内房勝山の別荘付近の海岸で、小2の長男がヨコヅナサシガメに刺されてしまいました。上の写真にあるとおり、右手の人差し指をやられたようです。激痛だったらしく、大泣きでした。
この辺りには、時々ヨコヅナサシガメがいて、以前から気になっていたのですが、毒性が強い訳では無く、しかも、ちょっとグロい姿なので、子どもが触ることは無いだろうと捨て置いていました。今になって思えば、場合によっては刺すということを、ちゃんと教えておけばよかったです。
長男を刺したサシガメですが、長男が刺されて大騒ぎだったので、写真を撮り損ねてしまいました。代わりに、ウィキペディアの当該ページのリンクを貼っておきます。
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ヨコヅナサシガメは、昆虫食ですので、吸血性の蚊やアブなどとは違って、積極的に人を刺すことはありません。また、スズメバチやアシナガバチのように攻撃的でもありません。ですが、昆虫を食する際には、一種の消化液的なものを注入して、組織を溶解して吸いますので、刺されると、その消化液的なものを注入される恐れがあります。人間に有効なほどの強い消化液ではないので、痛みはあるものの、数日で治癒します。痛み自体も一時的なもので、すぐにかゆみに変わるようです。かゆみが酷いようなら、抗ヒスタミン剤の入った、ステロイド軟膏を塗布すると良いようです。
そうは言っても、指先は神経が集中している部分ですし、消化液で組織を壊死させる訳ですから、痛みは相当のはずです。小2の長男にとっては、とんだ災難でした。
↑ 刺し跡をもう一枚。刺し傷はポチッと小さい赤い点があるだけです。激痛なのも、2~3時間程度で、すぐにかゆみに変わったようです。写真を撮った時にはすでにかゆいだけだったようなので、薬は塗りませんでした。痛みもかゆみも、痛感神経が感知するもので、基本的には一緒の刺激です。程度によって痛くなったりかゆくなったりするので、かゆいということは、多少刺激が少なくなっていたということです。まぁ、我慢が出来るなら、下手に薬は使わない方が良いかなぁと思います。
ちなみに、このヨコヅナサシガメですが、原産地は東南アジアから中国に掛けてです。日本には、貿易の活発化に伴って、昭和初期に入って来ました。所謂外来種なのです。最初は九州で見られるだけでしたが、20年くらい前から関東地方でも見られるようになっています。最近では、あちらこちらで見ることが出来るようになりました。
ヨコヅナサシガメは、桜等の木に住んでおり、毛虫等を餌とします。人間にとっては、害虫を食べてくれる、ある意味都合の良い虫です。ですから、現段階では、外来種とは言え、危険視はされていないようです。
↑ 刺し傷の拡大写真です。口吻でプスッとやられたようです。ヨコヅナサシガメは、現在日本にいるサシガメの仲間では最大です。幼虫の時には、木の皮の間や洞などで、集団で住んでおり、幼虫の状態で集団越冬します。春に羽化して成虫になりますが、最初は真っ赤です。次第に黒くなるようです。
どういう訳でそういった色彩になっているのか分かりませんが、正直見た目は気持ち悪いです。モゾモゾ歩き回る姿は、不気味ですし、それが集団でいるとなると、おぞましいです。きっと赤いのは、警戒色で、「近寄ると刺すぞ!」と警告しているのでしょう。羽化直後は体も柔らかいですから、そうやって警戒色を出すことで身を守っているのかもしれませんね。で、体が硬くなってきたら、目立たない黒に変化するということなのでしょうかね。
まぁ、気持ち悪い云々は置いておいても、刺激すれば刺しますし、刺されるとかなりの痛みがありますので、気を付けるに越したことは無いでしょう。子どもが不用意に触って刺されないように、大人は注意してあげてください。
車に侵入する、または衣服に付くなどおそらく身近に存在しているようです。
あまり会いたくありませんけどね。
ご存じかもしれませんが、一般的に、口での毒の吸引は危険なのでお勧め出来ません。口の中に傷等あると、そこから毒が入ってしまいますので。
まぁ、この虫には毒性は無いようなので、大丈夫だと思いますが。