た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

初秋一句

2016年08月30日 | 俳句

 

 

     一切を 赦して 入日に 雲四つ

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leave me alone

2016年08月25日 | うた

 

私にはまだ自由がある

 

機械に利き手と頭脳を奪われてないという自由が

 

私にはまだ自由がある

 

二十四時間垂れ流される情報に目と耳を塞がれてないという自由が

 

私にはまだ自由がある

 

世間のみんなが祭り上げる低俗なものに踊らされない自由が

 

私にはまだ自由がある

 

ただ流行っているというだけで従わざるをえない隷属状態にないという自由が

 

私にはまだ自由がある

 

この星の美しい夜明けと感動的な日没を愛でる余裕のある自由が

 

私にはまだ自由がある

 

機械を介さず人を人として大切に接することのできる自由が

 

私にはまだ自由がある

 

沈黙と言葉の、本当の重みを知る自由が

 

私にはまだ自由がある

 

 

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K氏の夏

2016年08月19日 | うた

 

 夢とうつつを引き裂いてミンミン蝉が鳴いています。

 アスファルトが煮えたぎり 人の足元すくいます。

 暮れに妻を亡くしました。

 死因は一言で言えません。

 彼岸花の咲く坂道を

 かつてあなたと歩いたこの坂道を

 癒(い)エヌ疲労ニ打チヒシガレテ

 私は一人歩みます。

 

 身内の遺骸を餌として働きアリが引き摺ります。

 日輪は白く燃え盛り 頭上に留まり動きません。

 社会に妻を殺されました。

 それが隠れた死因です。

 彼岸花の咲く坂道を

 かつてあなたと歩いたこの坂道を

 静カナ怒リニ体ヲ震ワセ

 私は一人歩みます。

 

 記憶の重みに耐えかねて繋がれた犬が鳴いています。

 車がときおり走り去り むせた臭いを残します。

 私が妻を殺しました。

 ほとんどそれが真実です。

 彼岸花の咲く坂道を

 かつてあなたと歩いたこの坂道を

 無限ノ悔悟ニ苛(さいな)マレナガラ

 私は一人歩みます。

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暑中お見舞い申し上げます

2016年08月11日 | 俳句

 

虫の音に  ふわり二度寝の  迎え盆

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