内房勝山の海の様子の水中写真です。5月中旬に撮影したものです。5月も中旬になれば、それなりに気温も上昇しますので、天気の良い暖かい日であれば、多少水温が低くても、何とかウェットスーツ無しでのシュノーケリングが可能です。
当日は、小2の長男と一緒にシュノーケリングしましたが、干潮時には浅場で水が暖められ、それなりに水温も上昇していましたので、それなりの時間、見ずに入っていられました。また、多少濁りはあるものの、十分水中撮影が可能な状況でした。上の写真のように、場所によっては、それなりの透明度もあります。写真の左奥に、クロサギの姿が写っていますね。
↑ ホウボウです。胸鰭を開いたところです。ブルーで非常に綺麗です。こうして胸鰭を広げている姿は本当に美しいですね。
↑ シロギスです。この時期は、群れを成して行動してはいないようで、単体でいる姿しか見かけませんでした。写真の個体は、水深1m以下の浅場にいました。体調は15㎝程度でしょう。
↑ もう一枚シロギスの写真です。これは水深3m位の比較的深い場所にいたものです。さすがに3mの深さにいるものを撮影すると、水の濁りが気になりますね。緑っぽい色になってしまいます。写真の個体は、体長23㎝程度でしょうか、それなりの大きさの個体でした。その分警戒心も強く、なかなか近付くことが出来ませんでした。これは隙をついて、やっと撮影した写真です。
↑ アイゴの群れです。浅場の磯にたくさんいました。水深は2m程度ですが、結構濁りが多く、綺麗な写真が撮影できませんでした。磯の場合は、小さなアミエビ等がたくさん生息しており、それらの生物や、海藻の切れ端等、小さな浮遊物が多く、どうしても濁りが入ってしまいます。
↑ アイゴやメジナ、ウミタナゴ等が一緒に群れて泳いでいました。この距離だと、一つ一つの個体の種を判別することは難しいですが。
↑ メバルです。水深3m位の岩陰で、じっとしています。近年メバルは改名され、アカメバル、クロメバル、シロメバルの3種に分類されることになりました。「メバル」という馴染深い名前が学名から消えてしまうのは少々寂しいですね。眼張、眼春、目春、目張等、色々な漢字も当てられていましたが、それだけ日本人にとって重要な魚であったということです。食べて美味しい魚ですし、一般の食卓にも良く登ります。写真の個体が何メバルなのかは判別出来ません。
↑ ウミタナゴです。ウミタナゴも、正確にはウミタナゴ、アオタナゴ、マタナゴ、アカタナゴの4種に分類されます。全部一緒くたにウミタナゴと呼んでいますが、別種なのです。素人が簡単には判別出来ませんね。写真の個体も何タナゴなのでしょうかね?
↑ ウミタナゴをもう一枚。2尾が寄り添って泳いでいました。この辺りには、10㎝以下の稚魚から、20㎝オーバーの成魚までがたくさん生息しています。釣りでも良く釣れますし、お馴染みの魚ですね。
↑ メゴチです。メゴチというもの通称で、本来の正式和名が「メゴチ」という訳ではありません。実はメゴチという魚は、所謂マゴチに近い魚です。所謂メゴチとは、ネズッポ属に属するネズミゴチやトビヌメリ、ヤリヌメリ等の魚の総称なのです。写真の個体が正式には何なのかは分かりませんが、まぁ、メゴチということで。
↑ クロサギです。色は白いですが、クロサギです。鳥でもありません。この魚は、この周辺の海域にはたくさん生息しています。しかし、釣りではほとんど見かけません。観察してると、海底の砂を口吻を伸ばしてついばんでいます。ヒイラギと同じような捕食行動ですね。なので、投げ釣りならば釣れるはずです。ですが、このクロサギは、砂泥地にある岩礁帯を好んで住んでいますので、投げ釣りでは根掛かりばかりになってしまいそうです。その為あまり釣れないのでしょうね。こうして水中写真で見ると、とても美しい魚です。一見鯵に似ています。
↑ ムツの稚魚でしょうかね。ちょっと良く分かりませんが、磯にたくさん群れいています。ムツ属にも、ムツとクロムツがいますが、こちらの稚魚はどちらでしょうかね?ムツと言うと、深海魚というイメージがありますが、稚魚は浅場で育ちます。クロムツは刺身で非常に美味しいです。
