都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

中小企業家経営塾 大連 学生海外派遣 事前学習 レジメ   

2013年08月03日 | Weblog
  2013年 8月 1日 
 
  中小企業家経営塾 大連 学生海外派遣 事前学習 レジメ
 
 
 
1.はじめに
 
  
 --津本陽『信長影絵』より
 
 広い世界を知り、自己中(天動説)を排して、広い世界についての知識を運用すること。
 世界(社会)を客観的に理解し、その知識に基づいて人間関係を再構築し
 社会に新しい価値を提供する(主体的に生きる)とは
 (リ-ダ-の意識世界とそれを生み出す行動について考える。)
 
 
  信長は、弟の信行のように傅役(もりやく)のすすめるままに学問にはげみ、
  礼儀をわきまえ、足軽、荒子(あらしこ)のような下人のやからとは口もきかず、
  城外へでるときは騎馬侍衆にとりまかれる生活をしていると、
  変事が起こったとき対応する才覚が養われないと思っていた。
 
  信長は家来たちの言動を、常に注意深く見ていた。
  町人、百姓の暮らし向きも知っている。
  諸国からやってきて過ぎていく旅人たちが泊る辻堂にも足を止め、彼らの話を聞く。
  木曽川とその支流に蟠居(ばんきょ)する、川並衆と呼ばれる野武士とも言葉を交わした。
 
  そのため、信長は信行とまったくちがう世間智を得ていた。   
 
 
 
 
 
 
 
 
2.本年度の 中小企業家経営塾 大連 学生海外派遣 の キ-ワ-ド
 
 
   世界経済グロ-バル化の折り返し地点
 
   知識運用能力(コミュニケ-ション能力)
 
   人生の転換 …… 受益から貢献( take から give )へ  
 
 
 
 
 
 
 
3.世界経済グロ-バル化の新しい段階 と 折り返し地点
 
  
  経済のグロ-バル化とは、世界経済の国境を超えた一体化、統合、ボ-ダレス化のこと
 
  経済のグロ-バル化によって何が進んだのか? …… 図表等ご参照
 
  歴史的転換期にある世界経済/中国経済の動向(内閣府『世界経済の潮流 2011 ①』)
  http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0617sekai111shiryou1-03.pdf (3P~4P)
  http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0617sekai111shiryou1-04.pdf (4P~5Pなど)
  
  中国/日本の自動車生産/販売のデ-タ(藤樹ビジネス研究所)
  http://www2s.biglobe.ne.jp/~fujiki/chainaauto.pdf
  http://www2s.biglobe.ne.jp/~fujiki/japanauto.pdf
  世界と日本の粗鋼生産高の長期推移
  http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5500.html

 
  2013.7.27 日本経済新聞「車海外生産 最高805万台」
  http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGKDASDD260MP_W3A720C1TJ0000
 
  「企業考察 事業環境の激変 アップルと鴻海精密工業」
    
 
  世界経済の構造転換
 
  → 国境を超えた国民の交流の深まり、市民社会の価値観の共有の始まり
 
  → 国家主導(開発独裁)型システムの転換
  
  「改革は中央企業の唯一の活路である」
   (2012.6.4 中国 国務院研究センタ- 周子勲氏) 
 
 
 
 
 
 
 
 
4.我が国と中国/アジアの関係を考える
 
 
  戦後日本の歩みの意味するもの …… 日本国憲法 前文 より
 
   日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、
   われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、
   わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、
   政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、
   ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
 
   そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、
その権威は国民に由来し、
   その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。
   これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。
   われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 
   日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を
   深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
   われらの安全と生存を保持しようと決意した。
   われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から
   永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
 
   われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
   平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 
   われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して
   他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、
   この法則に従ふことは、
   自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 
   日本国民は、
   国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
  
   ここから
  
   第一章 天皇
   第二章 戦争の放棄
   第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
       国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
       国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。     
      2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
       国の交戦権は、これを認めない。
   第三章 国民の権利及び義務
 
    ……………… と展開されることをどう認識するのか???
 
   
  自由と民主主義/人権は、近代社会の普遍的価値であって、国家の内政事項ではないこと。
  国家の下に社会があるのではなく、市民社会に立脚して近代国家が形成されること。
  
  国境を超えた国民の交流/市民社会の価値観の共有の始まりと
  国家間の軋轢の深まり …… という構図を超える力を!
 
