甲虫の膠柱

2009年07月23日 19時04分00秒 | B地点 おむ

 


作者は時々、野良猫を緊急保護することがあります。が、この日はなんと、カブトムシを保護したのでした。というわけで ――

オムイ外伝シリーズ 第四部(奇想天外篇) 第20話



幕府の秘密を握って、公儀隠密の組織から抜け、諸国をさすらう、オムイである。

そんなオムイの息の根を止めるべく、幕府が今回送り込んだ刺客=追忍は、カブトムシであった。

刺客としてカブトムシが優れている点は、猫に比べれば体躯が極めて小さいということである。

一般に闘いにおいては、体が小さいことは不利である。しかしカブトムシは、体の小ささを逆に利用し、ゲリラ的な戦術を巧みに駆使することにより、殺しのプロとして名を馳せていた。

「ふははは!」
「誰も倒せなかったオムイを、今日こそ俺が殺るぜ!」

「奴の好きなリュックの中に忍び込んで、奴が油断したところを襲うのだ! ふははは!」

のそのそ

こうして、戦慄すべき刺客カブトムシは、オムイがこよなく愛するリュックの中に、身を潜めたのだった……。
しかしオムイは、
その並外れた聴覚で、カブトムシの動きを察知していたのである。

ぴくっ
「そこだッ!」

ばっ
ずん

ぐしゃっ
「ぐはあーーーッ」
ガクッ


にほんブログ村 野良猫

―― というお話を作ろうとしたのですが、あまりにもクリック投票が少ないので、ヤル気がなくなりました。ですから、このお話は掲載しません。(してるじゃん。)