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日々の生活にみる驚きの中国

単身赴任中の中国(大連)で日々発生する“驚き”を強引かつ身勝手な比較文化で紹介。

今年のリターン率は

2013年02月01日 | 経済動向

早くも2月 既に帰省ラッシュは都市部を中心に始まっており、完全に春節モードに入っている。 列車等のチケットもほぼ売り切れ。 この私も、チケットが取れずに延期せざるを得なくなった。 海外へも相当な人が出かけ、人気の台湾は1日の入国者を制限を実施するそうだ。

年末の賑わい、さぞや夜の世界もと思いきや、親父の天国“五彩城”は取締り強化で営業(出勤)もまばらとか。 仕事も出来ず、お姉さん達も早々に帰省しているそうだ。

今週末は春節前最後の週末。 帰省、帰国のお土産や赤い春節用品の買い物客で人出も多い事だろう。 さりとて親父は大した予定もなく、まずは小正月の花火(3日の夜?)を待っている。 引越しで昨年までと角度を変えての花火はどんなものか。 本番9日大晦日の花火と続くのだが、はたして花火で景気を占えるのかどうか。 

中国各地を飛び回る方々と話をすると、製造業が集中する大連地区はやはり景気がよくないとの意見で一致する。 地元では大企業の大規模なリストラもチラホラ聞いているが、春節後、彼らが大連に戻ってくるのか、他の地区で再スタートするのか? 
春節は故里に帰り、各地に出かけた友人達と情報交換のいい機会でもある。 今年の大連地区のリターン率は確実に下がりそうな気がする。



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数字にだまされる

2013年01月04日 | 経済動向

1月4日、中国で直前に発表され、不評を買った公の年始休暇(年末休暇はなし)も終わり、2013年度も正式にスタート。 全ての会社で決算の作業となるのだが、限られた時間で各社いかなる成績表が出る事やら。 その合計が中国政府が発表してきた統計資料と整合するかどうか、大変興味深いところ。

政府発表の統計値に希望的観測がいかに含まれているかは各国共通するところ。 数値を扱う私は数値をあまり当てにしていない。 その数値を導き出すのには必ず前提条件があり、それは私だけが知っている。 各部門も同様その積み重ねだ。 これを証明するのが為替。 何処に根拠が? 全て推測、その先取りで動き、変動する。 その影響で企業が積み上げた数字は一転する。 その時、前提は仮説に終わる。

日本の大手銀行が一斉に不良債権を出し大騒ぎになったのもついこの前の話。 『数字はうそを言わない』と言われるのだが、数字とその前提条件にだまされたのだ。 数字で遊ばれたら全てが見えなくなってしまう。 なぜなら、数字はうそを言わないと思っているのに、周りはそんな数字で溢れているから? (ただ、中国人は元より信用していないようだが)

今の時代、全てパソコン、デジタル化。 技術、現場を見ずに数字で判断する。 従って、経営者、管理部門は数字(データ)に頼る。 結果、メーカーでありながら、間接要員が増えていき、会議とその資料作りばかりやっている。 しかし『事件は現場で起きている。』(TVドラマで有名なせりふ)

中国人の弁護士から年始のメールが届いたのだが、その中で、
『大連の外資系企業は今年は大きな転換期を迎えます。 貴社もがんばって!』とあった。 確かに帰社(撤退)の話は相変わらず多い。 こうなれば机上の数字ではない。 外資系企業の“現場力”があるかどうかの最後の勝負。 外資系に限らず、中国の会社とて、大手、中小同じようなもの。 もはや共存共栄ではなく、生き残り合戦。 

気温が何度なのかどうでもいいような寒さの中、開発区を歩いていた時、『この人達の会社(仕事)がなくなったら、食生活はともかく、この寒さをどうやって乗り越えるのだろうか?』とふと思った。


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回復すべきは何?

