時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

太く短いお付き合い

2010年10月22日 | Bloomingtonにて
今日はちょっと悲しい日でした。引っ越して以来、とても仲良くしてくれた一家が、お父さんの新しい仕事のため引っ越していきました。1ヶ月ほど前、急に転職が決まり、会社から急かされたようで、今朝、慌しくシンシナティへ。

このお宅はうちの裏庭を出たところにあり(あちらからも裏庭)、お父さんはアメリカ人、お母さんはスロバキア人。最初、お母さんのマリアさんが声をかけてくれて、嫁さん&娘とずいぶん仲良くしてくれました。ケーキやスコーンを持ってきてくれて、こちらからはから揚げやら、ふかしたサツマイモやらを持っていったり。3人のお子さんがいるので、うちの娘も含めて、いっしょに遊ばせて、お母さん二人は話し込むという機会もしばしば。マリアさんはスロバキアで英語学を学んで英語教師をやっていたそうで、アメリカにももう6年いることもあって英語がたいへん上手でした。

(から揚げを持っていったときにマリアさんが驚いたのが付け合せのキャベツの千切り。「どうやってあんなに細くするの!?」と。秘密は日本から持ってきた、古~い下ろし金&スライサー。嫁さんがこんなものでよければ、というと、ぜひ、とのことで、差し上げました。)

一番下のテレシカがウチの娘と歳が近くて、お互い気になるらしく、いつもものの取り合いをしては両方とも泣く。真ん中のレベッカは娘が気に入ってくれて、とても優しくしてくれました。お兄さんのトミーは4歳までスロバキアで育った(コシツェという都市だそうです)、天文学者になりたい、妹の面倒見がとてもよく、礼儀正しい、ちょっとびっくりするくらいよくできた男の子。トミーと初めて話したとき、彼に聞かれたのは忍者のこと。日本に興味があるようで、私にもなんだか興味を持ってくれて、バスケットをいっしょにやったり、ギターを弾いて見せたり。写真は一昨日、夕暮れ時で寒かったので二人でクロスステップを踏んでいるようす。

このままご近所さんでいられたら、娘はテレシカと本当に仲良しになれたと思うのですが、残念ながら、二人とも小さすぎて覚えていられないでしょう。昨日は引越し荷物を出す日だったので、ウチが簡単に昼食を用意して、みんな初めて床に座って食事。今朝、出発前にもう一度みんなでお別れを言いに来てくれました。私はトミーにハグさせてもらって、「大きくなって日本に来る気になったら、絶対連絡して」と言いました。まだ10歳の彼は、新しい世界でいろいろ見て、変わっていくでしょうから、まだ私やら日本に興味を持ち続けてくれるものか、わかりませんが、私としては彼がどう育っていくのか、楽しみにしたいと思っています。

短いお付き合いでしたが、めったにめぐり合えないだろうと思われるすばらしいご近所さんでした。お父さんにとっていい転職だったようで、おめでたいことですが、わが家にとっては残念。Bloomingtonに住んで6年目、去る人を見送ることが多くなりました。つぎは、自分たちの居場所を作って、去っていく番にしないといけません。

おうちにかえれない!

2010年10月15日 | 
写真は、友人ご夫婦にいただいた絵本(ベストセラーのようですね)。いただいたとき娘はまだ2ヶ月ていど。この本はやさしいながらもちゃんとしたストーリーがあるので、適した年齢は「2歳から」となっています。でも、もう1歳を回るころからは絵本を読んであげるとけっこう見入って聞いていたので、この本も何度となく読んであげていました。話がどこまで分かってるかは不明ながら、絵が好きなのか、この絵本はかなりお気に入りのほうです。

ところで先日、二階で仕事をしていると、下で娘が大泣きを始めました。少しして泣き止んだのですが、しばらくするとまた大泣き。しかも、ふだんよく聞く、悲しいとき、痛いときの泣き方ではなくて、我々が「ピンチ泣き」と呼んでいる、知らない男の人に抱き上げられたとか、私が嫁をビシッと叩いたときとか(2010/4/5の記事)、おそらく、怖いときにする泣き方でした。

これはどうしたことかと、降りていって嫁さんに聞くと、いつものとおり、寝る前のルーティンとして絵本を読むことにした。娘がこの「うずらちゃんのかくれんぼ」を選んだのでそれを読んでいたところ、うずらちゃんとひよこちゃんが遊んでる途中で雨が降ってきて、「どうしよう、おうちにかえれないよう」となった場面で、とつぜん泣き始めた。そのあと親鳥が迎えに来てめでたしめでたし。「もういっかい」と言うので、「さっきは突然お腹でも痛くなったか?」と思って、もう一回読むと、また、同じ場面で同じように「ピンチ泣き」を始めたのだそうです。二人して「だいじょうぶだよ、お母さんが迎えに来たでしょ」となぐさめましたが、しばらくしゃくり上げてました。

