面河山岳博物館へようこそ!

石鎚山系と久万高原の自然、博物館の活動などを紹介するブログ

今回の特別展で一番人気のカメムシ

2012-08-29 22:36:47 | 展示・イベント

ポスターで「日本で一番ラブリーなカメムシ」という謳い文句で紹介したカメムシ。

それがエサキモンキツノカメムシです。

来館者の方に、「この名前、どこで切って呼んだらいいんですか?」と聞かれました。

正解はエサキ・モンキ・ツノカメムシ。

ツノカメムシというグループの、

黄色い紋がある種(紋黄=モンキ)モンキツノカメムシのごく近縁種で、

有名な昆虫学者である江崎(エサキ)先生に献名されたのが本種です。

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このカメムシが「ラブリー」と言われるのは(いや、勝手にこっちがそう言ってるだけなんですが・・・)、背面にハートマークがあるためです。

びっくりするぐらいハートマークなので、これを見たほとんどの方が「ほんまや」と。

まさかこれほどまでにハートマークとは!と感動。

輪をかけてこのカメムシを面白くしているのは、写真のように卵保護行動をする点です。

メス成虫は産卵後、卵や幼虫の上にまたがって、アリや寄生バエなどの外敵から我が子を守ります。

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産卵後1週間ほどでふ化。最初の幼虫、1齢幼虫です。

外敵が近づいてくると、体を楯にしたりハネを震わせるなどして退けます。

1回目の脱皮をして2齢幼虫になるまでの10日から2週間、メス親は飲まず食わずで保護を続けます。

表情のない目からは愛情や母性を感じることはできませんが、必死で子孫を残そうする懸命な姿には、なんだか心打たれるものがあります。

保護行動はしていませんが、生きたエサキモンキツノカメムシは博物館ロビーに展示中です!

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ハリサシガメの生態展示

2012-08-27 22:21:52 | 展示・イベント

今回の特別展では生きたカメムシを常時15種以上展示しています。

その中でも特に一風変わった種類を紹介します。

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ハリサシガメ Acanthaspis cincticrus (サシガメ科)

全体が黒色で、背中にクリーム色の模様がある体長1.5㎝ほどのカメムシです。
動きはとても素早く、地表を走り回りながら主に大型のアリを捕食しています。

幼虫もアリを好んで食べますが、驚くべき生態をこのカメムシはもっています。

なんと食べたアリを背中に載せて、生活をしているのです。

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この写真は終齢幼虫の脱皮殻で、持ち主は最初の写真の個体。

背中にかなりの数のアリを背負っているのがよく分かります。

幼虫はアリや砂粒で自分のからだを隠し、仲間の死体に興味を持つなどして近づいてきたアリを素早く捕まえます。

体液を吸い取ったあとの亡骸はまた背中に。
何らかの粘着物質が背中から出ているものと思われます。

展示しているのは関東のカメムシ屋さん(カメムシ愛好家のことを愛を込めてそう呼びます)から送っていただいた東京産の個体。

実はハリサシガメは全国的に数が少なくなっている可能性の高い種で、愛媛県の確実な生息地は面河にしかありません。
が、近年の調査では、その場所での追加個体が得られなくなっています。

幼虫のサイズに合わせた大小さまざまなアリが生息している環境、ハリサシガメが活動しやすい草丈の低い草原、といった生息を可能にするいくつかの条件があると考えられますが、詳しいことはまだまだ分かっていません。

県外では墓場や山道、石垣の上などでも見つかっています。

もし、愛媛県内で発見した!という方がいらっしゃればご一報を。

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大盛況でした。

2012-08-26 23:07:51 | 展示・イベント

会期中にもう1回、日曜日がありますが、その日は夏休み最終日。

今日が最後の盛り上がりかもしれません。

300名近い入館者、すごい熱気でした。

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今更ながら、特別展をご紹介くださっているブログを紹介します。

「面河渓を愛する会」さん★★★

9月は面河渓でエコツアーを行うそうです。

「モンベラーの久万山」さん★★★

こまめに久万高原の観光情報を更新されています。
毎日チェックされたし。

さあ、いよいよ特別展の会期も残すところ6日!

