2014年11月11日(火)、一関市銅谷町のむらかみクリニックの出入口に展示されているセキチク(石竹)と思われる鉢植えの植物が花を沢山咲かせていました。
セキチク(石竹) ナデシコ科 Dianthus chinensis
中国西南部原産の多年草で、ふつう草丈は約30㎝、開花期間は長い。中国の唐の時代には特に好まれ、日本へは平安時代に渡来し、カラナデシコとして大切にされた。中国名の石竹は、岩間に竹のような葉をつけて咲くことを意味する。従来の固定種である三寸セキチクの’ほのお’ cv.Honoo、’万寿’、五寸セキチクの’ブラボー’cv.Bravo、セイヨウセキチクの系統’ヘッデウィギィー’ cv.Heddewigiiなどに加え、最近は’スノー・ファイアー’cv.Snow Fireほか、F1系の雑種も多く育成されている。栽培:水はけのよい蒸れない陽地が適する。花期:5~6月。
交雑系ナデシコ D.hybridus
植物分類学的には、本属の中の種間交雑によって生まれた雑種は、すべて交雑系ナデシコである。しかし、交雑の過程で同属のカリオフィルス D.caryophyllusの遺伝子が取り込まれ、かつ「カーネーション」の名で世に出されると、形態に関わりなカーネーションとして扱われ、逆にカリオフィルスの遺伝子が取り込まれていても、「ナデシコ」の名で世に出されると、交雑系ナデシコとして扱われる。両者の間に判然とした区別は見られない。たとえば、切花用に栽培されるエンゼル系各品種などは前者の例で、ときには「ナデシコ系カーネーション」とも称される。大文字ナデシコ、みかどナデシコなどの系統はカーネーションの遺伝子をもっていても、交雑系ナデシコとして扱われる。花壇用、鉢物用としては’F1テルスター’の系統が世界的に有名であるが、これはセキチクとビジョナデシコとの交雑種である。花期:種により春咲きと四季咲きがある。栽培:セキチクに準ずる。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」より]