会長 おむ耕作

 

	あれから三十年。 会長、おむ耕作である。
	引退を決意した彼は、後継者選びに悩んでいた。 （←ちなみに会長のイスは豪華クッション付）
	「やはり、あなたしかいない。ぜひ会長のイスに！」 「折角だが、経営は好きじゃない」
	「一生、現場で働きたいんだ」 「そうですか……」
	会長のイスは、余儀なく暫時空席となった。
	その時、隕石が！ ひゅるるる～
	会長のイスを直撃した。 ちゅど～ん
	「いやー、危なかった。空席で良かったですねえ」 「まさにオチだな」

 

 

 

 

 

 

実際は隕石ではなく、飛行機雲でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり乗られた

 

	「おむさん、ほら、あの時の！　奇跡のような桜の海の写真だよ」
	「あれをＴシャツにしたのさ。どうしても自分で欲しくてね。無理して買ったんだ」
	「どれどれ、見せて！」 「うん、じっくり見ておくれよ」
	「おー、いいね！」 「だろ？」
	すっとん 「あああっ、おむさ～ん……」
	「肌触りもいいね」 「いや、あの、その……」
	「カメラのお兄さん、どうもありがとう」 「どういたしまして、あ、いや、そうじゃなくて……」
	「じゃ、おやすみ♪」 「……おやすみなさい（泣）」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五匹と一人

 

	いや、私のことはどうでもいい。
	五匹居た。とりあえず個体同定のため記号を付す。 Ｂはあの時の仔猫だと思いたいが……どうも模様が異なるようだ。
	Ｄはあの時の母（？）猫であろう。 Ｅは眼を患っているようだが……？
	Ｃは乳房が張っているようにも見える。Ｅの母親だろうか？
	約15分後。 まだ居た。
	Ａの顔の模様（白い線）が素晴らしい。