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詩『言葉の街から』 対話シリーズ 6311-6314

2024年06月08日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



6311
沈黙の海で〈あ〉をつかんだ
その刹那
水が揺れた 少し泡が上って行く



6312
捉えにくい極微の事なので
夢うつつの気分
がゆらゆらしている



6313
上の方 朝日を浴びた言葉の〈あ〉
が下の方を振り返り
自分は同じものかと計量している



6314
複雑なことは 何もない
という風に押され
〈あ〉が言葉を漕ぎ出していく