  
 
  私たちの社会のあり方に自信をもって、
  国境を超えた経済連携(+市民社会の連携)の課題を、明確に理解する。
 
 
 
 
 
 
 
 
  
5.歴史的な転機=節目に立つ中国
 
 
 ・辛亥革命から次の100年、孫中山(孫文)の中華民国成立(清朝崩壊)から100年
  1985年日清戦争、義和団運動の挫折、日露戦争などを介して辛亥革命へ、
  ロシア革命から、国民党/共産党の関係をへて、中華人民共和国成立
  冷戦、中ソ対立、文化大革命を介して、改革開放、グロ-バリズムと世界の生産センタ-へ
  この中国/近代国家形成の100年をどう総括し、次に踏み出すのか。
  
 ・中国共産党第18回全国代表大会による習近平体制の成立と集団指導制の中国
  とう小平の南巡講話(1992年)=改革開放の折り返し地点から20年
  この経験をどう総括し、次の課題を明確化するのか?
 
 ・貧富の格差は(市場経済化によって)拡大しているのか …… 調和社会の建設とは ? ?
 
 ・日中国交正常化(1972年)40周年
 
 
 ・中国の夢(習近平)は、どこに収れんしていくのか??? 
 
 
 
 
  
 
 
6.大連市について
 
  
  戦前 …… 1898年、三国干渉の代償として、ロシアが清から租借し、
       日露戦争の結果結ばれたポーツマス条約により日本に租借権が、
       我が国に移譲されたのが大連(関東州)。
       傀儡政権「満州国」の一部ではない。     (↓ 東洋のパリ)
       国内を超える近代都市形成を進めた。中国東北地域における開かれた知的拠点。
 
  戦後 …… 中国における対日人材育成の拠点
       改革開放も我が国との関係を基軸に進め、経済技術開発区の中心は日系企業が占める。
       中国国内に外資系企業が初めて独資で進出したのが、
       大連経済技術開発区のマブチモ-タ-、多くの日系企業が独資により進出してきた。
 
  中国の地方自治体(地方政府)は、強い権限を持っており、その地域のGDPに責任を負う。
  経済がバランスよく発展し、市民の政治意識が高いのも 大連市 の特徴。
 
 
 
 
 
 
 
 
7.今回の訪問先について
 
  別紙参照。
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
Ⅰ.知識運用能力(=コミュニケ-ション能力)について
 
   
  1.読解力 …… 他者をどう理解するのか?
 
  2.数学的リテラシ- ……
    数値デ-タの意味を理解し、それを使って、世界(物事)を客観的に理解し、表現する能力
 
  3.科学的リテラシ- ……
    既存の観念、経験を超えて、現状改革のための新しい問題設定を進め、道筋を示す能力
 
 
 
 
 
 
 
Ⅱ.人生の転換 …… 受益から貢献( take から give )へ
 
 
  豚 と 猪 と 人間
 
 
 
 
 
 
 
Ⅲ.新しい危機に直面する私たち
 
  
  サブプライムバブル崩壊から始まった
  「危機の5年(リ-マンショック/東北大震災)」が終わり
  アベノミックスから危機に自らの足で踏み込む「新たな危機の5年」に
  課題は見え始めたが、これに回答を与える国際秩序がこれからつくられる段階
  ここに参画しない者に、大切なものが与えられることはない。
 
 
 
 
 
 
 
Ⅳ.グロ-バル化の時代の持続可能な地域社会の形成のために
  
 
  経済のグロ-バル化の経験、そして、大震災が教えるもの
 
 
 
 
 
 
  
 今回の海外学習の基本的な学習資料
 
 
  我が国企業が、どのように現地化し、
  経営理念とビジネスを定着し、中国の社会に何をもたらしてきたのか?
 
   塙昭彦氏著『中国人のやる気はこうして引き出せ』
    http://honto.jp/netstore/pd-book_25339536.html
 
   マブチモータ-刊『マブチモーターの半世紀』
   (大連マブチを中心に) 
 
  我が国を代表する企業の経営理念を学ぶ
   
   橘川武郎・島田昌和編『進化の経営史』 第12章
   経営の淵源とその進化……キヤノンのハイブリット・マネジメント・モデル
    http://honto.jp/netstore/pd-book_03068464.html
 
  中小企業家経営塾 講義のおさらい
  
   『第11期 中小企業家経営塾報告書 2012年度版』
   第2講 大連豊安ビジネスコンサルタント 有限公司 馬艶 氏
   「日本と中国の架け橋になりたい」
 
 
 
 その他の参考資料
 
 
  地域別貿易バランス(1995~2011/2012)
  日本の人口の長期的推移(800年~2100年)についての図表
  我が国の高齢化率の推移(1950年~2100年)についての図表
  我が国の人口ピラミッドの変遷(1955年→2010年→2055年)
 

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