面河山岳博物館へようこそ!

石鎚山系と久万高原の自然、博物館の活動などを紹介するブログ

特別講演会「害虫100万匹を飼育する仕事の話」(8月9日)の様子

2018-08-15 12:38:15 | 展示・イベント
8月9日に特別展関連イベント、特別講演会を実施しましたので、その様子をご報告します。




参加者80名、たくさんの方にご聴講いただくことができました。

アース製薬㈱での害虫飼育の仕事の様子や害虫の生態について、100枚を超すスライドで紹介され、参加者の皆さんは興味津々でした。

兵庫県赤穂市にある研究所の害虫飼育施設は、基本的に一般公開されていないため、今回紹介いただいた飼育の様子写真やノウハウは普通、見たり聞いたりできない内容。



また、飼育しているから分かる、ゴキブリやハエ、カなどの生態には驚きっぱなし。

・ゴキブリはバックが苦手なので後ろからではなく前から殺虫剤をかけたらよい

・ゴキブリは脚先の爪の間に吸盤状のパッドがあり、それでガラスに張り付く

・ヒトスジシマカは1950年代までは日本の分布北限が北関東だったが、現在は東北地方まで含まれている

・アカイエカは成虫越冬、ヒトスジシマカは卵越冬

などなど、とても興味深い話が実際の写真で解説され、とにかく分かりやすかったです。




講演後には有吉さん(写真右端)への質問とサインのお願いで長蛇の列ができ、

「将来はそちらの研究所で働きたいです!」という高校生まででてきました。

害虫飼育というと決していいイメージをもたれませんが、それを突き詰め、分かりやすく説明する工夫をすれば、たくさんの人をワクワクさせることができるんです。

博物館の展示手法にもつながる、とてもいい講演会でした。

最新の画像もっと見る