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石鎚山系と久万高原の自然、博物館の活動などを紹介するブログ

特別展「家の中のきらわれ生物~天井裏と床下の百鬼夜行~」案内その8 家の守り神?アオダイショウ

2018-08-23 10:53:29 | 展示・イベント
特別展「家の中のきらわれ生物~天井裏と床下の百鬼夜行~」開展中です!

田んぼや野山で見るヘビは、あ!ヘビだ!かっこいい!って感動します。

でも、家やお店の中で見た時はギャーってなるんですよね。

ゴキブリにも同じような感覚があります。

たぶん自分(私)のテリトリー(家の中)に入ってきた異物に対する防衛反応ではないかな?と思っていますが、実際のところは。

みなさんはどうです?共感していただけます?


アオダイショウは体長2mを超すこともある大型のヘビで、九州から北海道までの日本中に普通に見られる種類です。



これは久万高原町菅生(すごう)の水田地帯で捕まえたアオダイショウで、頭部を踏みつけて尻尾を引っ張り上げると、私の身長(173㎝)より30cm以上は長かった、という2m超えの大型個体。


主に田んぼや畑の周囲にすみ、カエルやネズミなどを食べています。

石垣の隙間や擁壁の水抜き穴を隠れ家としてよく利用しますので、春から初夏にかけては道端や壁で日向ぼっこしている個体をよく見ます。

道路を渡っていることも多いので、車で踏みつぶさないように注意しないといけません。




この写真のように、古い家の屋根裏や物置に棲みつくことがあり、家ネズミを食べてくれるので「家の守り神」として大切にされていた時代もあったようです。

現代はそれほど寛容にヘビの存在を認めてくれそうにないですが、久万高原町のような山間部では古い家にやはり今でもよくいるようです。

木のぼりが得意で、木の上の鳥の巣を襲うこともあります。



ヘビの腹部に並んだ腹板は地面をひっかけることができる構造をしていますが、アオダイショウはその端っこが角ばっているのが大きな特徴。

これでよりしっかりと体を確保しながら高い所に登っていくことができます。

天井裏に登ることができるのもこの構造のおかげです。

つまり、他のヘビが利用できない高所の獲物もエサにするため、結果的により人の暮らしに寄りそうようになったと考えられます。
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夏の特別展期間中に自由に触れ合えるカブトムシ・クワガタムシコーナーで死んでしまった虫たちのその後

2018-08-21 11:07:00 | 撮影
自由に触れ合えると書きましたが、実際は子供たちが入れ代わり立ち代わり「いろいまくっている」というのが正しい状況です。

「ケンカはさせないように!」と張り紙をしていますが、目の前にたくさんのカブトムシ・クワガタムシがいる状況では、子供たちには酷な警告です。

触るのに慣れた子からだんだん扱いが激しくなってきます。

カブトとクワガタを向い合せて戦わせる子、カブトの上にカブトを乗せる子、飛行機に見立ててぶ~んとロビーを走る子、いろいろです。
(もちろん、丁寧に触る子もいます)

そんなことを経て、7月中旬ごろに飼い始めたカブトムシもついには倒れます。

いろわれ続けたので死ぬのか、寿命で死ぬのか、実際のところはよく分かりません。

50頭ほどでスタートして、最初の1週間で10頭、次の1週間で10頭、ぐらいのペースで死にますが、その後はなかなか死ななくなります。

というより最初から元気なやつが長生きしている印象です。



死んでしまったカブトムシやクワガタムシは当館では乾燥させて教材として使います。



これは3日間乾燥機にかけたもの。


これを乾燥剤を効かせて保存しておきます。いずれ昆虫の体の構造を知るための講座で使うためです。




昆虫教室「むしのからだ」

乾燥させたカブトムシをバラバラにして、昆虫の体の基本構造を学習するという当館オリジナルのイベントをたまに実施しています。

乾燥したままではバラバラにしにくいので、少し水で戻してから使います。まさに乾物とおなじ。

タッパに虫を並べ、上に濡れたティッシュをかぶせてレンジで20秒ほどチンします。

こうすると関節が程よく柔らかくなります。

何回か小分けにチンして、扱いやすい硬さになったら教材として使います。

カブトムシって頭・腹・胸の3つの部分に分けるのも、とても難しいんです!


死んでしまったカブトムシもこのようにすると、小学生でも中学生でも大人でも新しい発見を産みだせる、とてもいい教材になります。

みなさんのお家でも試してみて下さい。
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やっぱり子供はカブトムシが一番か・・・

2018-08-19 18:08:11 | 展示・イベント
特別展「家の中のきらわれ生物~天井裏と床下の百鬼夜行~」開展中です!

