新撰組

2012-05-13 07:26:08 | インポート

夕べはあまりにくたびれすぎていて眠れず、NHKオンデマンドで新撰組の土方歳三関連の番組を2本続けて見てしまった。

土方歳三が35歳で死んだ明治2年といえば、日本史の流れの中ではほんのついこのあいだのことではないか。このところ、NHKオンデマンドのおかげでちょうど大河ドラマ、徳川慶喜を見直しているところだから同時代の新撰組の話は確かに面白く、興味惹かれるところが多々あった。人間の一生はそれほど長くはないから、戦国時代だ、江戸の築城だ、鎖国でとりあえずは国内は何とか平和だった時代が黒船の来航で終わりを告げて幕府の大政奉還だ、明治以降の新しい日本だと、歴史を振り返ってみると、個人の一生からみれば大昔の出来事のような話もついこの間の事件ということに気がつく。

過去の戦乱や飢饉の続いた時代のことはいまや、誰も考えない。現代のテクノロジーや医学の発達がすべてのように思い込んでいるこの時代、なぜか就職に失敗して自殺する若者が増えているというニュースが流れる。なんと言う皮肉。

新撰組の活躍した時代は、ちょうど古い日本と、現代に続く新しい日本の端境期だったわけだが、土方歳三や、徳川慶喜が今の日本の現実を見たら果たしてなんというだろう。いや、日本を戦争の泥沼に落とし込むことになった昭和の当時の軍部の上層部にしても、今のこの時代を見たら何というだろう。

長い長い人類史の中の東洋のこの小国、日本のその歴史の流れの中の自分、そしてこの国に生きる多くの人々、これもやがていつかは歳月のかなたに消え去り、忘れられていく。歴史を振り返ることは、今を、そして未来を思うことでもあるようだ。