晴れ
110 62 61↞低いのはいいと思うけれど、チョットねぇ・・・
燃えるゴミ出し。相変わらず、左腰辺りが痛い
午前中は、パリ・コミューン研究のおさらい
パリ・コミューン記念(笑)投書 ある会話ー呑兵衛パリを闊歩する
とにかく「革命の戦闘」好きの呑兵衛さん(要するに、「英雄好き人間」)とその手の話には反吐が出るほどの嫌悪感を覚えるぼくとの間で交わされる会話は、記録を再現してみると、結構面白い。の=呑兵衛 か=ぼく
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の「パリ・コミューンは女性の参政権を認めていたんだよ!どだ、すごいだろ!」
か「で、パリ・コミューンに女性議員がいたの?」
の「・・・ルイーズ・ミッシェルとか有名だよ。」
か「女性議員?」
の「そんなことも知らねーのか。」
か「知らん。女性議員としてのルイーズ・ミッシェルなど知らん。当時のフランスは、男子普通選挙制度だったから。」
の「そこがパリ・コミューンのすごいとこなんだよ、よく考えてみろよな。」
か「パリ・コミューン議会名簿なんて残ってるのかな。」
の「ものの本には女性が重要な働きをした、男女平等主張、女性参政権主張なんて、史上初のすごい主張をしているぜ。」
か「女性参政権主張はフランス革命期にすでに提出されているから、すごいとは思わないけどね。なあ、パリ・コミューンすごい、万歳!路線を少し冷静に見ないか?」
の「初の労働者階級の政権樹立という記念碑を打ち立ててんだよっ!これをすごいといわないでどうすんだよ。」
か「呑兵衛が俺に、研究の手ほどきをしてほしい、と言っていたから、その立場で言ってんだけどね。」
の「民主派の先生方が書かれた書物に間違いがあるはずはないぜ!」
か「研究ってのは、何派とか関係ない。疑ってかかって史料確認をするのが第一歩。それを言ってんだけど、」
の「その疑ってかかるっての、人間性を疑うねっ!」
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居候のたかり屋のくせに、口はでかいなあ(笑)
いや、こうして、ぼくのパリ・コミューンへの関心が向き始めたわけであります。それは、「パリ・コミューンと近代教育の構想」という論文にまとめました。さる学会の書評で、生史料が駆使されている、との高評をいただいています。(『一九世紀フランスにおける教育のための戦い セガン パリ・コミューン)
しつこく、パリ・コミューンからみ投書
大佛次郎『パリ燃ゆ』はパリ・コミューンの事変を主題にした歴史文学。表題の「パリ燃ゆ」は、多くの歴史記念物を含めて、パリが戦火によって消失してしまった史実を受けたもの。
パリ・コミューンを階級闘争の側面から描いている書き物などを読むと、だいたいが『パリに火が付けられた』という表現に出会う。その文体から推察できるのは、『火をつけたのは当然、反パリ・コミューンの政府側の人間』となる。火攻め戦法・・・呑兵衛さんなんかはこの件で、だからフランス政府は鬼畜なんだよっ、と舌が酒でなめらかになってくる。ぼくもそう信じ込まざるを得なかった。
ところが・・・・なのだ。
パリ・コミューン側の軍事組織の司令官が、「火付け強盗改め」ならぬ、その反対の「火付け」命令を下しているのだ。1871年5月半ばと5月下旬。
人類の昔から、戦闘に敗れると確信すると、自らの家財産等を火の海に投げ捨てる、という行動に出る。パリ・コミューンもそうだった。市議会の審議記録を見ると、ちゃんと、放火命令が下されているし、現場はそれに従った。
呑兵衛さんはそういうことは考えもしなかったようだ。