「私が、生きる肌」というアントニオバンデラスの映画を見てきた。
劇場の空調が壊れていて、「暑いですよ、同じ時間に海猿もやってますけどそっちじゃなくていいですか?」と2度も念をおされ、本当に暑くて汗をぬぐいながら見た。
観客動員数3人(笑)
郊外のお屋敷に美女を監禁し、美容整形技術を駆使して死んだ奥さんそっくりにつくりかえる天才形成外科医(しかも人工皮膚を全身に移植するという手の込みよう)…という、ただの変態オヤジのエロフェチ映画だと思ってたら(それを期待して見に行くというのも問題ですが…)、
あれ?
ん?
えっ…
えぇーーっっっ!?!?
予想だにしなかった衝撃の展開で、映画が終わった後も「これはいったい、どういうことなんだろう…」とずーっと考え続けてしまっている。
これは愛なのか、それとも復讐か…みたいな二元的な話ではなく、いろんな登場人物(主にバンデラスだけど、それから美女と、美女監禁に加担する家政婦)がそれぞれの局面でどういう思いに突き動かされながらこういう行動をとっているんだろう…と細かに思いをめぐらして、それでもあの心の闇は私には到底理解しきれなくて(だって狂人だし)、謎は深まるばかり。
そしてこの形成外科医の諸々の犯罪行為が、映画で描かれているだけじゃなくてもっともっと余罪があるの?みたいなことを示唆する会話がさりげなく散りばめられてるし。
久しぶりにすごい映画を見ちゃった。
この衝撃はSAW以来かも。
あと、バンデラスが乗っている白のBMWが美しいのです。なんで日本の車にはああいう美しさがないの?