た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

エビとメダカ

2010年04月27日 | essay
 去年の暮れからメダカとエビを飼っている。それまで三年ほど金魚を飼っていたのだが、水槽の掃除を怠り、埋め合わせのつもりで水槽がきれいになるとかいう薬剤を入れたら、あちこちが泡だらけになり、金魚も泡を吹いて死んでしまった。まことに申し訳ないことをしてしまったと金魚に対して思っている。そんな不精な人間だから、次もすぐ死ぬだろうと思い、一匹18円のメダカを三匹と、育てるのが一番難しいと売り場の兄さんに釘を刺されたヤマトエビを二匹だけ飼って、実験のつもりで水槽に入れたら、年を越して、冬を乗り切り、桜が散ってもいまだ元気に泳ぎ回っている。大したものである。
 ただ、メダカはたった三匹なのに、あまりに小さいから個体の識別ができないままである。名前を付けることもままならない。泳ぎ方が落ち着かないから、見ていてもあまり落ち着かない。エビはエビで手足をくるくる動かしてなかなかひょうきんな動作をするが、日がな一日プラスチック製の「岩場」に隠れてめったに姿を見せない。
 それでも、水槽の前に腰かけて呆然と眺める時間が毎日数分間は確保されるようになった。何か話しかけようにも、個体としての存在感の薄い連中だから、話しかける気にはならない。ただ眺めている。見ていると、落ち着かないなとやっぱり思う。
 今の自分には、それで相応しいのかも知れない。
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一句

2010年04月22日 | 俳句
春雨に 忘るる夢を 思ひ出す
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短句

2010年04月20日 | うた
家族とは


    寝息


          鼻息
 

                   帳簿を見れば    虫の息
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4月19日

2010年04月19日 | Weblog
 桜が咲いたり雪が降ったりの不安定な天候がここ数日続いていたが、今日は穏やかな日和である。

 仕事と日常茶飯事に紛れて更新を怠っていたら、いざブログに入り込もうとしたときにパスワードを忘れてしまっている自分に気付いた。それを思い出すのにさらに一週間余り。呑気なことである。こちらが呑気にしている間に、世間ではブロクよりもツイッターとかいうものに移行し始めていると聞いた。ツイッターはまだ見ていない。そもそもこのブログも、友人の勧めで初めてその存在を知り、関わった次第である。パソコン本体は三台目で、去年ノートを新しく買ってみたのだが、いまだに使いこなせていない。パソコンそのものの何たるかを理解できていない。十数年前まで使っていたワープロのほうが自分には便利だったのではないかと本気で思っている。

 先日の日曜日は家族で温泉に行った。湯につかりながら、腕組みをし、自分は根本的に新しいものが苦手なのだろうかとしみじみ考え込んでしまった。しみじみ考えこんでいたら、ふと、先週も温泉に行ったことを思い出した。その前か前の前の週も行ったような気がする。まあ、感性が鈍いだけかもしれない。

 ところで新聞を広げると、本と本屋がなくなるとか、人に聞けば新聞も存亡の危機にあるとか、パソコンすら要らなくなってすべては携帯で済まされる時代が来るとか、携帯を持たない自分に至っては、もはや火星の話のような予測が飛び交っている。誰が欲望してこうなってきているんだろうと思う。たとえば、携帯で文庫本を読みたいなんて本気で思っていた人は何人いるんだろう。それができる時代になると、人々はそれを欲するようになる。携帯で歯磨きができるようになれば、おそらく人はそれをしたがるのである。

 ブログはまたぼちぼちと更新していこうと思う。来週末は温泉以外の過ごし方を考えよう。
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