2021年の暮れに除籍されたらしいボン・バス80036/80037号車。
このうち、36号車が翌年秋に青森県の弘南バスに移籍して第二の活躍が始まりました。
弘南バスといえばかつて80028号車が移籍した事業者でもあります。
元ボン・バスは東北地方への移籍が多いところではありますが、広島県外の同一事業者への複数台移籍は初めての事例ではないでしょうか。
移籍の第一報から一年半が経過しましたが、ようやく日程を確保出来たので6月4日~6日にかけて青森県を訪ねたのでした。
▲ひかり590号 700系E13編成
▲のぞみ80号 N700系X76編成
前日出発が叶わず、始発利用で行程を組みました。徳山発の最速行程で東京へ。
▲はやぶさ21号 H5系H1編成
東京駅では5分(非推奨)乗り換えではやぶさ号に乗車。幸いにも遅延は無く券売機待ちも最小限で済み、最速行程で移動できました。
▲弘南バス 50303-6
新青森駅から今回の目的事業者である弘南バスを利用。乗車すること約一時間、五所川原市内入りしました。
今回も本州の端から端までの移動ということで、乗りっぱなし&最速行程でありながら到着は16時過ぎのことでした。
終点のエルム(五所川原の商業施設)まで乗車し、ここを出入りする弘南バスを数本眺めるも元ボン・バスは見当たらず。
早々に本数の多い五所川原駅へ移動しました。
夕方ラッシュの本数増でせめて姿だけでも…と期待をすること十分ちょい。
▲来た!ということで、運良く短時間で元ボン・バス36号車がやってきました。
窓越しに見える名札差しがボン・バスの名残りです。これが残された車は珍しい…というか、この車が初めてでは?
目撃時は市浦庁舎前15:40→五所川原営業所17:15の運用に入っていました。
とりあえず外観撮影を済ませてお見送り。その後は駅への出入りが無かったので、撮影時点での運用を以って車庫に帰着したようです。
そして翌日、6月5日の朝。
▲来た来た。おはようございます元36号車。
こちらは7:30頃に五所川原駅で撮影。
このときは路線運用ではなく、「車力中学校(つがる市)」のスクールバス運用に充当されていました。さすがにスクール運用までは存在を知らず驚きました。
せっかく一年半越しで実現できた青森入り。
毎度のことながら撮影のみならず現地乗車もしておきたいという思いゆえに、「これ今日乗れる?」という疑問が浮上。
その場で色々調べて…
○車力中学校は五所川原駅から北へ約20km(所要30分~1時間?)
○少なくとも一時間は戻ってきそうにない
○近隣路線の藻川線に片方向運用がある
ということを把握し、もしかしたらスクール運用後の回送ついでに藻川線に入るんじゃ?と推測して五所川原駅を一旦離れることにしました。
▲岩木川沿いを北へ歩くこと一時間ちょっと。藻川線の鶴ヶ岡バス停まで辿り着きました。
▲やってきた車は51220-3号車のレインボー。朝日自動車出身の車だそうです。
ということで推測は見事に外れました(汗)
この車は1本のみ存在する広田発木造高校行きの運用に入っており、その折り返しで藻川線に充当されていたようです。
再び「どこに行った?」と推測していたところ、なんと現地の方から車力中スクール運用に関する情報を入手。
どうやら市内南部を運行する七和線(上高野発着)に繋がるそうで、乗車便と被るつがる総合病院前バス停で待つこととしました。
▲情報どおり七和線に元36号車が充当されていました!
自分自身がボン・バスユーザーでなくなってもう何年も経ちますが、束の間の乗車を楽しみました。
▲五所川原駅前の風景。ボン・バスでも30番台以降は、新車時代を特に色濃く覚えていたり撮っていたりする世代の車です。
かつて己斐の街や市内中心部を眺めた車窓から見える五所川原の街並み。親しんだ日常と旅先気分が入り混じるひとときでした。
▲車内の様子。弘南バス標準の中扉閉鎖(ヒーター増設の都合?)、何らかの事情で跳ね上げ席の交換が施されています。
ですが大半のシートや床材はそのままでボン・バス時代の印象から大きく変わらずでした。
▲経年車+塗装工程の都合ならでは?車内側ピラーは内装色が剥がれ、濃い緑色の塗装が。
▲最後部には車外からもよく見える名札差しがそのままです。ボン・バスでの在庫品が十分にあるのか、氏名掲示に関する法令改正を見据えて不要になったのかな?と推測。
▲車内中央部の座席を近くで。足元には新設された大きめのヒーターと、そこから続くホースを覆っているであろう縞板が目立ちます。
▲市街地~営業所間の往復乗車を楽しみ、五所川原駅に戻りました。
▲弘南バス 51613-3号車 五所川原営業所(元ボン・バス 80036号車)
駅近くの交差点にて。中扉閉鎖に関連して、車いすステッカーの除去、側面表示機の配置変更が施されています。
レインボーRJは弘南バスでも多く在籍する車種ですが、淡い緑色の側窓フイルムが元ボン・バスと判断する特徴の一つでしょうか。
▲後ろ姿を撮影してお見送り。このときは片道40km近くの長距離路線、五所川原~市浦庁舎線に充当されていました。
どうか末永い活躍となりますように!
参考までに、訪問時の運用は推測込みで下記のとおりです。
五所川原駅0730頃~車力中学校(スクール運用)
上高野0925~五所川原営業所1025
五所川原営業所1325~市浦庁舎前1510
市浦庁舎前1540~五所川原営業所1715(推測)
五所川原営業所は弘前方面への路線(訪問時はローザが主力)も担当しています。
現地の方の目撃情報によると51613号車が弘前市内に出入りしたこともあるようで、もしかすると元28号車と顔を合わせる場面があったのかもしれませんね。
▲2021年12月、ボン・バス時代最後に撮影した80036/80037号車。
バックカメラが外されているので、この時点で運用を終えていたものと思われます。
80036号車はボン・バスの最遠方移籍事例を更新し、個人的にも日程確保に時間が掛かってしまいました。
撮影・乗車を果たせて何よりでした。
さて、お見送りを済ませたのが14時前のこと。
幸いにも滞在可能な時間に余裕があったこともあり、ここからは弘前市内へ移動して、2021年に移籍した元80028号車との再会&乗車も楽しみました。この様子は次回の記事で紹介します。
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