元CANDLEMASSの超デブ・オペラチックシンガー、メサイア・マコーリン(写真中央のヤバい人)が、
元CANDLEMASS~HEXENHAUS~KING DAIAMONDの“暗黒のマイケル・シェンカー”マイク・ウェッド、
元KING DIAMOND~MERCYFUL FATEのパワフル・ドラマー、スノーウィ・ショウ達と結成した
ドゥーム・メタルバンド MEMENTO MORIによる、ご存じMSGの名曲のカバーです。
彼らのデビュー・アルバム『RHYMES OF LUNACY』に収録されています。
北欧のBLACK SABBATHと言われ、暗く重厚な作風を得意としたCANDLEMASSを母体とするだけあって、
演奏としてはかなりMSGバージョンに忠実なカバーでありながら、
重い原曲をさらに重く、そして独自の一種宗教的な色に染め上げていますね。
オリジナルのゲイリー・バーデンもあれはあれで唯一無二で素晴らしいのですが、
このメサイアのヴォーカルは、技術という意味ではそれを遥かに凌駕していますし、
マイクの流麗なギターソロ(ちょっとエンディング・ソロが短かめなのが残念)、
スノーウィのパワフルかつテクニカルなスティック捌きも、
決してオリジナルに引けをとらないレベルのプレイを聴かせてくれています。
あまり知られていない作品ですが、これは名カバーだと思います。
ちなみにこのアルバムのオープニングを飾る「The Rhyme~The Seeds Of Hatred」も、
サバス由来のドゥーム・メタルとイングヴェイを祖とする様式美HM、
そしてマイケル・シェンカー的な泣きのギターの三者が、奇跡的な融合をみせた名曲です。