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* 淋しいあなたに捧ぐ * |
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カメラの若造の膝に乗ってみた |
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温かく、柔らかいが、しかし、なぜか心は満たされない |
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ふと、リュックが目についた |
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おむの奴がいつも乗っているリュック…… |
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奴の香りがする |
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だが、奴の温もりはなく、リュックは冷たい |
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私はやがて、リュックから降りてしまった |
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心が満たされない理由は、何なのだろう |
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結局、淋しいからなのか |
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やがて、奴が来た |
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奴は当然のように、リュックに乗った |
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丸くて大きい、奴の背中が、よく見える |
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奴の背中を見て、私はようやく、安らぎを感じたのだ |
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そんな日もある…… |
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