Luna's " Tomorrow is a beautiful day "

こころは魔もの。暗い地下でとどろくマグマのような…。

「アポロ13号」

2023年12月08日 | Weblog

 

 

 

「アポロ13号」というハリウッド映画があった。古い映画。タイトルの通り、アポロ13号が宇宙でトラブルを起こし、そこから生還するまでを描く。飛行士たちは宇宙でのトラブル真っ最中、誰一人として怒鳴ったり喚いたり互いに人格否定の暴言を投げつけたりしていなかった。確かめたわけではないけれど、きっとそのように訓練されているんだろう。怒鳴って脅し、人格否定して悔しい気持ちにならせて奮起させようとするやり方は問題解決志向ではないということだ。それはその場でのトップが責任を逃れ、自分ではどうしようもないトラブルを他人に解決させようとするふるまい。それはまた成長志向でもない。恫喝、脅し、人格否定の言葉、ダブルバインドで途方にくれさせる、これらはみな、支配するための戦術。相手を無力化し、自分に抵抗しないよう調教する。そんな環境で育つ子どもは問題に突き当たったとき、それに立ち向かう勇気も、知恵も身に着けていない。支配された人間は自発的に行動する意欲を失わさせられる。それがハラスメントによって「無力化する」ということだから。子どものころから自分で問題に立ち向かってなにがしかの成果を得るという成功体験がないから自分に自信が持てない。そのまんま大人になって、年功等で上司になって、そしてトラブルに出会うと自分では対処できないので、部下を脅し、恫喝し、人格否定の言葉でなじり、責任を部下に回してなんとかしろと喚く。トラブルがないときは、自分の無力さを悟られないよう、部下の成長を阻止しようとパワハラを用いて恐怖体制を敷く。いま日本ではこういう循環で息苦しさが蔓延している。

 

三四郎@kumi70jp