マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

『ポエトリー アグネスの詩』

2012年02月10日 | 映画

 

 

韓国のお母さんが主人公の作品が大好きだ。その中でも、数年前に見た『母なる証明』のインパクトったらなかった。

韓国映画は、母親を描かせたら、多分、世界一なんじゃないかなって思っている。

『ポエトリー アグネスの詩』の主人公は、釜山で働く娘のために、その息子、つまり孫を預かり育てる初老のオバーサンである。だから、この作品は母親ではなく、祖母を描いているが、祖母と母親というのは、名前が変わるだけで、原点では同じなのではないかと思う。

このオバーサンの仕事はホームヘルパー。ある日、物忘れが酷いことから医師から初期の認知症を宣告される。

平穏無事に平和に生きてきたオバーサンに、この日を境に軒並みにアクシデントが押し寄せる。学校の友達の自殺に関与した孫への不信感と、孫を守る深い愛情が出たり入ったり。

どんどんと状況はオバーサンを孤独にしていく。

たった一つ、このオバーサンを救ってくれるたのが詩を書くことであった。

これだけの淡々とした物語なのだが、全身全霊を込めて、詩作に耽るこのオバーサンの姿を見ているうちに、なぜか泣けてくる。

試写を見て数ヶ月たった今でも、あのオバーサンの一つ一つの表情やしぐさが、心に焼きついて離れないのはなぜだろう?

 2月11日から公開

【監督】イ・チャンドン

【出演】ユン・ジョンヒ  キム・ヒラ  パク・ジョンシン

 

 

 

 

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yukko )
2012-02-14 16:57:20
「母なる証明」を見ようと思ってTSUTAYAに行ったけど、貸し出し中だった。そのうち見てみるね。「ポエトリー」は大阪は3月に封切、それも梅田まで行かないと見られないみたい。しかし、最近韓国の映画にはまることが多く、マリリンお勧めの「コーラス」も見たよ。今日は「私のちいさなピアニスト」を見た。ブログにアップしたので見てね!また情報お願いします。
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ありがとう! (マリリン)
2012-02-15 08:54:00
「母なる証明」は凄いぞ!貸し出し中とのこと、水面下でのこの作品の評価が高いってことでしょうね。「ポエトリー アグネスの詩」もこれに匹敵するほどの傑作よ。イケメン、美女が出てくる韓流ラブコメ、ラブロマンスも悪くないけど、韓国はこういったシリアスで詩的で叙情的作品を作らせると天下一品ですな。ところで、yukkoちゃんのブログだけど、イタリア駐在している時のブログは無くなっているけど、新しく映画のブログができたの?アドレス教えてね!よろしく!
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