2012年10月13日 | 経済動向
景気回復と言われるが

失われた10年と言われるがその間何をした? 何が出来たのだろうか。 よく、内需拡大、個人消費を刺激してと言われるのだが、一通り身の回りに物があり、物を大切にする日本人、そうそう買う物はないであろう。 あるのは買換え需要しかない。 かりにスマートフォンだとしても、新規ではなく、あくまでも買換えの範疇、市場が拡大する? 

物を作れば売れなければいけない。 農作物は食べなければいけない。 日本人にいきなり2倍の食欲が生まれたら、それは市場が拡大する。 でも、そのためには食費を稼がなければいけないのだがそのお金は何処から回ってくるのか?

物が安くなれば、回りまわって個人の見入りも減ってくる。 それを海外で作れば、仕事すらなくなる。 であれば、景気の回復どころではない。 

無論世界にはまだまだ広大な市場はあるようだ。 しかし、供給する側もそれだけ拡大している。 物は足りている状況。 食料は? 自然に左右されるだけに意外に落とし穴はありそうだ。

そもそも何処に回復すれば回復と言えるのか? 高度成長時代? まさか日本でそんな事は無理な話。 景気がこのままであれば、何を回復させれば生活を豊かに感じるのか。 

今日の会話より
『日本の会社は働きすぎだと言うほど仕事しているのだが、給料は安い。 ヨーロッパ人はバカンスだ、午後からのんびり仕事して給料は高い。 アメリカはパーティーだなんだと・・・ なんで? 』 確かにそんなイメージがある。 韓国は? 中国は? どちらかと言えば、欧米系に近い。 

今中国では、道徳を取り戻せと訴える。 同様に、日本が回復させるもの、景気ではなく別のもののような気がしてならない。 



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やり過ぎだよ

2012年09月08日 | 経済動向

小物を買いに出かけた。 歩道は駐車場、クラクションを鳴らされながら、車を避けながらあくまでも歩道を歩く。 人手が多い場所(あんしゃん・マイカル周辺)、こちらは出店が歩道を塞ぐ。

地下道の出口。 むろん無許可のもと、一流企業が堂々と営業活動。


歩道にはテントがズラリ


人が歩くところ出店あり。 小売の業界も熾烈な競争が展開されている。 もう、店の中で客を待ってはいられない。 店が出て行くしかないのか。



ただし・・・ あれは? 道の真ん中で商売している。


これはやりすぎでしょう。





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中国の高層ビルとその裏事情

2012年09月04日 | 経済動向

建物はどうしても上に向かう。 見る目もそれがグレードが高いように感じる。 当然大連でも、上に上にと争うように高層ビルが増えている。 過日面白い(怖い)記事を見つけた。

中国で建設ラッシュが続く超高層ビルをめぐり、バブルや安全性に対する懸念が高まっている。相次ぐ完成で空き室率が上昇。業績を誇示するため、地方政府が安全性を軽視し、完成を急がせるケースも珍しくない。

安全を確保すべき地方政府が急がせる? そんな事があるのだろうか。 

中国の超高層ビル(高さ152メートル超)件数は2011年3月時点で350件、米国を抜き世界一。 その後、287件が建築中で、計画中のビルは400件以上。 北京では16年にも高さ528メートルの超高層ビル「中国尊」が完成する予定。 重慶では100億元を投じ、470メートル「重慶国際金融センター」の建設が進められている。 深センでは660メートル「平安国際金融センター」が2年以内に完成。上海では580メートル「上海センター」が近く完成する予定。 長沙(湖南省)では高さ世界一、220階建て838メートルの建設計画が進行中。 一方では、中国の景気減速に伴い、空き室率が上昇。特に高級物件への需要が減退しているという。

作るのは勝手だが、問題はこちら。

長沙のビルのケースでは、世界一の高さにもかかわらず、着工からわずか7カ月での完成を計画。 メンツを重視し、業績を誇示したい地方政府や業者が十分な計画を練らずに完成を急ぐケースが増えている。 

メンツとな? いい加減にしろの話だ。 7ヶ月で出来るか? 専門家がやることではない。 世界一の笑い話、大事故に成りかねない。
 
災害への不安も。 北京市の消防筋によると、超高層ビル火災などに備え、ヘリコプターや十分な訓練を積んだ人員で構成する専門チームが必要不可欠だが、配備は進んでいないという。 だが、それはビルが倒れなければの事。 上海では実際に建築中のビルが倒れた。 そんな国でといっては失礼だが、いいのだろうか。


