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た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

強迫観点

2006年01月10日 | Weblog
昨今ノ学者ハ観点ノ違イトイフモノヲ重視シ ソレノ度ガアマリニ過ギタルガメニ

観点ノ違イガ即チ学問デアル ト 誤解シテイル 向キガ アル。

ソノ弊害ハ 一学者ノ 研究方針ニ及ブノミナラズ 広ク社会ノ文化芸術活動ニ及ビ

ぷろっとハ 繰リ返サレザルベカラズトイフ信仰ト

ぷろっとノ払底ガ 即チ ソノ方面ノ文化活動ノ死デアルトイフ

誤ッタ諦念ヲ 蔓延サセタ。

シカシナガラ人間ハ 繰リ返サレルノダ。

文化ガ人間ニ追ヒ付ケナクナッテイル

ソノ複雑ナ理由ノ 特異ナ一端ガ ココニ在ル。




 一月八日、新年会と称して友人と焼肉を突付きながら、彼と私は文学におけるさまざまな主題を語り合った。普段は「文学」という呼称を持ち出すことすら気恥ずかしく思われる年齢にお互いが達している。その席で友人から紹介された思想を、以上に記した。思想家の名前も、その思想の正確な結論部分も、酒の吐息と脂の焦げ付く臭いの中でするりと私の記憶から散逸した。よって多分に私の解釈が混在しているかも知れない。あるいは、かの食わせ者の友人の。 
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カット

2005年12月13日 | Weblog
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凝固

2005年12月13日 | Weblog

かなしみもよろこびもそこで一瞬息を潜める。 

初雪である。
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絶後

2005年11月21日 | Weblog
さいころが落ちていた。

殺人現場に死体はなかった。

主人公は影に遮られた月明かり。

さいころが殺人現場に死体はなく落ちていた。

主人公は殺人現場に死体はなく落ちていたさいころを見つめるワタシの影に遮られた月明かり。



ニの目にしたがって二歩あるく。

「そこまでだ、お前にできることは」

焼け爛れた月がしゃべった。

さいころが笑った。
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晩秋

2005年11月15日 | Weblog
晩秋郷里より客あり。

消息を尋ね三夜杯を交わす。

客去りて庭に在れば

落葉愈々頻なり。
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夢の記憶

2005年10月29日 | Weblog
 夢の中で男と出会った。
 彼は全身がバターでできていた。彼は巨大なバターナイフをプラカードのように右腕に持ち、左腕は頭上の空をわしづかみにし、背中をそらせてじっと立っていた。彫像のポーズをしているのだな、と私は思った。彼はなるべく動かないように努めているのだが、ときどきバターナイフを自分の体に押し当ててあちこちが溶け落ちそうになるのを防がなければならなかった。何しろ温度は私には快適だったので、バター男には暖かすぎたのだろう。それにバターナイフを持つ手を落ち着きなく動かすので、余計に体温が上がって脂汗が滴る様子である。このままだと彼は遠からず全身が溶けて水溜りのように地面に黄色く溜まることになると思った。
 「安物だからどうしようもないんだ」
 彼は泣きべそをかいたような崩れた顔で私につぶやいた。
 「もっと高価なバターに生まれればよかったんだ」
 突き上げていた彼の左腕がついに落ちた。顔はますますけだもののように歪んだ。
 私は彼を慰めてあげたくなった。
 「人間の体でいる必要はないんじゃないかな」
 なるべく優しい声音で、私は彼に語りかけた。「そんな無理なポーズをとる必要もない」
 「馬鹿言え」
 彼は首を胸に、胸を腹に埋めながら毒づいた。
 「それじゃ近代化した意味が丸でないじゃないか」

 その言葉の真意を尋ねようと思ったら、夢から醒めた。 
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宗教的体験

2005年10月26日 | Weblog
 徹夜した日の翌朝、女性の来訪を告げる声で起こされた私は、急いで着替えて顔を洗い、それでも眠い目を真っ赤にしたまま玄関に出た。女性はひと目で私を寝起きと見抜き、申し訳なさそうにお辞儀した。「お休みのところをすみません、少しお話させていただきたかったのですが・・」
 彼女の右手に抱えるパンフレットを見ると、「目覚めよ!」とあった。
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性急な性格

2005年10月26日 | Weblog
 その程度のことを主張するのにどうしてそこまで傲慢に顔を赤くして唾を飛ばして鬼の首を取ったように目をぎらつかせて有無を言わさない迫力で主張しなければならないのですか。

 その程度のことを反省するのにどうしてそこまで卑屈に顔を赤らめて言葉を震わせて自分が全部悪いかのように視線をさまよわせて動揺しながら謝らなければならないのですか。
 
 物事はそう簡単に白黒つかないという事実をあなたがたはどうして冷静に受け入れられないのですか。

 日本人よ。
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動物園1 ペリカン

2005年10月22日 | Weblog
ペリカンよ

けがれなき空へ飛べ

そのふくらんだくちばしに

日を浴び

風を切るそのくちばしに

われわれが

地上で叶うことのなかった

希望の在りかを見出せるように
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ブログ一周年

2005年10月16日 | Weblog
気づいてみたらブログ一周年だった。もう一週間も過ぎているけど。ばんざい!
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