偽りは剣より強し

2009年07月29日 17時59分00秒 | B地点 おかか

 



オムイ外伝シリーズ 第三部(武芸帳篇) 第33話


「オムイよ、今日こそ死んで貰うぞ」
「ライトセーバーの餌食にしてくれるわ!」

ビイィィーン
「……今朝の新聞を読んだか?」
「ライトセーバーの電池に不具合! 全品リコールだぞ!」
「な、何ーッ!?」

追忍は思わずライトセーバーを落としてしまった。
そして、超高温の光刀を、踏んづけてしまった。

じゅ~
「ぐはーーーッ!」
「ふふふ。でまかせに引っ掛かったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


質素な贅沢

2009年07月27日 19時02分00秒 | B地点 おかか

 

 

「ちょっと日も出てきたな」
「雨上がりはいいなあ」
「草も綺麗に洗われたし」
「空気も澄んだし」
「最高だなあ」
「……が、何か足りない」
「そうだ。アレだ。アレが足りないんだ」
「お~い! ちょっと降りて来~い!」
「は~い」
「それっ」
「よいしょっと」
「先生、雨が止んで良かったですねえ」

「うむ」
「すがすがしい夕方になりましたねえ」

「うむ」
「……あれっ? 先生?」
「僕に何か用事があるんでしょ?」
「用はもう済んだ」
「えっ? どういうことですか?」
「……ふふ。まあ、いいじゃないか」
「?」
「……変な先生」
「ま、いいか」
おかか先生はただ、おむさんに会いたかっただけなのだ。
……いや、単に「会いたい」というのとは、ちょっと違う。
いつもの場所に、いつものように、おむさんが居る ―― その光景を、先生は望んだのだった。
雨上がりの爽やかなひとときを完璧なものにしたいという、おかか先生の贅沢だったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


円高で、え~んだか!

2009年07月27日 18時30分00秒 | B地点 おむ

 

 

投資の闘志シリーズ その07



おむさんは悩んでいた。
もちろん、円高のせいである。

「困ったなあ……」
「1ドル90円台でもきついのに、80円台なんて……」
「そうだ、おかか先生に相談してみよう!」
「なにしろ先生は、『金融界の闇の帝王』と呼ばれてるそうだからなあ」
「え? 円高をなんとかしてくれ?」
「お願いします。どうか先生のお力で」
「……うむ。昨今の円高については、私も深く憂慮しているよ」
「よし、私に任せろ!」
がばっ
「ちょっくらオバマに電話してくるっ」
「おお! 『金融界の闇の帝王』が、遂に立ち上がった!」
「それにしても、オバマ大統領と知り合いとは……。すごいなあ……」
やがて、先生が帰ってきた。
「どうでした、首尾は?」
「うむ。大統領と話がついたよ」
「どひゃ~! さすが!」
「円高も今日で終わりだ」
「やったあ~!!」
「明日からはドル安になるぞ」
「……え?」
「え~と……」
「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


RAWで撮らないブルーな気分

2009年07月25日 18時22分00秒 | B地点 おかか

 




オムイ外伝シリーズ 第四部(奇想天外篇) 第21話



追忍は油断していた。
その虚に乗じて、
オムイが先手を打った!
ザザッ
しゅたっ

「うわッ? オ、オムイかッ!?」
「追忍め! 秘技を見せてやるぞ!」
「な、何ッ?」
「ふっふっふ……恐ろしい精神攻撃だぞ」
「秘技ッ!」
「ホワイトバランスうっかり間違いッ!」
ばば~ん
「……こ、これは一体!?」
「世界がブルーに!?」
「ホワイトバランスの設定を間違えると、こうなるのさ!」

にやり
「……なんだか頭が重い」
「き、気分までブルーになってきた……!」
「憂鬱だ……」
「不安だ……」
「ああ……苦しい……」
「うううッ」
「ぐはッ」
「あああーーーッ!」
ガクッ

 

 

 




※デジカメの設定ミスのため、この日の写真の殆どがブルーになってしまいました。
このエントリの前半の写真は、無理矢理に補正をしたものです。
―― そんな状況をも武器として利用してしまう、オムイのしたたかさ。さすがです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


猿も木から落ちない

2009年07月24日 17時00分00秒 | G地点 その他




オムイ外伝シリーズ 第三部(武芸帳篇) 第32話




「お呼びですか」
「うむ。オムイ打倒の秘策を、おぬしに授ける」
「近う寄れい」

「はッ」
「よいか! 木の上に隠れて、オムイを頭上から襲うのじゃ!」

「ははッ!」
「さっそく修行せい」

「承知しました」
「では、この木で」
「うむ。まずは飛び乗ってみせい」
しゅたっ
すっ
「そうじゃ。そのように身を潜めるのじゃ」
「では次に、飛び降ります!」
「やれッ!」
「ははーッ!」
「!」

ぴたっ
「どうした? 怖じ気づいたかーッ!?」
「は、挟まってしまいました」
「身動きできません」
ずるっ
「そ、それでも忍者か……」

 



 

 

ブレボケおまけ写真 その1
同 その2