今回から,ワタシが夏休み旅をしてきた木曽義仲がらみの史跡のうち,義仲の妻とも愛妾とも伝えられている巴,山吹,葵の3人にからむ史跡をご紹介していきます。
巴については,大河ドラマ「義経」でも小池栄子さんが演じて多くの方々の目に焼き付いたかと思われます。
巴は,義仲の養父,中原兼遠の娘で,幼い頃より義仲とともに育ってきました。
巴が生まれ育った現・長野県日義村に残る巴にまつわる史跡については,シリーズ「義仲の里を歩く~その4・5~」でご紹介しましたが,今回,倶利伽羅峠を訪れた際,東のふもとにぽつんと残る巴塚という塚がありました。
↑倶利伽羅峠にある巴塚
この塚は,峠から東へ下りたふもとにあり,JR石動駅から猿ヶ馬場本陣跡までのハイキングコースからは,かなり南に離れています。
すぐそばには「葵塚」があります。
平家物語では,義仲の最期の辺りまで巴の名前が出てきませんが,源平盛衰記において,巴についての記述が初めて出てくる箇所では,巴のことが次のとおり延べられています。
此巴と云女は、木曾中三権頭が娘也。心も剛に力も強、弓矢取ても、打物取てもすくやかなり。荒馬乗の上手、去し養和元年、信濃国横田の軍にも向ふ。敵七騎討捕て、高名したりければ、何くへも召具して、一方の大将には遣しけり。
(国民文庫「源平盛衰記」より)
義仲が旗挙げした翌年の横田河原の戦いにおいて,すでに巴が軍功をあげていたことがうかがえます。
そして,すでに「義仲の足跡を辿る3」でもお話ししたとおり,巴は倶利伽羅峠の戦いにおいては,兵一千を率いる一部隊の将として活躍しています。
しかし,巴は倶利伽羅峠の戦いでは巴は死んでいないことになっており,伝承では91歳まで生きていたともいわれています。
なぜ,倶利伽羅峠のふもとに彼女の墓とされる塚が立っているのでしょう?
源平盛衰記によると,巴は義仲の死後,和田義盛と再婚して朝比奈三郎を産んだことになっていますが,巴塚の説明板によると,和田と朝比奈三郎亡き後は,倶利伽羅戦の際義仲に帰属した福光城主石黒光弘のもとへ寄食し,剃髪して兼生と号し宝治元年没した旨の記載がありました。
この説からすれば,砺波山一帯を勢力下に持つ石黒氏によって,巴がこの地に葬られたとしてもおかしくはないですが,それにしても葬るにしては随分辺鄙なところに葬られている感が否めません。
ヒントは次回お話しする「葵塚」にあるのかもしれません。
巴については,大河ドラマ「義経」でも小池栄子さんが演じて多くの方々の目に焼き付いたかと思われます。
巴は,義仲の養父,中原兼遠の娘で,幼い頃より義仲とともに育ってきました。
巴が生まれ育った現・長野県日義村に残る巴にまつわる史跡については,シリーズ「義仲の里を歩く~その4・5~」でご紹介しましたが,今回,倶利伽羅峠を訪れた際,東のふもとにぽつんと残る巴塚という塚がありました。
↑倶利伽羅峠にある巴塚
この塚は,峠から東へ下りたふもとにあり,JR石動駅から猿ヶ馬場本陣跡までのハイキングコースからは,かなり南に離れています。
すぐそばには「葵塚」があります。
平家物語では,義仲の最期の辺りまで巴の名前が出てきませんが,源平盛衰記において,巴についての記述が初めて出てくる箇所では,巴のことが次のとおり延べられています。
此巴と云女は、木曾中三権頭が娘也。心も剛に力も強、弓矢取ても、打物取てもすくやかなり。荒馬乗の上手、去し養和元年、信濃国横田の軍にも向ふ。敵七騎討捕て、高名したりければ、何くへも召具して、一方の大将には遣しけり。
(国民文庫「源平盛衰記」より)
義仲が旗挙げした翌年の横田河原の戦いにおいて,すでに巴が軍功をあげていたことがうかがえます。
そして,すでに「義仲の足跡を辿る3」でもお話ししたとおり,巴は倶利伽羅峠の戦いにおいては,兵一千を率いる一部隊の将として活躍しています。
しかし,巴は倶利伽羅峠の戦いでは巴は死んでいないことになっており,伝承では91歳まで生きていたともいわれています。
なぜ,倶利伽羅峠のふもとに彼女の墓とされる塚が立っているのでしょう?
源平盛衰記によると,巴は義仲の死後,和田義盛と再婚して朝比奈三郎を産んだことになっていますが,巴塚の説明板によると,和田と朝比奈三郎亡き後は,倶利伽羅戦の際義仲に帰属した福光城主石黒光弘のもとへ寄食し,剃髪して兼生と号し宝治元年没した旨の記載がありました。
この説からすれば,砺波山一帯を勢力下に持つ石黒氏によって,巴がこの地に葬られたとしてもおかしくはないですが,それにしても葬るにしては随分辺鄙なところに葬られている感が否めません。
ヒントは次回お話しする「葵塚」にあるのかもしれません。
私自身,ブログ書くことによって,普段読まないような本に目を通すことができ,勉強になっています。
巴御前の話は風説さまざまで興味深いですね。
小池栄子も良かった!
源平合戦後、再婚したという話は私も聞いたことはありますが、あまり詳しくはないので、これからのぴえるさんの話で勉強させてもらいます。