おっ お前は
久し振りだな
相変わらずの 寄り目ちゃんだ
そこにお前が居るので おかかがこっちに来られないぞ（笑）
おかかは私を恐れないが 寄り目ちゃんを恐れている
寄り目ちゃんはおかかを恐れないが 私を恐れている
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おかか先生に謝ろうと思って 僕は待っていたんだ |
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そして先生が来た |
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「先生 ご、ごめんなさい、あの、その……」 |
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「ん～？ 何のことだい？ おっ この草は香ばしいよ」 |
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先生はきっと 忘れたふりをしてくれたんだ |
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色んな気持が急に込み上げてきて 僕は泣きそうになった |
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泣き顔を見られたくなかったので 水を飲みに行くことにした |
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涙がぽとぽと落ちたので 水はちょっぴり しょっぱかった |
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きょう僕は おかか先生に食って掛かった |
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くだらない事にひどく腹を立てた僕は 先生をすっかり怒らせちまった いや むしろ 悲しませただろうな |
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ちぇっ わかってるんだ 悪いのは僕だってこと |
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だけど いくら理屈で反省しても いらだちが おさまらない 自分自身に腹を立てているのかな |
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ちくしょうめ 「バカヤローッ！」とでも 叫んでみようか？ |
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……ああ ぼたん桜の花びらよ 僕も お前たちと同じさ もう ぐったり 疲れちゃったよ |
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しっとりと湿った花びらに埋もれて 真っ暗な中で 何も考えず 静かに 静かに 朽ち果ててしまいたい |
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……明日は朝一番に おかか先生に謝ろう |
チャイコフスキーの交響曲第１番を聴いた
その直後この猫に出会った
測光枠を中央部スポットに切り換えて撮影すると
猫の足元が雪のように白く写った まさに「冬の日の幻想」だ