刹那の愉悦

2008年06月18日 18時10分00秒 | B地点 おむ

 

 

「あ~あ 毎日さえない天気だな~」 

  「梅雨だからなあ しょうがないよ」 
  「何か楽しいことありませんかね~」 
  「まあ ないな」

「そうすか~」
  「ねえねえ おむさん」

「ん?」 
  「これ引っ張ってごらん 楽しいことがあるよ」

「えっ? これを? 引っ張るの?」 
  ぐいっ 
  「……何も起こらないじゃん」 
  「あ~あ カメラのお兄さんにだまされた~」 
 

「いや あながち そうでもないぞ」

「えっ?」 

  「引っ張る瞬間は、ワクワクしたろ?」

「そ そりゃそうですけど」

 

「楽しめてよかったじゃないか」

「ええ~? 納得できない~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


微笑しているようにすら

2008年06月18日 17時58分00秒 | N地点

 

  あの猫が、あの場所にいる。
  あの白い体に、あの黒い尾。 
 

そして、あの顔……!

デジタルズームをかけたので荒い絵だが、
まぎれもなく、あの猫である。

あれから二ヶ月余り経ったが、息災でいるようだ。

心なしか、その面持ちは、
微笑しているようにすら見えるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


待ち合わせ

2008年06月18日 17時23分00秒 | B地点 おむ

 

  「おかか先生 遅いなあ」 
  「何かあったのかなあ 心配だなあ」 
 

「猫さん こんにちワン どうしたの」

「あ いつかの センスのいい犬さんだ」 

  「あのね 待ち合わせの相手が来ないんだよ」 
 

「うーん ポイントは『北』だと思うんだワン」

「えっ? 北?」 

  「北のほうから来るってことかな?」
  「やあ 待たせたな すまん すっかり遅れちまって」 

 

「キターッ!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


希望

2008年06月18日 17時05分00秒 | B地点 おむ

 

  小さな希望 探してる 
  おや見つけたぞ そこにある 
  逃がしはしない 捕まえろ 
  小さな希望 手の中で 
  すぐに大きく ふくらんで 
  かかえきれない ほどになる 
  そしたら空に 投げ上げる 

空いっぱいに 広がるさ