 
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休みを前に経済評論

2012年08月31日 | 経済動向

中国は引き続き高い経済成長を続けている。 けん引役は、公共事業、不動産。 しかし、公共事業もお金を印刷すればよいと言うものでもなく、限度がある。 給料遅配はお手のもの、すでに闇に隠れた不良債権が山ほどあると聞く。 不動産は? 投資対象となっているだけに危なくて仕方ない。 先物投資並みのリスクを感じる。

民間レベルの復活は? これまでは“安い”が売り。 人件費、物価の上昇でいつまでも唯一、最大の武器が使えなくなる。 今後は、品質、技術力勝負と言ったところだろう。 体質改善しない限り、中国企業は他国メーカーに負ける。 世界の景気がよくなっても、これ以上コストが上がれば、その時に中国製品を買うかどうかは別だ。

中国企業単独で、品質、技術力勝負に持ち込むのは非常に難しい。 そこで、豊富な資金力を使い、手っ取り早く、海外大手企業の買収となる。 盛んに行われており、当然な動きだ。 

改めて世界を見て、物づくりで最適地とは? 
日本は断トツの位置にあると私は思う。 人件費や物価、規制や税率などの諸制度に問題はあるが、やはり出来れば日本で作りたいと思うだろう。 今はむろん出来ない。

日本の労働者の質は高くそれも断トツ。 賃金が高いと言っても・・・ どうだろうか? 中国だって法廷福利や厚く労働法で守られる人に関する経費を含めると一概に安いとは思わない。 それに、上が一気に引き上げているから、平均は?  日本は下がって来て、近い将来気になる程の格差はなくなると思う。

私は九州の人間だが、九州が独立して、誘致企業の税率10年間0%。 その後10年10%、政府は企業、研究者をバックアップ、取り巻く制度は企業と相談して決める・・・
結構海外の企業が入ってきて、職場を生み出すのでは? 

目先の企業所得税は無視。 税率を50%にしても、赤字では何も関係ない。 政治の目的は国民の安定した文化的生活。 自分らを食わせる税収ではない。 企業が日本に集まりだしたら、当然活気で溢れ、相乗効果もでてこよう。 まずは、多くの人の職場が誕生して、国民の生活が安定する。 

調子こいてる中国企業と、海千山千乗り越えてきた日本企業。 後は為替と、日本の制度の問題。 製造自体に問題がある訳ではない。 さすがに中国は為替を動かさない。 韓国しかり。 日本の政治家は経済よりも選挙しか興味がないらしい、解散はいいが、職業政治家は失業して欲しい。



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こちらもオリンピック会場

2012年07月26日 | 経済動向

既に始まっているのだが、明日からオリンピックが正式スタートする。 連日、中国のテレビでも大きく報道されている。 それはそうだろう、ごっそりメダルが取れる国。 一致団結をアピールするいい機会だ。 (普段は日本との戦争映画というのが中国各地のテレビ局の定番) 世界中が厳しい経済状況下、せめてこの期間だけでも、盛り上がって欲しいものだ。 この際、みんな忘れて世界中一斉休業・・・・  やっぱ無理か。 そこまで出来れば“世界の祭典”の名に恥じないのだろうが。

話は大きく変わるのだが、先日、銀行の方と話をしたのだが、ここ数ヶ月の傾向として、小型投資案件が急増しているそうだ。 私は、日産の大連進出でさぞ・・・ と思っての質問だったのだが、意外な答えが返ってきた。 

製造業ではない、こじんまりした企業の大連進出と言うことだが、『なぜに今頃?』『そうなんですよ・・・』 二人でいろいろその理由を探ってみたのだが、わからない、理解できない。 要は、日本はさらに厳しく、海外に出る以外の選択義がなかったのだろうと言うのが唯一の結論だった。

時事速報のコラムに、“日本で強いメーカーが中国でも強い”と言うのがあった。 それはそうだが・・・・  では質問。 日本でNo,1の選手は、オリンピックでメダルに手が届くか?

