ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

既婚バイセクシャルの悩み

2011-03-04 01:12:00 | Weblog
読売新聞の人生案内に「夫ある身、同性愛願望に焦る」という相談がありました。http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/shinshin/20101222-OYT8T00140.htm

40代会社員の女性。夫と恋愛結婚して15年、3人の子どもに恵まれ、今も夫婦生活に問題はありません。ただ、一つ悩みがあります。自分が同性愛者ではないかということです。
 昔から、異性に抱く感情を同性にも持ってしまうことがありました。最初は高校の同級生が対象で、その後も、女友達に恋愛感情のような気持ちを持つことがありました。一方で、普通にボーイフレンドがほしいとか、結婚したいとか思っていたので、あまり深く考えないようにしてきました。
 しかし最近、娘の友達の母親が気になるようになったのです。以前から私には、「一生に一度でいいから女性とセックスしたい」という願望がありました。そこに現実的な対象ができてしまったことで、焦るような気持ちがあります。
 家族には申し訳ない気持ちで、苦しいです。どのような心持ちで過ごせばよいでしょうか。(東京・I子)
◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
 同性愛については、社会的にいろいろな考え方がありますが、「治すべき病気」「恥ずべき不道徳」ではないことは確かです。だから、この感情自体をもって申し訳ないと思う必要はありません。好きになったものは好きになったのだから、しょうがないことだと思います。
 ただ、このような感情をご主人に知られるのはやはりまずいですね。いずれにしろこれは一種の不倫願望ですから。平和な家庭に大きな波紋を起こしかねません。一時の衝動的な思いでそんなことになっては大変です。
 ただお手紙から察するに、とても常識的な社会感覚もお持ちのあなたが衝動的な行動を取るとはとても思えませんし、第一相手の気持ちがあることですから、あなたがいくら恋いこがれてもそれ以上に発展のしようがありません。
 やはり男女を問わず、胸に秘めたプラトニックな恋愛もまた甘酸っぱく乙なもの、と考えるしかないかも。そうしているうちに、恋愛感情が友情や尊敬の感情に変わっていくことだってありうるものだと思います。
 (野村 総一郎・精神科医)(2010年12月22日 読売新聞)

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既婚のゲイやレズビアン、バイセクシャルの人だって当然います。

この相談の方、同性愛の指向がある程度あったのにもかかわらず、
それを封印して生きてこられたのだと思いました。

実は同性愛指向が6,7割あったとしても3,4割異性愛の指向があるならば、
世間に認められている3,4割の異性愛指向を頼りに人は恋愛をするのだろうと思います。

3,4割異性愛もありえるという自分があるとすれば、同性愛への偏見が多い社会の中では
自分の同性愛指向を抑えて生きていこうと思うし、封印することで生きていくことも可能かも
しれない気持ちになってくるのでしょう。

自分の場合、異性愛指向が数%あるかないかの同性愛者ですので、
ある意味受け入れてしまえば自分のことを理解しやすいとも言えるし、
何割かの異性愛指向も無いのだから逃げ場が無いともいえます。

女性だって大丈夫なんです!という融通の利く人間に生まれたら調子よく
生きられたのにな、と悩んだこともあります。

まだまだ、同性愛だって受け入れられずに悩んでいる人が多いですが、バイセクシャルの
人の悩みというのもどっちつかずで自己確立しづらいのだろうと思います。

この相談者の方もずっと封印していたものが出てきたんですよね。

性的な欲望の部分って、人それぞれに何らかの方法で欲望を満たしてあげる必要が
あるんだと思うんです。理性ですまない部分があると思うのです。

良い悪いを別にして、この女性には自分を解放してあげてもらいたい気持ちになります。

結婚する前に、同性との恋愛行動も試してみられたらよかったのでしょうけどね。

しかし、結婚したら配偶者以外の人と絶対に性交をしてはならないものかなあ?

家庭を思いながらも長年の抑えられない気持ちを、やっぱり家庭のために押さえ込みなさいと
いうのは、そのことは本当に家族のためになるのかなあ・・。

既婚ゲイの知り合いがいますが、その立場にある人の複雑な思いを想像するとき、
少しくらいどこかで発散してきてもいいのではないだろうか?
それも家族のためかもしれないよ・・と思ってしまうのです。

相談者が気になっている娘さんの友達の母親さんと何かしてみれば?とはすすめないけど
一度女性としてみたらどうだろうかと思うのです。

この女性にとって禁断の世界への入り口、絶対に関わらせないことがこの人の幸せだ!!と
言ってしまうには、あまりにむごい気がするのです。(結婚って大変だ)

野村先生の回答は、前半はしっかりと言ってくれましたが
後半の方は、55年前の同性愛をおやめなさい!と言ったのと余り変わらないように思いました。
これではこの女性は救われないだろうなあ。

自分自身への向き合いを封印してしまったとしても、性の部分というのは人の根幹のところなんだね。

・・・結局追いかけてくるのですよ。

自分と向き合えなくするような、同性愛に寛容でない社会というのは、人を追い込んでしまうのだと思う。

そんな社会であっても自分を見つめみつけていくことでしか人は幸せになれないのだとも思う。

それくらい同性愛の自分を受け入れていくことは、とても大切なことだと思います。

コメント
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