マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

『ヘルタースケルター』

2012年06月28日 | 映画

沢尻エリカのお騒がせな私生活を一切無視して、この作品を見たほうがいい。

『ヘルタースケルター』の主人公りりこは、全身整形のトップスターである。「目ん玉と爪と髪とアソコ」以外は全部作り物である。凄い話だ。

こんなえぐい役をやれる女優は、沢尻エリカ以外の誰がいようか!

毒は毒をもって制すのか、今回の沢尻エリカの演技には、りりこという芸能界に君臨するトップスターの華麗さや醜悪さの裏にある実にはかなくもピュアで繊細な一面まで演じきっていた。

蜷川実花監督の色彩豊かなソフィストケートされた美しい映像。一点非の打ち所のない沢尻エリカの美しい顔と均整の取れたシンメトリーの裸体。

脇に回ったドン臭いマネージャー役を演じた寺島しのぶ、芸能プロダクションの調子のいい社長を演じる桃井かおりの圧迫感と存在感にも翻弄される。

目の前に広がるシークエンスそのものが、まるで、おとぎの国に行ったような、まるで、映像までを全身整形させてしまったような感じで、美酒に酔ったような心地いい余韻を残している。

『ヘルタースケルター』   沢尻エリカの代表作になるに違いない。

7月14日から公開

【監督】蜷川実花

【出演】沢尻エリカ  寺島しのぶ  桃井かおり  大森南朋  窪塚洋介

 



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