リカコの、これは「ゴミのようなブログ」か「ブログのようなゴミ」か

今までの人生は挫折つづきでサボテンのぴょん太さんもベランダで干からびているけど、最近ようやく自分を肯定できてきてるかも…

パリとマドリッドの次は

2010-09-04 10:09:13 | 日記
夏になるとひとり旅に出る母から電話があって


「今ね、フィレンツェに来てるの」


だって。
外国でも携帯電話が使えると知ったら、もう電話かけたくなっちゃって仕方ないらしい。


いいなぁ、フィレンツェですか。
イタリアなんてキッタナくて、観光客だらけで、こっちが日本人だとわかるとバカにしてきたりするけど(特にローマ)、それでも何度でも何度でも行きたい。テレビや映画であの赤い屋根瓦の敷き詰められたような風景が出てくるとたまらなく行きたくなる。


「またひとりなの?」
「うん。今度は自分でホテルも予約したんだよ。昨日は美術館と教会をいくつも見てきた。」


いいじゃないですか、中高年の貧乏旅行。
ブランドショップとかにはまったく興味なく、高校の美術の教科書に載ってたわコレ…、と遠い青春の記憶をたぐり寄せては静かに感動する旅。
もし自分がフィレンツェに住んでてツアー客相手にガイドをする仕事をしてたなら、こういう内に情熱を秘めているひとり旅のおばちゃん(おじちゃんでもいいけど)に半日くらい雇われて、いろんな所にご案内して丁寧にお話ししたい。何説明しても「ふーん、それでルネサンスって何?」みたいなやかましいおばちゃんグループや新婚旅行カップルの団体の相手はイヤだ、…と旅行してるときにつくづく思った。
ま、そんな情熱のあるおじちゃんおばちゃんはガイドなんて必要としないけどね。


「ねぇねぇ、あんたが行った内臓びろびろの蝋人形の館に行ってみようと思って、場所もつきとめたんだけど、こわい?夢に出てきそう?」

と母に聞かれたのは、ラ・スペコラという大学の生物学部(たぶん)に併設されている博物館(というよりむしろ美術館)で、とっても芸術的かつ官能的な人体模型が展示されている。
皮をはがれて毛細血管と筋肉をさらけ出してうっとりしている模型を見ていると、やっぱり、ハンニバル・レクターが潜伏するのはこの街しかない!って思ってしまう。


しかし、映画に全く興味のない人に「フィレンツェのどこが有名かおしえなさい!」と聞かれても困ってしまう。
私は絵とか彫刻とか見ても「へー」としか思えない人なので。
ジャンカルロ・ジャンニーニが吊るされたところとか、竹野内豊の自転車のチェーンが外れたところとかだったらご案内できるんですがね。