LOVE AND GLORY

-サイキックの眼-

奈良ホテル 110周年

2020-03-03 14:36:51 | 時間旅行
 
 
NARA HOTEL since1909
 
 

 
旧国鉄と近畿日本鉄道との共有ホテルだった奈良ホテル
110周年目に、JR西日本単独の経営に移行。
  
❖ 宿泊DETA
2020年2月16日宿泊
創業110周年記念・大感謝ありがとうセール
一休.com 予約
本館スタンダードダブル パークサイド (25.5平米)
〔一室〕14000円ー(一休.com・5000円クーポン)=9000円
〔ディナーブッフェ〕7260円ー(20%引きプラン)=5808円
〔朝食ブッフェ〕3872円ー(110周年記念プラン)=110円
1泊2日 計 14918円(税サ込)
 
 
◤ まえがき
 
前回の記事 『 「奈良ホテル」まで、徒歩5分 』
ホテルの耐震補強工事前の2016年に
宿泊したフォトエッセイです。
耐震補強工事後の2020年との違いは
本館1階の和室が洋室にリニューアルされ
開業当時からある古い暖炉のダクト内の煉瓦の撤去
そして木材のみを使用した耐震補強
そして僕にとって一番大きな変化を感じたのは…
スチーム暖房の撤去をされたことです。
開業当時は暖炉、そしてスチーム暖房となり…
そして110年目の冬からは電気による暖房のみに更新されました。
その更新後の110周年目の「 奈良ホテル 」をご閲覧ください
  
 
◤ 奈良ホテルへの近道
 

今回も…自宅から~奈良ホテルまで、徒歩5分で。
 

猿沢池のちかく、昔ながらの路地の突き当りに、
奈良ホテルの裏側の勝手口が見える。
 

勝手口の裏門
今は耐震工事用の機材などが置かれている
 

石段を登りきったら、左へいく。
 
 
◤ 正面玄関
 

本館 玄関
 

本館のフロントサイド
「タウンサイド」というカテゴリー客室が並ぶ。
南側のこの客室からの景色は…駐車場のみとなる。
北側の「パークサイド」2階客室からは奈良公園が望めます。
今回は「パークサイド」指定の宿泊プランを安価で予約できた。
 

 

 

赤い玄関マット
 

こちらがメインのドアです
奈良らしい雰囲気の年季を感じる
 
 
◤ フロント
 

2階から
 

和洋折衷の暖炉
 

 

ウン千万円だそう
館内の調度品も絵画もすべて JR西日本 の所有
 

フロントの奥に古めかしい金庫が鎮座している
 
 
◤ ロビー 「 桜の間 」
 

 

厳かで重厚なフリースぺース
宿泊客でなくとも、奈良公園散策の思い出に立ち寄れる。
 

行燈風シャンデリア
 

15分おきになる鐘は、1時間で4段階に変わる。
 

 

スチーム暖房ラジエーター
2019年に永眠して…
今はオブジェとして飾られている
 

 

 

 

旧国営鉄道が制作依頼したピアノで
機関車の動輪の模様が施されているそう
  
 
◤ ティーラウンジ / Bar “THE BAR”
 

 

バーとラウンジを兼ねた造りになっている
 

 

 

 

 

夜のバーメニュー
 

ケーキよりも…外に注目!
開業当時から使われてきた暖炉のダクトに使用されたレンガ。
建物からほじくり出されて積み上げられている。
ホテル内の庭園や歩道などに再利用を検討されているそうです。
 
※追記 2023/06/14

2023年6月
暖炉に使用されていたレンガ
予定通り再利用されていました
 

 

 

 
 
◤ 館内その他
 

 

 

ノリタケの金の食器
そして金のカトラリーは、今回の耐震工事期間中に倉庫から見つかったものだそう。
長崎ホテル(1898年・明治31年開業)閉館時に譲り受けたのだろうとされている。
 

満州国皇帝 来日時に、皇帝の為に作られた食器。
 

鉄道会社(国営)経営のため、グラスにも機関車の動輪のエンブレムが見える。
 

館内至る所に展示されている。
すべてが博物館のようだ。
 

燈籠風のシャンデリア
 

 

 
 
 
◤ レストラン 金剛 (臨時営業)
 
「メインダイニングルーム 三笠」の
耐震補強工事メンテナンス中による休業代替として
「新館宴会場 金剛の間」が使用されている。
コース料理も中止されており
代わりにブッフェ料理を提供。
  

新館 金剛の間
 

 
▼ ディナーブッフェ

 

お寿司とパテ
 

国産ロースと冬野菜のロール焼き
洋風飛鳥鍋
 

ケーキ類を期待してましたが…外注でした
 
▼ 朝食ブッフェ

奈良の名物 茶粥と…そして
奈良ホテルの名物 パセリオムレツ
臨時のブッフェメニューならではの組み合わせ
 

ですが…ブッフェよりも通常営業のセットメニューの方がお勧めです。
  
 
◤ 本館スタンダードダブル パークサイド (25.5平米)
  
チェックインのおり
「本館2階の1番奥のお部屋をご用意しました」
とフロントの方にそう告げられた。
 

本館エレベーター
 

エレベーター内 1階と2階をつなぐ
  

奥へ奥へと広い廊下を進む
 

1番奥のドアは、離れになっている250号室 「天平の間」
  

その1歩手前の248号室が今回アサインされた
  

平面図
上側・タウンサイド・ホテル玄関と駐車場ビュー
下側・パークサイド・奈良公園ビュー
 

このコーナールームは、大変景色が良い。
 

 

 

 

マントルピースが…煉瓦模様の板で塞がれてしまっている
※ 前回の宿泊時の写真と比べてみてください
 

スチーム暖房ラジエーターも撤去され…温風ヒーターに
 

 

 

ミニバーと浴室のドア
 

 

 

右下にスチーム暖房を撤去した跡が確認できる
 

新規に温風ヒーターが設置された模様
 

窓を開けて景色を
 

雨天の2月…奥の方に興福寺五重塔が見える
 

隣の離れ客室 天平の間が見える
パークサイドデラックスツイン(51.2平米)という部屋です
 

手前に荒池…奥には若草山
1月下旬に山焼きが行われ、真っ黒に焼け焦げているのがわかる。
花火も打ち上げられるので、絶好の客室だといえる。
奈良ホテル建築当時、丘の上の景色の良い場所を選んだそうです。
 

ルームサービス
 

天井
 

創業110周年 奈良ホテルと牛乳石鹸のコラボ記念品を戴く
 
スチーム暖房が無くなってしまった
夜中に火をおとされると…
部屋のラジエーターがコンコンチンチンと
おやすみを告げてくれて。
そして早朝また火を灯されると…
コンコンコン
カンカンカン
チンチンチンと
おはようをいってくれた…
銀色の古めかしいラジエーターの中を
熱い熱い蒸気がめぐっていく音は
もう聞こえなくなってしまった。
ホテルスタッフに聞くと、
うるさくて苦情をいう人も少なくなかったそうです。
贅沢なサービスが…時代と共に消えていってしまいました。
2020年、110歳を迎えた 奈良ホテル でした。
 
 
サイキックの眼  山本 浩二