ターコイズ別館・読書録

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62 言葉のウラ読み面白事典 三上文明

2009-01-03 21:43:13 | ま行
 主婦と生活者、TODAY BOOKS(片仮名の表記は見つからなかった)。

 当たり前のことを言っているだけの本。

「この件は一つ考えておきましょう」→よく使われる遠回しの断り文句
「念のため、一言付け加えますと」→それこそが相手の記憶に残って欲しい大切なこと
「ここだけの話にして欲しいのですが」→ウワサが広まったとすればお前のせいだ
「今回のことは水に流そうじゃないか」→こちらから頭を下げたくもない
「彼は本当はすごい人ですよ」→彼がすごい人だとわかる、自分もすごいだろう

 第一章では、上記のように一つの言い回しに同居する、裏と表の気持ちを言い当てている。ここまではいい。しかしそれ以降になると、表裏もなく、ただ言い回しの心理を解説している。そのほとんどが言うまでもないことだ。

 書名に「面白」とあるのはおもしろくない、の法則。でも筆者が書名の決定権を持っていない場合もあると聞くので、これは留保しておきましょう。