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夏休みの自由研究にどうぞ、「むしのからだ分解標本」

2012-08-25 22:57:45 | 展示・イベント

面河山岳博物館では、毎年、夏休みに昆虫教室「むしのからだ」というタイトルのイベントを開催しています。

カブトムシの死骸をつかって頭部・胸部・腹部の構造を観察するもので、実際に3つのパーツに分解します。

バラバラにした各部は発泡スチロール板の上にボンドで貼り付け、「分解標本」を作成。

小学校低学年で習う昆虫の基本的構造が実物の昆虫で分かりやすく説明できます。

過去には、これを夏休みの宿題として提出した参加者から、「クラスでヒーローになった」という喜びの報告がありました。
(クラスメイトがドン引きしなかったことに一番の感動を覚えましたが)

それほどインパクトがあり、展示物として完成されたもの、と指導する側としては自負があります。

さて、今年の教室(8月19日に開催)では、カメムシをテーマにした特別展をやっていますので、カメムシのからだもいっしょに分解しました。

完成した分解標本は以下。

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夏休みの自由研究がまだの人。
これを参考に、家の近くにいる昆虫、オンブバッタやクマゼミ、ゴキブリなどを使って自作してみてください。

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特別展の様子

2012-08-23 23:14:01 | 展示・イベント

もう見ていただけたでしょうか?

面河山岳博物館の特別展「あなたの知らないカメムシの世界」、会期は残り10日間!

遠くて行けない、あまり行く気がしない、あんな気持ちの悪い虫なんか見に行くかいな、という方々のために展示の様子を写真でお知らせします。

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受付でチケットを切って入場すると、まずロビーにあるのが生きたカメムシとオリジナルカメムシTシャツの展示。

生きたカメムシは常時15種以上を見ることができます。
一番人気は背中にハートマークのあるエサキモンキツノカメムシ。

カメムシTシャツをハンガーから外して受付で「これのLサイズありませんか?」とおっしゃる方がいました。
すみません!現品限りの展示物なんです。
「おいくらですか?」「展示が終わったら売ってください!」なんて申し出も。
それぐらいキャッチーってことです。
イラストデザインを快く受けてくださったMIZU様、本当にありがとうございました。

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展示室の入口です。

伊丹市昆虫館さんから展示協力をいただきました。
美しい白バック写真がこれでもか!というぐらい迫ります。
ここで、きもっ!と言うか、かっこいい!と言うか、分かれ道。

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展示物は標本中心ですが、「アメンボはカメムシの仲間」「生物農薬として害虫を食べてくれるカメムシがいる」など、カメムシトリビアを一箱で一題づつ紹介していますので、分かりやすくて飽きない。
そして疲れない。これ重要です。

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外国産カメムシの展示。

標本の拡大写真で派手な色、むちゃくちゃな形をじっくり観察できるようになっています。

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人気は宝石のように輝く、美しいキンカメムシの仲間。
愛媛大学ミュージアムさんから多数お借りしました。

この前でうっとりとしてしばらく動かない人も。

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ほぼ今回の展示の目玉、そして一番人気と言っても過言ではない「カメムシのにおい体験BOX」です。
手前の男子がにおっているのがそれ。

8種類のカメムシのにおいを体験できます。

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タッパーの表面にカメムシの写真が貼ってあります。

実際ににおいの出てくる胸部腹面、後脚の付け根あたりに穴をあけ、そこからにおいが出てくる仕組み。
もちろん本物のカメムシが入っているわけではなく、カメムシのにおいによく似たものが中に仕込まれています。

写真のクサギカメムシで言うと、「コリアンダーの精油」を使っています。
その他、オオヘリカメムシには「シナモン」、シロモンオオサシガメ(アフリカ産)には「ビタミン剤」という感じ。

8種類を体験してみたい方は博物館までいらしてください!

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カメムシを食べる食文化についての展示。
写真が強烈です。

学芸員が体験したクサギカメムシ食についてのパネルは必見。

右端には切手になったカメムシやカメムシのキーホルダーがあります。
珍しいですよ。

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面河山岳博物館所蔵の愛媛県と石鎚山系を中心としたカメムシ標本の展示。

日本には1,300種を超すカメムシが生息しています。
その多様性の一端を垣間見ることができます。

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カメムシ殺虫剤4種の展示。
それぞれ違うタイプで、用途についてもまとめていますので、カメムシが心底嫌いな方は必見。

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カメムシに関する書籍の展示。
マンガあり、小説あり、写真集あり。

以上、駆け足で展示内容を紹介しました。

写真で見るより実物は何十倍も面白い!
ぜひ、博物館まで遊びに来てください。待ってますよ。

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