かつて、日本の物づくりは世界一 と言われ続けたのだが・・・ 今は?  大手メーカーは各国のメーカーに大苦戦、逆転、撤退している。 地方大会(日本)で有力企業でも、中国はオリンピック会場と一緒。 世界中の企業が集中している。 商習慣(ルール、ハンディー)が違う中で、予選通過できるか・・・・ 

しかし日本の物づくり、得意分野はある。 個人戦になるとまだまだ強い。 大企業を支えてきた技術優先の中小企業群。 部分的に特化し、特殊技術を武器とする。 オリンピックでのメダル獲得に期待したい。 

ただ、物まねに関しては中国のレベルは相当高いし、スピードもある。 すぐに自分のものに出来る。 苦労して開発した技はすぐに盗まれ、団体戦で使われてしまう。



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上昇の歪と下降の歪からでる“混乱”

2012年07月17日 | 経済動向

深く考えることなく、いろんな言葉を使っているのだが・・・・ その都度辞書を調べているわけでもなく、これまでの経験(使われる場)により何となく意味を理解しているつもりに過ぎない。 

混乱とは、辞書によると、『物事が入り乱れて秩序をなくすこと。いろいろなものが入りまじって、整理がつかなくなること。』とあった。 むろんその通りなのだが、今使おうと考えている内容にはしっくりしない。 

普段慣れていることであれば、多少入り乱れても“混乱”とはさほど感じない。 その中に一つでも慣れていない、意外な事象などが発生、混じった場合、焦りも生じ、整理が難しくなる。 どうしても気になり、引きずられてしまう。 なぜ? 

慣れていることはそれが解決できなくてもどうなるか想像がつく。 何とかなる。 ところが、慣れていないこと、初めての事は先が見えない。 この、“先が見えない、想像がつかないこと”は必要以上に不安をかきたてる。 

中国は混乱するのか?
そういう意味では、混乱しないだろう。 先進諸国の事例で、教材は山ほどある。 むろん、このまま成長を続けるとも思っていないので、整理している段階だと思う。 まず、中国の予定が狂ったのは、世界中が不況になり、各国が中国を一斉攻撃(どころか、頼りにした)したために、予定外の急成長となった事だと思う。 

各国もいい加減なもの。 中国はソフトランディングできるのか? などと好き勝手に言っている。 まず、13億の国民は右肩上がりを当たり前と思い込んでいる。 先進各国、成長過程で全ての国が一度は深い谷に突き落とされ、再構築してきた。 中国国民全てがその事を学習をしているわけではない。 ものすごい自信家が山ほどいる。 強気! 強気!  もしも・・・・ 政府側の思惑とは違い、国民は混乱してしまうだろう。

中国の急激な成長は巨大であるがゆえに、いろんなところで歪みを生んでいる。 今の先進国はと言えばも、逆にこれまでの成長が止まり、むしろ下降し始めると改めて歪みが出てきているようだ。 上昇で生まれた歪と下降で生まれている歪。 これが世界中、いろんな業界の中で交じり合ってきている。 これぞ“混乱”と言うものではないだろうか。 どうなることやら。 



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変化に即対応

2012年07月11日 | 経済動向

難い話になるが、
一ヶ月足らずで再度基準金利が引き下げられた。 ここまでは、日本の公定歩合の変動と変わらないのだが、中国はおまけ付き。 従来、中国は基準金利を重視し、貸出金利は10%のディスカウントまでと制限されていた。 上は基準金利まで。 (むろん、裏金融はどこの世界もあるし、これがどれほど守られていたかははなはだ疑問ではある。)

前回の変更で、貸出金利の上限は、基準金利の110%まで、下限80%までと拡大されたばかりだが、今回は下限70%までとさらに拡大された。 銀行は儲けすぎ・・・ これは中国とて同じこと。 給与水準も他産業と比べ飛びぬけている。 公共、民間ともに急成長する中、資金需要は旺盛で当然と言えば当然。 

