『相棒10-8』 確かにフォーカスが間違っていた

2011-12-07 23:36:15 | インポート
まさかこんな話だとは思わなかったから、今回の話は多分見た方々の殆どがフォーカスを間違えていたのではないのかと思う。どうも見事にひっかかってしまった感じ。

大体先週から流されていた予告編の冒頭がまず通り魔が女の子を襲うシーンだ。なにしろ現実の社会でも通り魔がやっと捕まったニュースで普通の人なら誰でもほっとしていた筈。つい、まずフォーカスが通り魔事件にいってしまうじゃありませんか。しかし、話はその先へと進んで、その通り魔事件にちょうど出くわして写真に撮っていたカメラマンが殺される事件に発展。

報道写真の世界で現実にアフリカの飢え死にしかけているちっちゃな女の子をハゲワシが餌にしようと見守っている写真を撮って、なぜその子を助けもしないで写真など撮っていたのかと大問題になった例もあるように、スクープをものにするというのはそう簡単な話ではない。このカメラマンは以前にもビルから飛び降りる瞬間の自殺者の写真を撮って名前を売り出した人物だったから、今回の通り魔事件でも、通り魔犯人に恨みでもかって殺されたのではないかという話になっていくわけだ。

ドラマを見ている側もその線でフォーカスをあてていたのだけど、ところがぎっちょん、右京さんの見る目は違ったのよね。話の進展は見てのお楽しみにしておくとして、それにしても犯人はアットびっくり、玉手箱でありました。ん、なんだかケータイのマリーさんにのっとられたかな?

今回の話もよくできていたのだが、背景に流れる音楽がまたよかったと思う。こういう作品が続くと来週もまた楽しみ楽しみ。

傍迷惑もここまでいくと

2011-12-07 17:18:48 | インポート
今日は水曜日、テレビでは『相棒10』の日。それはいいのだけれど、テレビドラマの通り魔どころか、本物の通り魔がやっとつかまったと思えば別の所に新しい通り魔事件が。世の中本当に荒れすさんでいますなあ。

確か心理学のほうではエロスとタナトスは裏表の関係だったような記憶があるのだけど、今どきの子達はいったいどうなっているのだか、いや、昔だって少年少女世代の猟奇的な事件はあるにはあったわけだけど、こんなにやたら安易に犯行に及んではいなかったと思う。それだけ若い子たちの内面の抑圧されたエネルギーが社会の裏で淀んでいるということか。いやいや、今の時代のすごさときたら高齢者と呼ばれるはずの世代にさえとんでもない犯罪者が出てきているではないの。新聞の社会面の記事を読むともう本当にびっくりする。

幼児期の親子の関係が問題だった? そういえばどなただったか、子供たちの親の世代がすでにその親からの本来受け継ぐべき社会とのかかわりの知恵を受け継いでいないとかおっしゃっていたような。つまり、第二次世界大戦を境に日本人の昔の道徳や価値観に、良くも悪くも断絶が起こっているのだとか。

なんだかわけがわからないけれどとにかく、どう生きていいかわからない、ほかの人たちとの関係をどうつくっていけばいいのかわからない、自分の存在がこの社会でどんな立場にいるのかもわからない、どうしていいかわからない、そんな子たちのエネルギーがおかしな方向に発散されているような感じ。でも、とにかく傍迷惑なはなし。

でも、自分より力のない子供や女性を襲うとは何だ。中身は結局臆病者なのだと思う。本当に戦うべきもっと大きなものに立ち向かっていく勇気はないんだものなあ。だからそのエネルギーを社会をよくする力にまで育てられないんだ。