た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

賛歌

2022年07月25日 | うた

万物は回転する

 

漆黒の時空を超えて

 

(つまり高速も低速もないわけだ)

 

哀しみと歴史は共鳴し

 

過ちと愛は重複する

 

波動は終わりと始まりを繋ぎ

 

引力はあなたを今に引き寄せる

 

だから、ほら

 

惨めなまでにちっぽけなこの私でも

 

生きる愉しみが尽きないじゃないか。

 

 

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釣りの時間

2022年07月05日 | essay

知人に連れられ、黒部ダムに釣りに行く。釣りは小学生の時以来である。

雨の降りしきる中、糸を垂らす。山間に雲がたなびき、水面は滴に踊り、吾の他人影無し。

魚はいても構わぬ。いなくても構わぬ。釣れれば良し。釣れなくてもまた良し。

世俗を忘れ、自分を忘れ、静寂すら忘れる。

そんなしっとりと重みのある時間を久しぶりに感じた。

 

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