↑ 舌平目です。砂に潜っているので、写真では良く分からないですが、極端に曲がった口から、舌平目の一種であることが分かります。ササウシノシタか、クロウシノシタだと思われます。この海域には舌平目の仲間もたくさん生息しています。
↑ アカエイです。この海域にはアカエイもたくさん生息しています。尾の付け根に毒針があり、刺されると大変なことになります。確実に病院送りです。非常に危険な生き物です。あまりたくさんいるのは歓迎できませんが、自然は人間の都合で出来ている訳では無いので、仕方が無いことです。
まぁ、アカエイは警戒心の強い魚なので、人間が近付くと一目散に逃げて行くので、刺されるのは本当に出会いがしらの不幸な事故なのでしょう。
長男には非常に危険な生き物であることを教え込んであります。小2の長男は、ディスカバリーチャンネルやアニマルプラネットを観まくり、図鑑を読み漁っているので、そうした知識は年齢に不釣り合いな豊富さです。実際に生き物も見ており、実体験も伴っているはずなので、ちゃんと危険を回避できると信じたいです。
↑ ニシキベラです。非常にカラフルなベラです。赤、青、緑のコントラストが鮮やかですが、まだ5月だと若干黒っぽいですね。夏になるともっと鮮やかな色彩になります。色彩は熱帯魚のようですが、温帯性の魚です。
↑ トウゴロウイワシかナミノハナですね。ここが内房であることを考えると、トウゴロウイワシの可能性が大ですね。海面近くに群れている姿は、青くキラキラと光って、宝石のようです。
↑ トウゴロウイワシをもう一枚。海面に群れを成して泳いでいます。
↑ シマイサキです。この海域で目撃するのは初めてですが、スーパー等では地元産のものを良く見かけるので、生息はしているのでしょう。きっと、シュノーケリングで確認できる水深3m程度までの場所には少ないのでしょうね。
↑ 磯の王者、黒鯛です。これは40㎝程度の個体ですが、水深2m以下の場所ですから、この磯では最大級の大きさです。正に王者にふさわしい、堂々とした姿ですね。鯛の直系の正当な血筋のエリートですが、食べると正直イマイチです。真鯛とは少々差が開いているように感じます。
身が柔らかく水っぽいのが美味しく感じない原因なので、昆布〆にすれば良いです。ちゃんと血抜きして昆布〆にすれば、美味しくいただけます。
それにしても、魚の写真を見て、美味しそうと思うのは、日本人特有の感情ですね。
↑ 黒鯛をもう一枚。このサイズになると、警戒心が強い個体が多く、あまり近寄れないので、どうしても水の濁りが気になる写真になってしまいます。まぁ、仕方が無いですね。元々濁りが好きな魚ですので、透明度が高い時には、大きな個体はなかなか出て来てくれませんので。
↑ 水中写真ではありませんが、長男がギンポを捕獲しました。胸鰭がしっかりあるので、正真正銘のギンポのようです。近似種のダイナンギンポは胸鰭が無い事から判別できます。20㎝位のそこそこ大きなサイズだったので、捕まえた長男は大喜びでした。
↑ 長男の磯遊びの成果です。ギンポ2尾に、イソスジエビが2尾です。舌平目は自分が素手で捕獲しました。アカシタビラメでしょうかね。左側に目がありますので、ウシノシタ科であると思うのですが、種は同定できません。
↑ シュノーケリング&磯遊びのポイントです。美しい入り江にある、小さな磯です。
↑ 海面の様子です。丁度泳いでいる時に目線です。
以上、長々と水中写真を紹介いたしました。この時に撮影した水中動画をYouTubeにアップしてあるので、よろしければ閲覧してください。右上のウェブページのリンクからも水中動画がまとめて閲覧できます。動画のBGMは、管理人のバンドPsycho Flameの曲を使用しています。曲はEyesightのUnpluggedヴァージョンです。そちらの方もよろしくお願いします。
東京湾 内房 水中動画(5月中旬)
http://youtu.be/4pMMkmnzTHE