特別展期間中は受付前に生きたカブトムシとクワガタムシを木箱に入れて展示しています。

しかも自由に触れるようにしています。

幼児から小学校低学年までは、ここでの滞在時間がとにかく長い!

お父さんお母さんは特別展会場に行きたいので、

あとでまたカブトムシさん触ろうねー ⇒ いや!まだここにおる! ⇒ あとで必ず戻るから ⇒ いやじゃー

という押し問答が繰り広げられています。

毎年、あの手この手で様々なテーマの特別展を企画しますが、この年齢層にとってはカブトムシとクワガタムシが頂点なんですよね。




こうやって、自然と知らない子供同士が友達になっていく様子も特別展期間中の風物詩。

カブト・クワガタはへとへとですが。



今日は300人を超える入館者で賑わいました。

夕方、いつもの倍近い昆虫ゼリーを木箱に入れて、彼らをねぎらいつつ、明日の休み(休館日)明けにあんまり死んでませんように!と祈るのです。
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特別講演会「家の中のおじゃまむし~あなたの知らない小さな同居人~」の報告

2018-08-18 23:09:57 | 展示・イベント
本日(8月18日)、特別講演会「家の中のおじゃまむし~あなたの知らない小さな同居人~」が無事終了しました。

参加者42名、小学生からご高齢者の方まで幅広い年齢層に参加いただきました。

ご講演下さった酒井先生、まことにありがとうございました。




家の中に出てくる昆虫(おじゃまむし)について、とにかくたくさんの種類を解説いただきました。

カツオブシムシやシバンムシ、ゴキブリ、ノミ、シラミは当然、話のメインでしたが、スーパーで買った野菜に紛れているかもしれないアブラムシやアブの幼虫、野外から持ち込んだ植木鉢やプランターから発生するクロバネキノコバエなど、マイナーな「おじゃまむし」まで、本当に隅から隅まで紹介された、という感じでした。



家の中には湿った食べ物(生もの)を食害する昆虫よりも圧倒的に、乾燥した食品及び木材を食害する昆虫の方が多い、という話がありました。

こういった乾物の害虫はいかに水分を得るかが、生き残る上で最も重要な課題となります。

人は当然、乾物が湿気ないよう、より乾燥させて保存しますので、現場で水そのものを手に入れるのは難しい。

そこでこういった害虫は体内に脂肪分を蓄えておき、これを燃焼させてエネルギーをつくりだす際に発生する水分(代謝水)を利用しているそうです。

脂肪はたんぱく質を燃やすより多くの水ができます(2倍近い)。

元々そのような能力を持っていた種がより家屋内に適応していったのだと考えられます。

このように、なぜ彼らが家の中に入ってくるか、について「共生」と「寄生」をキーワードに詳しくお話いただきました。

まとめとして、以下の内容が印象的でした。

「家の中で見つかるいろいろな昆虫や節足動物についての正しい知識をもって。何が出ようとも決してうろたえることなく、是々非々で対処できるようになろう.場合によってはこれらの盗食寄生者や居候達と共生しうる度量をもちたい.」

正しく知って正しく怖がり正しく防ぐ、これが重要。

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特別展関連イベント、特別講演会「家の中のおじゃまむし~あなたの知らない小さな同居人~」のお知らせ

2018-08-18 13:13:08 | 展示・イベント
特別講演会のご案内です。

今回は家の中にでてくる小さな害虫がテーマです。







題して「家の中のおじゃまむし~あなたの知らない小さな同居人~」です。

 日時:8月18日(土)13~14時半

 場所:久万高原町産業文化会館・研修室(愛媛県上浮穴郡久万高原町久万188)

 参加費:無料



元愛媛大学ミュージアム教授で、微小甲虫やシバンムシの分類がご専門の酒井雅博先生に約90分ほどご講演いただきます。


先生は衛生害虫にも造詣が深く、ご著書に「わが家の虫図鑑」があります。

これは分かりやすく家の中に出てくる虫を解説してくれる読み物的図鑑で、今回の特別展準備ではバイブルのような存在でした。


ご専門のシバンムシに始まり、カツオブシムシやチャタテムシなどの食品害虫や貯穀害虫など、家で悪さをする昆虫の本当の暮らし・姿を知ることができます。




昨年の当館イベントで微小昆虫について解説をする酒井先生です。

優しい語り口でマニアックでふか~い話が飛び出します!

お楽しみに!

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