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[短歌味体 Ⅲ] 入院詩シリーズ・2.17 No63~No73/114首中

2018年02月28日 | 短歌味体 Ⅲ 入院詩シリーズ

[短歌味体 Ⅲ] 入院詩シリーズ・2.17


63
朝日受け向こう川沿いに
茶色の
建物が静かに立っている


64
わが妻はその建物に
今日の昼
叔父の四十九日に一人向かう

註.叔父は、わたしの母方の兄弟で、最後の一人。昨年末に亡くなった。


65
車が入ってくる
操る人の
表情が車の顔に出ている


66
ストッパーなく車たち
一つ一つ
デコボコおしりに並んでいる

註.六階のわたしの病室から地上前方の駐車場を見て。


67
前、枯草の川から飛び立ち
右、小山の先へ
飛んでゆく白い鳥四羽、遅れて一羽


68
病室(へや)の外にはまだ出れない
ので中を
歩き回っている(リハビリ兼ねて?)


69
こんなにも晴天なのに
ベランダに
出て日差しのシャワーを浴びれない


70
人はみな不可逆性の
時間道(みち)を
折れ曲がりしながら前進する


71
病室(へや)に居て晴天の日浴び
風に触れ
人気(ひとけ)ない川原道を心は歩む


72
人つながりの小社会
の磁場に
ぐいぐいぐいと人は病に倒る


73
123 323 546 332
人知れず
心足踏む謎のリズムがある


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