GAIA所員のひとり言

建築設計事務所の一所員の、建築はもちろん、社会の様々なことについてのひとり言。

知っておきたい日本人、山中伸弥氏!!

2009-10-28 18:40:05 | Weblog

日本人としてぜひ知っておきたい日本人として山中伸弥氏についてご紹介します。

山中伸弥氏は日本が誇る医学者です。
その研究成果として挙げられるのが、「iPS細胞」の確立です。


「iPS細胞」とは、人工多能性幹細胞(じんこうたのうせいかんさいぼう、Induced pluripotent stem cells)といいます。
体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のことです。

iPS細胞は、病気の原因の解明、新しい薬の開発、細胞移植治療などの再生医療に活用できると考えられています☆
細胞とは大きく普通の細胞と幹細胞に分けられます。普通の細胞というのは例えば皮膚の細胞であったり筋肉の細胞です。皮膚の細胞は皮膚の細胞にしか分化しませんし筋肉の細胞は筋肉の細胞にしか分化しません。しかし、幹細胞は環境さえ整えれば体を組織するあらゆる細胞に分化させる事が出来ます。

  「iPS細胞研究センター CiRA」HPより

つまり、難治性疾患の患者の体細胞からiPS細胞を作り、それを神経、心筋、肝臓、膵臓などの患部の細胞に分化させ、その患部の細胞の状態や機能がどのように変化するかを研究することで、今までわからなかった病気の原因が解明できる可能性があるというのです。
また、その細胞を利用すれば、人体ではできないような薬剤の有効性や副作用を評価する検査や毒性のテストが可能になり、新しい薬の開発が大いに進むと期待されています。そして、安全性が確保されたならば、患者由来のiPS細胞から分化誘導した組織や臓器の細胞を移植する細胞移植治療のような再生医療への応用も期待できます。(「iPS細胞研究センター CiRA」HP参照)

ES細胞とiPS細胞の大きな違いは倫理学的問題を解決したことにあると考えられます。
それまでジェームズ・トムソン氏が発表したES細胞の研究が進められていましたが、このES細胞は、受精卵ないし受精卵より発生が進んだ胚盤胞までの段階の初期胚が必要となり、ヒトの場合には、受精卵を材料として用いることで、生命の萌芽を滅失してしまうということから倫理的問題の論争を起こしました。しかし、、iPS細胞は採取に差し支えない体細胞を使って作ることができるので、受精卵を破壊する必要がなくなりました。

これは非常に画期的な発見といえます!!!

また、ES細胞と違って、iPS細胞は患者自身の細胞から作製することができるため、分化した組織や臓器の細胞を移植した場合に拒絶反応が起こらないと考えられます。


iPS細胞は今後さらに活発に研究されていく分野であり、この研究は未来の人類になくてはならない研究に違いありません。


iPS細胞の生みの親、山中伸弥氏。日本人ならぜひ知っておきたい世界に誇れる方です。
ぜひ今後のさらなる活躍に期待したいと思います。

tomo

 

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