今回の改訂で、基準金利はあるものの、上下限の開きが40%となれば、自由に決めていいよと言うことだろうが、実の背景は? 政府、公的機関の借入金利の負担減か? 臭う部分もあるような・・・・ 

見方を変えると、
変化に対する対応が実に早い。 どこかの国では議員の縄張り争いばかり、政策は後手、後手の時代遅れ。 いまだに自らの既得権を手放さず規制だらけ。 まるで“政治家ごっこ” 社会主義の国でもこれだけ経済対策は最優先されているというのに。



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実態はいずこに

2012年05月31日 | 経済動向
過日、新たに大連に進出する企業の方と話をしたところだが、今日のニュースでは、欧州企業の22%が中国撤退を検討しているとの報道。

最大の理由は中国経済の発展に伴う生産・賃金コストの上昇。また、当局が入札の際にしばしば現地企業を優先することによる外国企業への差別、官僚主義の弊害による煩雑な諸手続き、不確実な法制度や規制、不正。東南アジアや南米の方が投資先としてより魅力的。

生産過剰気味の物づくりの世界。 中国の企業を守る為、外資系(よそ者)は邪魔になる。 外資系はその筋の方とのコネも少なく(弱く)防御も弱い。 日系企業の間でもよく出る話だが、『出て行けと言わんばかり』 政策変更もよかろうが、梯子を外すことはないだろう。 一方では、新規工場団地への誘致、ハイテク産業へのお誘いは続くのだ。 身勝手と言えばあまりに身勝手な話。 この話、欧州系だけの話ではない。 当然アメリカ系、韓国系、日系とて同じ条件。 

いろんな経済指標が発表されているのだが、聞く話と違う。 納得できない。 中央政府から、「こんな数字は信用するな」との発言もあったほど。 第三セクターの予算作りではあるまいし、結果の数字が作られては実態把握は難しいだろう。 経済実態と中国の事情による政策の乖離が見え隠れしてくる。

再三繰り返すのだが、目先、今の製造業で13%の賃上げ(5年連続)が出来る企業がどれほどあるのか? 上海地区(既に高いのだが)では、企業の状況に応じて最低5%なる一部修正案(?)も出ていた。 社員は急激な物価の上昇で、給料も当然上がるものと信じているようだ。

金融関係者の話では、中国は近い将来・・・・  不安視する人が増えているらしい。 
  

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続 新規進出企業へ

2012年05月15日 | 経済動向

今日は地銀の方が来社、前回の新規進出企業のへのアドバイスの悩みを話してみた。 彼らの業務も日本の営業エリアの企業からいろんな相談があっているはず。 でも、彼らと私は同じ意見、「そうなんですよ。」 彼らとて同じ悩みだった。 日本から出て行く企業は、このままではだめだと進出を考えているわけで、何がしかのアクションを起こさないといけない。 それを事前にぶち壊しても話は進まない。 このままではだめなのだ。

では中国に出ることで解決するのだろうか。 進出したところで、経営環境が異なる中で、競業する企業は世界中の会社、地方レベルから一気に国際レベルへと拡大する。

考えて欲しい。 日本の地方大会で優勝したからと言って、いきなりオリンピックで活躍できるだろうか。 これと同じ状況だ。 家電業界をご覧あれ。 日本選手権で連続して優勝するような企業が、オリンピックでは予選落ちの今の状況だ。

相手は既に進出を決定しているようで、仕事上では奇麗事の対応をするしかないのだが、仕事を離れ、師匠ともども一緒に酒でも飲んでみたいもの。 いかにも古風な日本的仕事のやり方だが・・・・ 

たぶん、私たちが真実をありのまま話したところで、理解できるだろうか? 恐らく駐在員の愚痴としか思われないであろう。 ここに出張と駐在経験者との明確な差があるように思う。 駐在員であればみんな経験していると思うのだが、日本側にその理解力がない。 先の現地化と同様だ。 文化が違う中で活動しているわけで、文化の差を体験していないと理解しろと言うこと自体が無理。 「何でそんなことも出来ないのか」 私だって日本にいれば、「そんな馬鹿な事があるか」と言うだろう。 現実は日本人が考える非常識な事が頻発している。

