続報

2009年07月21日 07時01分00秒 | G地点 その他

 

 

「生まれて初めてニンゲンに」というエントリで紹介した、この仔猫。ここでは仮にHTと呼んでおこう。
HTは、このフェンスの奥の茂みの中で、五日間ほど、鳴き続けていたという。

母親はおそらく、この猫。

この母親自身も、まだまだ子供である。(サクラの子だそうだ。私には個体同定ができないけれども、「魔法の石」に登場したキジトラ二匹の内の一匹かもしれない。)

この母親は、フェンスの奥(一般人が立ち入ることのできない或る敷地の中)でHTを産み、育てたらしい。まだ乳房が張っている。

が、HTが乳離れするかしないかの時期に、育児放棄したらしい。(実際、私が観察した限りでは、HTを完全に無視していた。)
HTは、かすれた声で鳴きながら、このように姿を見せるが、
ニンゲンが近付くと、フェンスの奥に引っ込んで逃げてしまう。生まれ付きの野良であるから、無理もない。

しかも、「ママのおっぱい」が恋しいらしく、「ニンゲンがくれる餌」には余り興味を示さない。

ニンゲンを恐れる猫に対しては、給餌も困難であるし、獣医師に連れていくこともできない。いわゆる「飼い主募集」をするにしても、まず当の猫を捕えることができなければ、話にならない。

以上のような事情のため、このHTが生き延びられるかどうかについては、ボランティアさんは懐疑的であった……。

こういう場合、一般に、もし捕獲するとすれば、捕獲器を使うか、ネットを使って強制捕獲するか、どちらかである。

しかしこの朝私は、小一時間かけてHTの警戒心をやわらげ、遂にこうしてダッコすることに成功した。(先のエントリに「生まれて初めてニンゲンに」というタイトルをつけた所以である。)

仔猫であるから、腹部はぷっくりと膨らんでいるが、背中のあたりに触れてみると、「骨と皮だけ」に痩せているのが判った。

この時点では、ボランティアさんは、HTをこのまま地域猫として遇するか、或いは自宅に連れ帰るか、決しかねていた。

―― 以上は補遺。そして、以下が、続報である。

結局、HTは、ボランティアさんの家に連れて行かれて、飼い猫となった。

今日(07月25日)聞いたところでは、元気に過ごしているそうである。