京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「死語の時間」

2016-05-09 09:38:25 | 時計修理

5月9日雨の月曜日。連休が終わったとたんの雨!

今朝は市バス46系統で運転手さんの明るい声に励まされて工房にやって来た。
最近若い運転手さんの声で元気が出るようになったのは歳のせいかな~?
なんとなく未来が明るくなった気分です。

私は「死語の世界」の住人か?とビックリした。
「熊本の地震で振り子が心配ですね~!」と話したところ「振り子って何?」と来た。
「出し子・入れ子」の「フリコめ!詐欺」用語と勘違いされたのか、一瞬反応がおかしかった。
今の時代時計にフリコは必要なかったのです。
1970年代以降に生まれた人にとって機械式時計の用語は死語の世界にあるのでしょう。
ヒゲゼンマイなどテンプにクジラのひげを使用していた名残?
今の若い時計師もクジラのヒゲをゼンマイに使っていたことすら知らない。かわいそうなクジラのひげを使っていたなんて日本人は最低!。などなど危ない危ない。

「石が割れていたので入れておきました!」と修理後に伝えるとぎょっとされる時代だ。
どうして?どこに?時計に石なんかが入っているの?
こんなやり取りが続く時、電池交換を除くとほとんど死語の世界で仕事をしているのだと思う。

ブライトリングなどに使われている「計算尺」も死語になっています。計算機が普及した現代に使われることはない。今の若い人は学校の授業でも教えられないのです。使い方を説明するだけで一日かかるかな?

デジタル時計の普及で「時計回り」、スマホの普及で「目覚まし時計」のアウトベル、カリオンも死語の世界に入って来た時代なのでしょう。

昨日NHK・BSで若手主体のN響メンバーの演奏ではニルセン5番が最高でした。
1920年代の作曲家の作品なのに古さを感じない演奏時間が不思議でした。
私のお気に入り指揮者のパーヴォ・ヤルヴィだったので余計にひとりで盛り上がっていました。
北欧スカーゲンで活躍した作曲家のニルセン。
時計のメーカーに「スカーゲン」があるが今や生産地が中国製に変った。
そのうちにスカーゲンが地名だったことも忘れられるのか?

「大型連休にはさっぱり、さっぱりでしたよ~ん!」時計の売上が悪いという。
そのうちセイコー、シチズンが死語になって忘れ去られる時代が迫っているのか?
陸上競技セイコーGPで山県亮太氏の活躍でやっと新聞にセイコーの名前が出たのが救い。2位おめでとう!

写真はティソのパーペチャルカレンダー。閏月も自動で変換する優れものです。
初期設定もウラブタを外さないで出来るのが便利だ。およそ20分1000円で出来た。
パーペチャルカレンダーの先駆者セイコーもうかうか出来ないね。

今日は雨!今日は頑張らないでいい日になりそうです。










コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする