気遣いながら闘うシーンは少し笑えるけど、早く休ませてあげたいという気持ちが見えて、強面(こわもて)のレスラーが本当は優しい普通の人だとわかる。
最後のキメ技をかける瞬間で突然画面は暗くなり、映画は終わります。
ランディを演じるのはミッキー・ローク。若い頃はエロさプンプンで、その後、落ち目になってあまり見かけなくなっていたけど、この映画で復活するかな?
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