「生まれて初めてニンゲンに」というエントリで紹介した、この仔猫。ここでは仮にHTと呼んでおこう。 | |
HTは、このフェンスの奥の茂みの中で、五日間ほど、鳴き続けていたという。 | |
母親はおそらく、この猫。 | |
この母親自身も、まだまだ子供である。(サクラの子だそうだ。私には個体同定ができないけれども、「魔法の石」に登場したキジトラ二匹の内の一匹かもしれない。) | |
この母親は、フェンスの奥(一般人が立ち入ることのできない或る敷地の中)でHTを産み、育てたらしい。まだ乳房が張っている。 が、HTが乳離れするかしないかの時期に、育児放棄したらしい。(実際、私が観察した限りでは、HTを完全に無視していた。) | |
HTは、かすれた声で鳴きながら、このように姿を見せるが、 | |
ニンゲンが近付くと、フェンスの奥に引っ込んで逃げてしまう。生まれ付きの野良であるから、無理もない。 しかも、「ママのおっぱい」が恋しいらしく、「ニンゲンがくれる餌」には余り興味を示さない。 ニンゲンを恐れる猫に対しては、給餌も困難であるし、獣医師に連れていくこともできない。いわゆる「飼い主募集」をするにしても、まず当の猫を捕えることができなければ、話にならない。 以上のような事情のため、このHTが生き延びられるかどうかについては、ボランティアさんは懐疑的であった……。 | |
こういう場合、一般に、もし捕獲するとすれば、捕獲器を使うか、ネットを使って強制捕獲するか、どちらかである。 しかしこの朝私は、小一時間かけてHTの警戒心をやわらげ、遂にこうしてダッコすることに成功した。(先のエントリに「生まれて初めてニンゲンに」というタイトルをつけた所以である。) 仔猫であるから、腹部はぷっくりと膨らんでいるが、背中のあたりに触れてみると、「骨と皮だけ」に痩せているのが判った。 この時点では、ボランティアさんは、HTをこのまま地域猫として遇するか、或いは自宅に連れ帰るか、決しかねていた。 | |
―― 以上は補遺。そして、以下が、続報である。 | |
うまく確保できてよかった。
しかし、のら猫世界で育児放棄が行われるというのは
驚きです。
きょうだいはいなかったのかしら。
ここまで育ったのがこの子だけだったのかしら。
ニンゲンの愛情によって、大切な命がまた一つ救われたのですね。
でも、カメラのお兄さんて凄いですね
生粋のノラなんて、絶対抱っこは無理だと
思っていました
よかった(^^)
ありがとう。