このブログを最初から見てもらった方がいいのかもしれない。



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通達の権威

2012年05月05日 | 経済動向

ある中国人経営者との話

外国人の社会保険加入の件、監査報酬改定の通達の件・・・ いずれも遡って施行する、遅れたら罰金も課すと大騒ぎ、その後修正が入ってさらに混乱を極め、今は収拾がつかず停止状態。

あまりのお粗末さに、彼も恥ずかしそうな態度。 通達に対する信用度がゼロになったと言い切った。 政府は・・・・  当然そうなるだろう。 確かに通達の権威が失墜した。

これからの通達をどう受け止めればいいのか? こちらも困ったもの。 彼はこれを“通達力が無くなった”と表現した。 少なくとも私は具体的な動きが出るまで無視するだろう。 途中で変わったり、どんでん返しがあるので、そうせざるをえないのである。 

我々は日本に情報として流すのだが、あいつの情報は・・・ 言われても仕方ない。 受け取る側も、「中国はどうなるかわからないからほっとけ」 反応も無い。 当然だろう。 

賃金の話になった。 彼も頭を悩ませていた。 今年は13%以上と相変わらずのアナウンス・・・・ 現状を知っているのか? 大手企業で大規模なリストラを行っているではないか。 13%以上、保険を入れれば15%近くになるだろうが、それだけの利益を確保した企業は? 特にメーカーが多い大連地区、そうそうないのではないだろうか。 これを5年続けるというから逃げ出したくもなるというもの。

すべて政策先行。 もう少し現実を見て欲しい。



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世知辛い時代

2012年04月25日 | 経済動向

今の時代、日本のみならず、どこの国を見ても政治不信、経済不況、失業者問題、高齢化問題を抱え込み、その対策が見つからず右往左往。 対策は景気浮揚・・・ 物を作れ、物を売れ、物を買え。 これが対策とはとても思えない。 現実逃避ではないのか。

北京で自動車ショーが開催されているようだ。 世界最大市場である中国に車のメーカーが押し寄せ、各社熾烈な競争を展開している。 確かに売れてはいるが、メーカーもそれだけ多い。 安く、安く・・・ 大丈夫だろうか。 家電もしかり。 全ての業種でこの現象があり、これでもかと中国に押し寄せている。 ところが・・・ 実際中国に進出し、過激な競争で撤退する企業がいかに多いことか。

国連は、各国の評価基準を経済指標だけでなく、ブータンの国民総幸福量を導入しようと提唱しているとか。 以前からここでも再三取り上げているのだが、何もそうがつがつしないで、人間らしく、自然と共存して生活できればいいのではないのか。 下山の思想もしかり。 この手の話が国会で議論されるのはいつのことだろうか。 

とはいえ、企業は生き物、食べてゆかねばならない。 稼がねばならない。 生き残りをかけてがつがつしなければならない。 しかし、企業の生き残りはやむを得ないかもしれないが、国の生き残りが現実的なものだろうか。 そうなると戦争へと突き進む。

“世知辛い”時代になってしまったものだ。 せめて人として、心のゆとりを持ち続けたいもの。 



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本来の現地化とは

2012年04月11日 | 経済動向

海外に支社、工場をおく企業でよく言われる“現地化”。 中国人スタッフによる会社の運営、日本人は最少人数に。 コストダウンの中でも現地化を進めよう・・・ 号令がかかる。 総経理、部長を中国人にしたら現地化できたと言えるのか。 出来ればやるよ。 何となく疑問を持ち続けていた。

