1年生が生活科の学習でアサガオを育てています。アサガオの種を観察し5月の連休明けに自分の植木鉢にその種をまきました。1週間もすると次々に発芽し、子どもたちは大喜びでした。観察しているところをたまたま通りかかると、自分のアサガオがどれだけ育ったかを私にも一生懸命に教えてくれました。
1年生の教室には子どもたちがアサガオの双葉を観察してかいたカードが掲示されていました。1つ1つのカードを見ていて、何度も感心してうなってしまいました。観察した双葉を描くのもけっして簡単なことではありません。それにしても、しっかりとした線でよく描けていました。また、どの子のカードにも絵だけでなく気付いたことが言葉で書かれていました。国語でひらがなを学習している最中ですから、短い一言であっても簡単なことではないはずです。子どもたちの頑張りが伝わってきます。さらに、感心したのは観察の視点でした。いくつか紹介します。
上の1枚、難しい斜め上から見た葉の特徴をとてもよく描いています。色や形、手ざわりまで観察して書いてありました。
上のカードにもびっくりです。茎という言葉を知っているのですね。そもそも葉に注目するだけでなく、茎に視点が向いたことも素晴らしいと思いました。大きな2枚の葉をこんなにも細い茎が支えていることに驚いたのでしょう。
上の観察カードにもびっくりです。言葉で伝える際、誰もが分かる想像できる言葉を用いることが大切です。葉の形は、単純に丸や三角とはいきません。先ほどの子はハートと書いていましたが、この子はちょうちょに似てると記しています。なるほど!と思いませんか。さらに驚きは、なんと葉の裏側を観察したことです。裏は緑と書いてありますから、表よりも色が少し濃いと違いに気付いたのかもしれません。
上のカードも葉の他に茎に注目していました。茎という言葉を知らなくて当然ですが、下という言葉で十分に伝わります。この子の視点の素晴らしいのは、もう1つ、においです。たしかに植物によっては薫りを放つものもあります。五感を使って観察していますね。素晴らしいです。
これもまた感心させられたカードでした。わずか2、3センチの葉をよく見ていることが分かります。葉はよく見ると線、筋があることが分かります。葉脈と言われますが、これを絵で記録している子も多くて驚きましたが、上のカードにはそれを言葉で、しかも色についても記録していました。
3年からの理科の学習で観察を正式に教わって視点も学んでいきますが、1年生の今の時点でこれほどまで子どもたち自身の気付きや力で表現できていることに感動してしまいました。みんなが共有できるよう掲示されているので、子どもたちは友達のカードのよいところをまねしながら観察する力を伸ばしていくことでしょう。アサガオの生長とともに1年生のこれからの成長が楽しみです。
【学校長:菅原】