光彩の彼岸

2009年07月08日 18時32分00秒 | B地点 おむ

 

 

霧のような雨になった
僕は、橋の下へと急いだ
ふう、やれやれ
……幼い頃から、時々考えることがある
それは、天気の「境目」だ
例えば ―― 東京が晴れで大阪が雨なら、中間のどこかに「境目」がある筈だ
その境目にいたら、どうだろう? ちょうどその境目に立ったら、どうだろう?
右半身は雨でずぶぬれ、左半身はお日様ポカポカ?
  ―― そんなことを、よく考えた
ひとしきり降った後、雨は上がった
空が明るくなってきた
そして ―― 「向こう岸だけ晴れ」になった
「境目」だったのか、それとも、高貴な世界への扉でも開いたのか……
すぐに日が暮れて、光は闇と溶け合ってしまった