シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0295■ガレージの引越し

2007-08-27 | 猫の海外暮らし
「ひぇ~、“治療なしの場合、悪性リンパ腫では 1、2ヶ月で亡くなることが多い”って書いてある~」
とか言いながら、アイツがパソコンをのぞきながらブツブツ言ってるから、そうらしい。
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「なにやってんだ?」
って思いながらも、外のすんげえ音を聞きながら寝ちまったおいら。
起きたら静かになってた。終わったんだろう。

ちょうどトイレもしたかったし、
「出てみるか。」
と思って玄関に行くと、ドアは開けっ放しだった。外はいい天気。ちょっと寝てる間にずい分あったかくなってた。もう昼だもんな。

えっ?こりゃ、ビックリだ。
外に出るといつもとぜんぜん違う。玄関の横のガレージがなくなってるじゃないか!
あんな家みたいなもんが、どっかに行くのか? ってことはおいらたちも引越すのか?

(朝まで確かにこんなもんがあったのに!→)


どうもそうじゃないらしい。
だって大きい子どもがのんびり濡れた服を干してるし、アイツもキッチンでカタカタやってる。引越しのときはみんな大騒ぎで、それどころじゃない。こんなこと絶対にしてないからな。 そうか、ガレージだけがどっか行ったのか!
(←起きたらこんなになってたんだ。隣の二本足が掃除してるし、いったいどうなってんだ?)

夕方になっても、次の日になってもガレージは戻ってこなかった。
隣のシィンの家のあとはガレージの引越し。
ヘンな話だけど、そういうことらしい。
小さい家みたいだったガレージがあったところに乗ってみた。コンクリートがあったかい。まだにおいがする。クルマのにおいと陽のあたらない埃のにおい。

家の中の箱はガレージにあった箱だったのか。引越してく前に家に入れたんだろう。
とにかく、おいらはどこにも行かなくてよさそうだ。よかった、よかった。
(つづく)


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