Grandma

旅行の話が書きかけで、もうだいぶん前のことになってしまいました。それはまたにして住んでいるアパート内で知り合ったおばあさんの話。もう一年以上前のこと、ドアから出てゴミを捨てに行こうとしているおばあさんを見かけました。ここは学生がほとんどなのでちょっと意外に思いつつ、足元がおぼつかない感じで立ち止まっているので「捨ててきましょうか？」と話しかけたのがきっかけ。「あんたは中国人？」と聞く彼女。「（やっぱりそう見える？）」と思いましたが、どうやらそれは彼女の夫が中国人だからだったようです。

フランスからの移民を親に持つ彼女はIndianapolisで電話交換士として働きながら、さらに頼まれて週末ウェイトレスとして中国料理のレストランで働いていたそうです。そこで知り合った中国人のコックさんにプロポーズされ承諾。結婚直前になって始めて年齢を聞いてびっくり。29歳の彼女に対して相手は43歳！　中国人とフランス系アメリカ人の結婚も前例がなく、ずいぶん反対されたそう。結婚式は二人だけ、手続きをしてくれた司法書士だかの事務所の女性二人に承認を頼んだとか。

シカゴに移り住み、30年仲良く暮らしたあと、夫はなくなりました。それ以来彼女は30年以上一人暮らし。でも、アメリカ、台湾、中国、オーストラリアなどあちこちに何十人といる親戚、アパートに住む（主にアジア系の）学生などが頻繁に遊びに来たり、電話をくれたり。87歳（たぶん）の彼女もまだまだ元気で、車に乗せてもらえばかなり長距離の旅行も平気。私も、春学期が終わってからは多少余裕があったので、食事を持ってお邪魔したり、逆にお昼ご飯に連れて行ってもらったり、スーパーへ買い物に行ったり。このアパートの学生たちは彼女をGrandmaと呼びます。

「日本に帰る前に寄ってね」と言ってくれたので、今日は団子を作って持って行きました。しばらくお別れだから、と思ったのか、体調がよかったのか、今日はえらい勢いでしゃべりまくってました。第二次世界大戦直後、シカゴ周辺には主に工場の仕事がたくさんあって人が押し寄せたそうです。人種差別は今より激しく、中国人にはどこも家を貸したがらない。稼いだお金で買った家の周辺はドイツ系移民が多く、一年以上完全に無視されていた。英語がほとんどできなかった彼女のお母さんも、けっこう辛い目にあったそうです。

話を聞くたびに圧倒されるのですが、働きづめの人生だったようです。彼女も夫も、週７日勤め。「でも、みんなそうだったんだよ」とのこと。生活の大変化を経験している彼女の話はとても興味深いです。そんなわけでGrandmaとしばしの別れを惜しんで明日、日本に一時帰国。彼女以外にも友人、知り合いも増え、Bloomingtonにも慣れ、１ヶ月とはいえ離れがたい気分も。今回は事情でシカゴから名古屋セントレアへ。岐阜の実家に直行です。

訃報

家で仕事をする日が続いていましたが、今日はたまたま雑用で朝から大学へ。書類作成のついでにメールチェックをすると久しぶりに母からメール。伯母が亡くなったそうです。ここのところ連絡がなかったのですが、超多忙な母にはよくあることだし、伯母は弱っているものの病状は安定しているように聞いていたので、まったく予期していませんでした。

ガン発見の連絡を受けたのは留学で日本を離れる直前。「誰かに急なことがあっても間に合わないと覚悟せよ」と言われた気がしました。それから２年、ついに一度も会えず。あと半月で一時帰国の予定でしたが、日本に帰るわずかの期間に合わせてくれるわけもありません。

妹である母とは、貧乏な子供時代から長年支えあってきたようだし、ガン発見後も、すぐ近所なので看病等によく通っていたもよう。正直言うと母が気を落としていないかの方が気がかり。こういう時に駆けつけられない不孝が情けなく思われます。

この伯母、家族を支えて、まさにコツコツ働き続けてきた人でした。甥の私が知る限りでも辛いこともあったようですが、それなりに満足のいく人生だと最期に思えたのであればいいな、と思います。

ついにDisney World フロリダ旅行(5)

金曜日の午後に出発して、Florida州Orlandoに土曜日の夜到着。日曜日は朝からDisney Worldへ。今日はその一日を写真を見ながら振り返ります。恥ずかしながらワタクシ、1983年Tokyo Disneylandのオープン直前限定お披露目にどこからかもらった招待券で行って以来、田舎の従姉妹が出て来たの、母の引率で出てきた子たちの案内だの、なんだかんだで5、6回行ったでしょうか。さらに仕事でCaliforniaはAnaheimのにも1997年に行ってます。あの作り物の・・・じゃなくて夢の世界は私にはちょっと無理、なのですがまあ連れの面々が行きたいんだから仕方ありません。

アメリカNo.1の観光地とはいえ、夏のFloridaはむしろオフシーズン。ですが、この日はMemorial Dayという祝日を含んだ3連休の中日。大混雑を予想して開園ダッシュを計画したのですが、いろいろと遅れを取り結局9時の開園には間に合わず。4つあるKingdomのうち、まあみんな一番行きたがるであろうMagic Kingdomの入り口を通ったのは9時ちょっと過ぎ。写真はチケット売り場。前売りを用意している人がほとんどとはいえ、長蛇の列ができていないのに驚くわれわれ。カモがくつろげるほど。