昨日のセミナーでこれについての明確な話があった。
管理と現地化は別の話。 “現地化”とは、『考え方の現地化』が先、人を変えることではない。

そうだそうだ。 現地化を進めるのはまず日本の会社ではないか。 現地に適合した考え方を持つ、導入する事。 納得の話である。 現地スタッフはやむなくでもあろうが、現地化せざるを得ない部分がある。 郷に入れば郷に・・・ それに対して日本からみれば、現地に染まった、甘い、妥協しすぎ・・・ と言うことになる。 それでいて、現地化なる言葉は日本の方で多用されるのだ。 大いに反省して欲しい。

管理を手放せばいつでも現地化は可能。 頭を現地の人に代えるだけ。 いとも簡単な話である。 そうもいくまい。 逆に、考え方が現地化できていれば、日本人であれ、中国人であれ関係ない話。 日本の会社だって外国人トップがいくらでもいる。 日産の場合、ゴーン氏が現地化したのか、日本人社員が外地化したのか?

私の学生時代の同僚で、世界中にショッピングモールを展開するアメリカ企業の九州支社長になった者がいる。(よくぞそこまで) 飲みながら話を聞くことがあるのだが、アメリカの時間に合わせ、TV会議が行われるそうだ。 お前はそんなに英語が得意だったか? 『あなたは日本人です。 日本語でOK 』と言われるそうだ。 意外な答えだった。 確かに表現力が乏しい英語の回答を求めるよりも、通訳が専門の人を介した方がより伝達できるというもの。 社内は英語でという会社もあるようだが、この会社、ある種の現地化かもしれない。 むろん経営に関しても現地優先、現地適合の考え方が浸透していることだろう。 

考え方の現地化とは。 
これもまた難しい課題。 よく使われる、中国事業環境の特殊性・・・ 特殊なのだ。 本当に契約社会といえるのか? 国民性・・・ 気が遠くなるような話。 『中国の事は全て知っている。』と言う人は私はうそつきですというようなもの。 “考え方”、考え方の違いは・・ 普段、比較文化を意識している私だが、明確に言い切れるものはない。 今だ切り口が見つからない。

ただ、現地化するまでもなく、最近のセミナーのテーマ、事業再編、撤退時の留意点なるものが増えてきている。 実際撤退する企業も増え続けているようだ。



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実に面白くない話 (記録として投稿するまで)

2012年04月04日 | 経済動向

どこもかしこも不景気風。 中国の成長をいう統計資料は何が根拠になっているのだろうか、実に不思議だ。 例のお金を払わない国○企業だが、取引先数社が支払を求めて裁判に打って出た。 その会社の業績もいいと発表されるから実に不思議。 そんな会社が生産を続けているからまた不思議。 材料を納める会社はどんな会社なのか? 大連湾、荷物が少なく、トラックは空のコンテナを運んでいるとか。 あぁ~それなのに数字は伸びている。

日本から中国へ安く買おうとバイヤーが押し寄せる。 彼らも生き残りを賭けて必死。 しかし、彼らが希望する価格は、20%down 25%down。 すでにそれは大連では無理な話。 大連の企業は優遇政策が全てなくなり、コストは上がる一方。 他の地区へどうぞ、ミャンマーや北朝鮮、アフリカ諸国のどこかであれば可能かもしれない。 こう言いたくなる。 

一方で、安い値段で発注して品質、納期で失敗し、新規取引先となると工場監査だけはやってくる。 品質は厳しく要求されるのである。 あなたなの予算はいくら? シイタケの予算でマツタケを買いたいのか。

あのね~ 物には適正価格があるんです。 会社を維持するためには最低の利益も必要なんです。 次の設備も買わないといけないんです。 これまであなたが要求する20%を我々に儲けさせてくれましたか? メーカーの怒りも爆発すると言うものだ。 私は営業ではないので、あくまでも遠吠え。 営業も大変だか、赤字の仕事を積み重ねられても、工場は動いてもお金は回らない。 

関連会社、長年支えあった下請け業者への発注をも切り捨て中国に走る大手。 トカゲの尻尾切りか。 むろんその大手とて、他国の同業大手との生き残り合戦で熾烈な戦いを展開している。

今の経済おかしくないか? 『下山の思想』 みんな一旦山から下りたらどう。 それが出来ないと絶壁からの転落しかない。


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