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11月23日に広島電鉄の電車開業日を記念した、ツアー形式の撮影&乗車イベント「ひろでんの日2020 ~レトロだョ、電車大集合~」が同社の千田車庫にて催されました。
ツアーは千田車庫での撮影や専用貸切列車による乗車体験といった内容。
個人的には貸切乗車体験が気になり、3倍だったという応募抽選を潜り抜け(?)参加してきました。
参加した「午前の部」ではオープニングセレモニーが催され、各地からの移籍車両と歴代制服を着用した乗務員が並ぶ姿が見られました。
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展示車両は、移籍しながらも広島にすっかり馴染んだ車両から広電を象徴する過去の車両まで幅広い顔ぶれでしたが、目玉とも言える車両はこちらだったのではないでしょうか。
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▲150形156号。有名な650形と同じ被爆車両でありながら、長らく江波車庫で眠っていたといわれる車両。今回のイベントのために全般検査が施されたようです。
営業運転に用いられた期間が短く、小型の前面幕、二軸式の台車など、現役車両とは異なる昔ながらの姿を色濃く残しています。
何よりも156号は原爆投下時に江波付近で被害を受けたと言われる車両。
650形と同じく、戦後の混乱を耐え抜いた車両が再び自走するということは、広島の歴史においても非常に大きな意味があるのではないでしょうか。
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▲2020年11月検査の標記が施されています。
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▲時代の象徴?千田町のタワーマンションを背景に一枚。この車両たちは、広島がこんな都会化するなんて思っていなかったことでしょう。
撮影もほどほどに、貸切乗車体験の時間になったので乗車車両へ移動しました。
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▲応募したのは600形602号。かつては西鉄北九州線なる、西日本鉄道が北九州地区で運行する路面電車して活躍していた車両です。
移籍車両の中では稼働率が低めで、朝ラッシュに7号線8号線で見かける程度。1両のみの存在で広電らしからぬ赤色系の塗装ということで、目にすると珍しさを感じる車両です。自分自身も高校生の頃に一度か二度、それも狙って乗りに行ったきり…。
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▲車内は緑色のシートモケットにビニル系床材が張られた、移籍車両としては標準的な車内。
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▲西鉄時代の線形事情から、車体前部が絞り込まれた形状の600形。車内からも、戸袋部より運転席側に向けて少し狭くなっていることが分かります。
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▲いよいよ出発。稼働率は低くても、れっきとした現役車両ということで車内の掲示物類は今風です。
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▲電停周辺は撮影者だらけ(^^;
乗車した602号は、千田車庫→皆実町六丁目→広島駅という経路。
約30分と短い時間ではありますが「602号の比治山線走行」「御幸橋方面~皆実町二丁目方面の乗車体験」という、広電電車のレア要素が詰め込まれた行程でした。
この乗車体験のハイライトとも言える皆実町交差点の左折は、乗務員の方からも「普段の営業運転では存在しない」「僅かな回送列車のみ走行」という案内があり、車内外とも興奮に包まれていました(笑
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▲左折中の様子。ここも大勢の撮影者が居ました。
広島駅で列車を降りて、602号をお見送り。
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▲広島駅に乗り入れる602号。ここ数年、営業運転で乗り入れた実績はあるのでしょうか?
その後はバスで先回りして、広電撮影の定番?胡町の歩道橋上から撮影しました。
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▲歩道橋に駆け上がったのとほぼ同時に602号が胡町を通過。バスのほうが速いとは言え、ギリギリでした(笑
意外なことに、ここで撮影していた人は自分含め二人だけ。
その後は己斐へ移動し…
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「KOI PLACE」なる広場で催されていた物品廃品販売を覗きました。おしゃれな名前ですが、元己斐民からすればやっぱり「ひろでん跡地」。
そして夕方。
展示車両が江波へ回送されるらしいとのことで、相生橋を行き交う車両を眺めてきました。
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▲まずは101号が通過。
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▲653号。気が付くと相生橋は撮影者だらけ…。すごい注目度です!
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▲ハノーバー電車こと238号。おとなしく後追いで撮影。
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▲北側へ移動し、午前中お世話になった602号を撮影。原爆ドームの補修工事が行われているようで、定番撮影地ながらもいつもとちょっと違う景色です。
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▲最後は156号がやってきました。
朝は車庫内を数メートル移動する姿を見ただけでしたが、今度は本線上、それも自走している姿。当然ながら初めて目にする光景です。
602号での比治山線体験も貴重でしたが、156号の自走する姿がこの日一番の収穫でした。
営業運転は現実的でないにしても、貸切運行や8月6日前後の走行を見られる可能性があるのかも?
全検明けということで、今後の動向が気になるところです。