おそらく、・・・・・・この本のレベルのお話が本当に理解できるようになって、ストーリーに入り込んで聞いていたので、うずらちゃん、ひよこちゃんといっしょに「どうしよう」という気持ちになったのだろうと解釈しています。お話を読んで、その内容のせいで泣き出したのはこれが初めて。たまたまその日は、今はジョージア州にいるその友人夫婦と久しぶりにスカイプ電話で話したところ。いただいた本のおかげで、言語理解力とか、感受性の発達が実感でき、ちょっとびっくりしましたが、印象的で、思えば喜ばしいできごとでした。

柿の季節

2010年10月08日 | Bloomingtonにて
先週末の土曜日、Farmers' Marketに行ったら、柿を売っている農家がありました。写真のとおり、一ハコ$1.50(120~130円)。日本のより小さくて、色もきれいじゃなくて、くたくた。熟して落ちそうなのを取るようです。じゃなきゃたぶん渋くてどうしようもないのだと思います。

以前にも記事にしましたが、今住んでいるところの住所がSouth Persimmon Tree Circle。柿の木があるのかというと、近くの公園にありました。とっても高ーーーい木の上のほうに実がなっていて、だーれも取らないので熟して地面に落ちて潰れているのがいっぱい。たまにきれいなままのものがあるのでちょっとなめて見ましたが、まあ柿の味はします。ただし、じゅくじゅく。

それほど美味しいものでもないので、日本のように切ってそのまま食べるなどということはなく、たとえばパン生地に練りこんだりするんだそうです。パイを作る人も、ないでもない、というくらい。あまり人気のある果物ではなさそうでした。

Rに(も)つかえるText Editor

2010年10月07日 | Indiana大学
日本でも、研究者の間で統計プログラミング言語Rの使用がすっかり広まってきたように見えます。日本語による教科書やインターネットチュートリアルにも、すんぱらしいのがいろいろあるようです。言語学関連でも、社会言語科学会という学会が、ちかぢかRの中級講座を開催するとか。私も使い始めて3年、もうすっかり手放せなくなりました。タダだということより、世界の研究者がさまざまなライブラリを提供してくれて、今でも超強力、さらに日々進化するというのが最大の魅力ではないでしょうか。Matlabより軽快に動くし。

分かる人には言うまでもない、分からん人には言っても分からないハナシになりますが、Rそのものにももちろんプログラムのエディタがあります。色分け機能も何もないシンプルなものなので、{ }()の不整合等のミスが出やすい。色分けがされてカッコの一致などが確認しやすいエディタを使ったほうがそういうのは防げるわけですが、私はなぜだか今までそういうのに手は出さず、エラーメッセージをくらってはバグを直し、使ってきました。

Rは、たとえば、これもよく使うPraatと比べるとはるかにバグ修正がしやすいので、あまり不満を感じてこなかったのですが、いつまでもそんなことやってないで作業の効率化を図るべきなのはまちがいない。そんな折、若い友人が、RにもつかえるText Editorを教えてくれました。名前はNotepad++。フリーソフトで、以下からダウンロードできます。

http://sourceforge.net/projects/notepad-plus/files/

以前授業で、R(のみならず統計全般)の師匠、John Kruschke先生が、Rに特化されたTinn-Rを紹介してくれたのですが、試したところ、恐らく、Windows Vistaのシステムとの干渉のせいで上手くRにプログラムが送られないことがある。昨日話したところではKruschke先生もこれに悩まされ、他を探していたとか。

Notepad++じたいは、その名のとおり、Rに特化されたものではなく、さまざまな言語の編集に使えるエディタですが、このエディタから直接Rにプログラムを送る橋渡し機能を持つソフトも教わりました。NppToR(Notepad++ToR)というベタな名前のソフトです。ダウンロードは以下から。

http://sourceforge.net/projects/npptor/files/

使った感想は、満足。動きは軽い。Tinn-Rほど機能や画面がごたごたしてない。もちろん、直接Rをコントロールできる。カラーコーディングがあまりはっきりしていなくてちょっと不満だけど、パージョンアップも頻繁なようなので、進化に期待してます。日本語版はないと思うんですが、英語が苦にならない人ならお勧めです。

Cobbler 5代目

2010年10月06日 | Bloomingtonにて
日本で7年前に勝った靴、あまり履かなかったのでまだ健在。少しずつ着るものもシフトして、歳もとり、前よりしっくりくる感じがして、最近よく履くようになりました。ただ、靴底が剥がれてきてパタパタ。でも、上はまだきれいだしから捨てるのはもったいない。かなり高かったし。

ダウンタウンのバスルート沿いに、「Shoe Repair」という看板を出している店があるのは知っていたので、今日、学校帰りに寄ってみました。すると、「15ドル、10分くらい待てるならすぐやるよ」とのことなので依頼。靴底を貼り直して、すこし縫ってくれたようです。

修理を待つあいだ座っていた店内の椅子の横に、地元の情報誌。この店、Joseph's Shoe Repairの記事がありました。写真奥に頭が見える、まだ若いScottさんが5代目のオーナー。1代目がケンタッキーで商売をはじめ、オハイオ、ジョージアと移り住み、先代のときBloomingtonに移住。Scottさんは16歳から店の仕事を手伝って、7年前、お父さんが亡くなったあと商売を継承。帽子、コート、スーツケースなども修理するし、じっさいに依頼がある、不況のせいもあってか依頼が減ることはなく、商売は順調だそうです。(ついでにこの記事で、靴の修繕屋をCobblerというのだと知りました。)

