窒息に注意しましょう
来週の2月3日は、節分です。
節分と言えば、豆まきですね。
1年の無病息災を願って豆まきを行いますが、思わぬトラブルを招くことがあります。
厚生労働省の調査によると、平成26年から令和元年までの6年間に、食品を誤嚥して窒息したことにより、14歳以下の子どもが80名死亡してしまいました。そのうち、5歳以下が73名で9割を占めていました。
特に注意が必要なのは、奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分でない子どもが豆やナッツ類を食べると、喉や気管に詰まらせて窒息してしまったり、肺炎を起こしたりするリスクがあることです。
窒息・誤嚥事故防止のため、以下のことに注意しましょう。
1.豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせない
喉頭や気管に詰まると窒息しやすく、大変危険です。小さく砕いた場合でも、気管に入り込んでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります。
パンやクッキーやケーキにもくるみ、アーモンド、ピーナッツ等のナッツ類が入っていることもあります。周囲の方々にも危険性を伝え、みんなで気を付けていきましょう。
2.ミニトマトやブドウ等の球状の食品を丸ごと食べさせないようにしましょう
乳幼児には、4等分にする、調理して軟らかくするなどして、よく噛んで食べさせるようにしましょう。
【窒息しやすい食品の特徴】
※口に入れる全ての物に窒息の危険性はありますが、特に注意が必要な食品例
滑らかでつるつるとしたもの:枝豆、ナッツ、ゼリー
形が丸いもの:プチトマト、ブドウ、うずらの卵、さくらんぼ、飴、ラムネ
弾力性のあるもの:もち、白玉団子
硬いもの:ナッツ、かたまりの肉、えび、イカ
4㎝よりも小さいものは、乳幼児の口に入りやすく、飲み込んでしまう危険性があります。
目安として、トイレットペーパーの芯を通る大きさのものは危険です。
3.食べている時は、姿勢を良くし、食べることに集中させましょう
物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って吸い込み、窒息・誤嚥するリスクがあります。
【安全に食べるために注意したい行動】
①仰臥位(横になった状態)、歩きながら、遊びながら食べる
②口に食べ物が入ったままでの会話
③テレビを見ながら食べる等の”ながら食べ”
④食事中に驚かす
⑤騒がしい環境での食事
4.節分の豆まきは個包装されたものを使用するなど工夫しましょう
子どもが拾って口に入れないように、後片付けを徹底しましょう。
◆このような場合は、すぐに救急車を呼びましょう!◆
子どもが何かを口に入れた直後に、
▢苦しそうな呼吸をしている ▢喉を押さえる、口に指を入れる
▢顔色が蒼白となっている ▢声が出ない ▢けいれん
▢ぐったりして、呼びかけても反応が薄い
◆このような場合は、すぐに受診しましょう!◆
子どもが何かを口に入れた直後に、
▢突然の咳込み、咳の出現 ▢声がかすれている
▢喘鳴が出る(ゼーゼー、ヒューヒューした呼吸の音)
※上記の場合でも、救急車を要請しても問題ないです。
◆窒息時の応急措置◆
すぐに救急要請しましょう。
乳児の場合は、
1.背中を叩く(背部叩打法)
2.胸部を圧迫する(胸部突き上げ法) があり、1と2の対処法を交互に繰り返します。
1歳児以上の場合は、
3.腹部突き上げ法(ハイムリック法) があり、1もしくは、3をどちらか行い、効果がない場合は、両方行います。
詳しくは、東京消防庁の動画を参照してください。
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/elib/video/oukyuukyuugo/tissoku.html