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た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

新潟の海で泳ぐ

2008年08月15日 | Weblog
 
 この群青の海で


 私は私の頭蓋骨を洗おう
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平和記念公園を訪れる

2008年06月02日 | Weblog
靴音に影はない

私の心に忍び寄る十四万の靴音に

ヒロシマの原爆資料館のそのとき

一日は過去を覆うアスファルトのように

逃れようもなく長く延びた。

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2008年05月02日 | Weblog
・・・・・・・

生は余剰である。

デコレイションである。

生が無くても

宇宙はその美しい規則を保った。

生は余剰である。

ならばなぜ

「生きる意味はあるのか?」と問う代わりに

「意味を超えて生きるこの恵みは!」と驚かないのか。

生は恵みである。

あ・な・た・は・恵みである。

世界はあなたを利用するつもりはなかった。

あなたを生んだのは親という名の他人としても

あなたを生きるのはあなた以外になかった。

あなたの生は、あなたの自由であった。

その恵みに

その余剰に

その意味を超えた不可思議に

どうしてあなたはちっぽけな身分証明書を宛がおうとするのか?

どうしてあなたは分別臭く後始末をつけようとするのか?

どうしてあなたは

今日を生きたことを驚かないのか?

この混沌とした大海の中で

目的とする島もなく

漂流し続ける木切れであっても

また一日分を生き延びたその力強さに

感動しないのはなぜか?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


これは私の知る人の独白文を目の当たりにして、思わず発奮して書きなぐった返信である。彼は何かしら弱音らしきことを書き綴っていた。それに私のお節介が反応した。しかし実際は、よくあることであるが、他人がそこまで亢奮するほどのことでもなかったのであろう。

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たとえば雨が

2008年04月27日 | Weblog
たとえば雨が降っていたとします。でもあなたは外を歩きたい気分だったとします。どうしますか?

それが夜だったとします。しかも寒い夜だったとします。それでもあなたは外を歩きたい気分だったとします。どうしますか?

「馬鹿馬鹿しい質問だね。出歩きたきゃ出歩きゃいいんだよ。もう一杯いくかい? いってよ、どうせ暇なんだから」

たとえば。

「たとえばはもういいよ。お客さん、あんた寂しいんだね」

「寂しいのかな」

「だって今日は雨なんて降ってないでしょ? 寒くもないし。」

「そうだけど」

「てことはあんたの心ん中よ。冷たい雨が降ってるのは。そうでしょ?」

私が答える前に、壁のテレビが深夜一時を知らせた。若いアナウンサーが、私の心より遥かに大事な年金問題のニュースを伝え始めた。

 


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脱確定申告

2008年03月07日 | Weblog
確定申告を終わらせた。あらゆる工作を断念し、まるで小学生の作文のように正直な申告書を提出し、その足で国家予算並みの(と少なくとも私には思える)税金を完納した。これでいいのである。ああ、ガラス張りのドアを押し開けて外へ出たときの青空のまぶしさよ。私は身ぐるみ剥がされ、自由を得た。明日からまた自転車操業の日々が待っていようとも、今夜は帳簿を枕にしなくて済むのである。


 いつかあなたは私のことを

              髪留めのように忘れるでしょう


 窓辺であかい日差しを浴びる

              髪留めのように忘れるでしょう


作りかけの詩に新たな一行を添えた。この詩が形を成すのはまだ先である。それでいいのである。世の中にはすぐに仕上げてしまうべきものと、必ずしもそうでないものがある。
 
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未確定申告

2008年03月04日 | Weblog
確定申告という、人生を何一つ確定しないで生きてきた者には地獄のような宿題のせいで、まあ確定申告だけのせいにはできないのだが、この数週間、日常から空いた時間というものが消えている。よってこのBlogの更新も滞っている。

  いつかあなたはわたしのことを

              髪留めのように忘れるでしょう

という詩の断片を思いついたが、その先も作れずにいる。
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「 」

2008年02月23日 | Weblog

人間の語りつくせないところに人間がある。
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賀状がわりに

2008年01月01日 | Weblog
そも風に順風逆風の区別なし

舵の手一つで順風満帆

ええと、今年はこれで行きます。

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雑感

2007年12月26日 | Weblog
突き刺さるほど冷え切った夜に拍子木の音が響く。

家々の明かりがまた一つ消える。年の瀬である。
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遠くにいるS先生へ

2007年12月06日 | Weblog
先生、雪が降っています。
 
      雪が降っています。ここは。先生。

隣は部下の話をしています。

      男二人して、いい酒飲んで、

          部下の悪口を言い合ってます。

先生。窓の外は雪です。

      私は窓の外ばかり眺め続けています。


私には悪口を言う部下もいない。

      笑い合う友も。

          先生、何よりあなたがいない。


それでいいのです。今しばらくは     

      まるで幸福なみなしごのように 
     
          窓の雪を眺めています。先生。  
      
      
                  
                     
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