Scottさんは小さいころ、成績が悪いと罰として店の仕事を手伝わされ、それで自然に腕が上がったそう。5歳の息子さんがいるそうで、帰り際、「記事面白いですね。息子さんにも同じように罰として手伝わせますか?」とたずねました。即座に首を横に振り、「いや、やらないよ。あれはイヤだったから」との返事でした。

Street Live: Lotus Festival 6

2010年10月05日 | Bloomingtonにて
パレードは土曜日のフェスティバルの終わりを告げるのではなく、まだあちこちのコンサート会場でライブは続くのでした。知り合いのブラジル人がお嬢さん(中学生)を連れて来ていましたが、彼らも「夜はこれから」のようでした。われわれはチケットも買わなかったし、そもそも娘がもう限界なので、ここでおしまい。

で、ダウンタウンをぶらぶらと戻っていくと、写真のようなストリートライブが。おそらくインディアナ大学の音楽学部の学生でしょう。Sax、Dr.、Bassのトリオ。レベルの高い演奏でした。

それでも家に着いたのは10時半ごろ。いつもは9時には寝てしまう娘は、(昼間にもう一つイベントをこなしたこともあって)帰りの車の中で完全にダウン。でも、彼女が機嫌よく最後までつきあってくれたおかげで、親はめずらしく夜遊びができて、それはもう楽しい一日が過ごせました。

夜のパレード Lotus Festival 5

2010年10月05日 | Bloomingtonにて
夜8時30分。ようやく暗くなり、パレードその2がスタート。メインストリートをパーカッション隊を先頭にぞろぞろ。フラッシュは遠慮したのであまり映っていませんが、通りは人でいっぱい。周囲の歩道にもパレードを眺めるギャラリーがかなりいて、写真を撮ったりビデオを撮ったり。やっぱり子供連れがおおいけれど、さすがに夜ということで、夕方よりは大人が多い。

パーカッション隊のリズムは強烈で、闇の中を練り歩く集団のノリも夕方よりより強烈。インディアナ大の正門(サンプルゲート)のところでぐるっと回って元に戻っておしまい。

娘はまだおちびさんなので、ほとんどずっと肩に乗せ、ステップを踏んで揺さぶってあげていたので、最後はかなりくたくたになりました。

Runcible Spoonでお祝い

2010年10月04日 | Bloomingtonにて
Lotus Festivalの記事の番外編。この日は、娘の2歳の誕生日でした。さらに、2日後が嫁さんの誕生日なので2人分お祝い、ということで夕食をRuncible Spoonというダウンタウンのレストランで。ここは、Bloomingtonの中でいえば、なかなかおいしくて雰囲気も悪くないです。お店のウェブページのURLは以下。

http://www.runciblespoonrestaurant.com/

頼んだのは写真のラビオリと、サーモンのソテー。レモネード、オレンジジュースと水で乾杯。娘は歌が大好きで、♪Happy Birthdayを何度もリクエスト。チップも入れて25ドルほど、我が家にとってはたまにしかできないちょっと贅沢な夕食でした。

その日はちょっと暑さが戻ったので外の座席を選択。隣に座っていた3人の一人が話しかけてきたのですが、聞いてみるとノルウェー人。アメリカ人の奥さんと結婚して15年以上アメリカにいるそうです。「母国の魚料理が恋しいですよね」というハナシで共鳴。

そうしているうちに日はすっかり暮れ、パレードその2がはじまる時間になりました。

お絵かき Lotus Festival 4

2010年10月03日 | Bloomingtonにて
パレードが到着したアート広場にはテントが設営してあって、その中には「みんなで地面に絵を描こう」という企画が行われていました。最近お絵かきが大好きな娘はもちろん「あたしもやる」。親二人も付き合いましたが、娘が全くテキトーに描きなぐったあとを何とかしようと描き足した結果、写真のようなワケの分からないものを残すことになってしまいました。周囲には手間をかけた見事な作品がたくさんできあがっていましたが、なぜかそっちの写真はどこかに行ってしまい、これだけがメモリに残っていました。

パレード Lotus Festival 3

2010年10月02日 | Bloomingtonにて
不定期連載状態のLotus Festivalの記事つづき。

土曜日の夕方、5:30から、パレードその1。コンサート会場の公園(3rd Street Park)から打楽器隊と、何なのか不明の(化け物?)仮装をした数人がスタート。それに続いてみんなぞろぞろ、500メートルくらい歩いて、アート広場(写真)に到着。そこでしばらく踊って終了。

当然ながら子供連れが多く、私たちも娘と3人で参加。去年はまだ娘が小さかったので途中で帰りましたが、今年は最後まで。お子さん連れの知り合いにも多数遭遇。もうすぐ2歳の、クリスマスイブに生まれたMarks先生の双子ちゃんにも久しぶりに会いました。