Mickeyと2度目の対面

さっそく、混むと思われるSplash Mountainに行きましたが、10分待ち、というか通路を歩いていけばすぐ乗れました。さらにBig Thunder Mountainも10分。信じられないくらいスムーズ。さらに、Toon TownのMickeyの家へ。これでAnaheimに続いて2度目。そのときは「先生も来なよ！　Mickeyだよ！」と言われても引っ込んで写真とってたんですが。。。　喜んで握手をして、Hugもしてもらっている連れの反対側でぐずぐずしてると、先方（あ、Mickeyのことです）が手を差し出す。「あ、いや、別に、私は・・・」と一瞬たじろぎましたが、拒否するのも気の毒か、と思って握手しておきました（何様）。

メキシコ料理店で昼食。食べたのは写真のBeef TacoとTaco Salad。煮たアズキ（甘くない）をかけたご飯も入れて$5.99と$6.99。食事には全く期待していなかったのですが、意外にかなりおいしい。回転がものすごく悪くてなかなかモノにありつけない（厨房スタッフの仕事が恐ろしく緩慢だから）ことを除けば、オススメ。

休憩・・・

午後はさすがに混んで来て、Space Mountainが50分待ち。でも、最高でもそんな程度。行列をすっ飛ばせるFast Passっての（東京にもあるそうな）を使うことにしてその間別のアトラクションへ。めちゃくちゃ暑いのでアイスを食ったりして木陰で休憩していると、写真のカモ親子。子どもが追いかけると、警備の人がやってきて「カモを追わないで下さいね」と真剣に制止してました。で、みんなで見学の図。清掃スタッフも、警備員も見学。

同じくアイスを食う中国人らしき一行のマナーが最悪。ばーちゃん、父親から子どもまで、包み紙も、食いかけのアイスも、みんなその場に捨てる。ゴミ箱に持っていく意思なし。一般化するのはまずいんだろうけど、こんなひどい例はこれ以外に見ませんでした。ニュースで聞こえてくることの一端を垣間見た気が。ついでに言うと日本人らしき人は親子連れ、新婚旅行風、修学旅行風などたまーに見かける程度。LAでも遠いのに、ここまでわざわざ来るのはよほどの・・・と思います。

故障中

この日別のKingdomで乗り物の事故があったそうですが、ここでも乗り物止まってました。写真は、動かなくなってから随分待たされたのちに、降りて歩いて戻る羽目になった人々。そんなこんなで、Space Mountainに乗ってるときなど「大丈夫かなあこれ、頭ぶつかんないだろうなあ、故障してコースから飛び出したり落っこちたりしないだろうなあ・・・」と不安でした。

The Night is Young.

夕方、ホテルに戻って休憩してから、11時の閉園前に再びMagic Kingdomへ。Extra Magic Hourなるものを利用するためです。これは直営ホテルに宿泊した人に限って、公式の閉園以降さらに居座って遊べるというシステム（この日は午前2時まで）。宿泊券（カード）を見せて手首に印を巻いてもらうことで認証される。11時から始まるパレードのために陣取りましたが、これまた容易にかぶりつきの位置を確保。写真は派手な電飾付きマントをなびかせるMickey御大。パレードは始まってから奥に消えるまで実に45分、ずっと踊り続けなければならないMickeyの人（何を言ってるのか分からないですか、そうですか）もさぞやしんどいことでしょう。ちなみに、こういうときフラッシュ使用はバツ。肉眼で見ている通りの、夜の雰囲気が出ません。カメラを身体のどこかでがっちり固定して手ブレを防ぎ、自然の光で。

さらに夜のSplash Mountainに乗り、さすがに空いたショップでお土産選んでおしまい。くたくたになりましたが、休み休み、ゆっくり回ってもほぼ完全制覇可能。ダッシュ不要。やはり東京が異常なのでしょう。翌日は別のKingdom、Epcotに行きました。

ルート フロリダ旅行(4)

フロリダ旅行のおおざっぱな道筋を記録しつつ、車窓から見えた風景をいくつか紹介します。
通った州は　Indiana　→　Kentucky　→　Tennessee　→　Georgia　→　Florida　の5州。

Indianaからともかく南へ南へ。通ったのはほとんどがInterstateといわれる州間高速道路、無料です。法定の最高速度は70マイル、110Km/h強です。フロリダ州のOrlandoまで1000マイルほどの距離で、１日半かかりました。高速道路の様子はこんなかんじです。

Out of Indiana

写真はIndianaからKentuckyに入ってすぐのLouisvilleという街にかかる橋。下を流れる川はOhio川です。去年の8月にBloomingtonに戻って以来、州を出たのも、こんな高い建物を見たのも初めてでした。

Speeding

ところどころ、写真のように路肩に停車している車と、警察の車。速度違反の取締りです。どうやって測定しているかは分かりませんでした。「捕まってるよ～」と笑っていたら、われわれも捕まってしまいました。「ちょっと出しすぎ・・・」と思ってたんですが。

後ろから「停まりなさい」と合図されたらしく、路肩へ。で、警官がやってきて「90マイル出てましたよ、免許証と登録証を拝見します」。罰金$100ちょっとだそうです。免許取得のための運転マニュアルには「警官に職務で停められたときには車を降りてはいけません。そのまま警官が来るのを待ちなさい。手を警官から見えるように上に置くこと。ごそごそ何かを探してはいけません」と念入りに記述があります。警官を撃って逃げようとする奴がいっぱいいるので、「余計な警戒をさせないように」ということ。それを思い出して、警官が近づいてくるときにはちょっと緊張しました。