シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0165■目覚ましネコ

2006-05-30 | 猫の海外暮らし
久しぶりにストーブがついた。「あったかいニャン」と思ってその前で寝てたら、子どもがヒソヒソ。
「ネーコはコタツで丸くなるっていうけど、ピッピはストーブの前で丸くなんないじゃん。」
「デブだからじゃない?これで一番丸いんじゃないか。」
ほっとけよ!
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四つ足のおいらたちが二本足の役に立つと思うか?

連れ合いはいつも文句を言う。
「飯ばっか喰ってないで(ごろごろ寝てばっかいないで、って言うときもある)なにか役に立てよ~」
と。
「キャットフードの箱のモデルとか、なんかやることあるだろう。」
とも言う。
なんのことなのか、おいらにゃさっぱりわかんない。とにかく文句が言いたいらしい。

ここでアイツが言う。
「いーの、いーの、かわいいのが仕事なんだから。ねっ?」
そしてギューっと抱く。苦しいってば。

前にもこの話したことあったよな? ホントにこれを14年もやってんだぜ!それでもおいらたちが飯ばっか喰ってごろごろして、モデルとかもしないんだから、いいかげんわかれよ、
四つ足は二本足の役に立たないって。

別に二本足のためにペットやってんじゃない。二本足がおいらたちを「ペット」って呼ぶからペットになっただけさ。おいらはシロ猫。それだけさ。ホントはペットでもピッピでもないのさ。みんなアイツらが決めたこと。

でも、そんなおいらもちょっとは役に立ってるらしい。
なにをしてるかっていうと、朝、アイツを起こすんだ。アイツらの寝てる部屋の外で「ニャー」と鳴く。アイツが起きてきて、玄関のドアを開ける。おいらとアニキは外へ。アイツは着替えて口に棒を入れてガリガリやる。
それが役に立ってるんだと!

おいらが鳴く時間が、ちょうどアイツが起きたい時間らしいんだ。
「すごーい、ピッピ。どうして時間がわかるの~?」
っていつも聞かれる。そりゃそうさ、キッチンに行ってデカい時計を見てから鳴いてんだから。
な訳ないだろ!

でも、ホントにこうやって役に立ってんのさ。なんでそうなるかはこの次、話すよ。
(つづく)

Vol.0164■ラグビー反対

2006-05-26 | 猫の海外暮らし
最近、まったく平和なおいら。ぜんぜんケンカなんかしてないぜ。アニキはときどき誰かを見つけちゃ追い払ってる。やっぱ、防人ネコだよな。アニキの防人ぶりはこっちから。
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今はまたラグビーシーズンってやつらしい。4人でワイワイ出かけて行ったり、ソファーに並んでテレビで観てたり。話にも、
「ラグビー、ラグビー、ラグビー、ラグビーーー」
っていっぱい出てくる。ずっと前に、「ラグビーばんざいだ!」って言ったけど(そん時の話はこっちで)、
最近はそうでもないんだ。

だって、あいつらがテレビで観てる時間がすっごく長くなってんだ。どれぐらい長いかっていうと、
「おっ、ラグビーだ♪」
とアイツのひざでさんざんコリコリナデナデしてもらって、すっかり気持ちよくてグースカ寝ちゃってから目が覚めても、まだ観てんだぜ!

子どももとっくに寝てるし、連れ合いなんか、
「大人になってから、こんなにテレビ観てたことない。」
とか言いながら観てる。アイツなんか、
「生まれてからこんなにテレビ観てたことない。」
って言いながら観てる。どうなってんだ? 

ナデナデがすんだら、ラグビーには用はない。さっさと庭に出て夜の見回りだ。ところが帰って来て、一声二声鳴いてもアイツらは気がつかない。
「行け~、○×□△!」
だの、
「いいぞ~、%&$#!」
だの、どこに行って、なにがいいのか、さっぱりわかんないことを叫んでる。

もう1回鳴いてみる。
「よしよし。頼むよ~」
だと。おいらも頼みたいよ、
「ドア開けてくれ!」
って。
(サンデッキもね~、昼間はいいけど夜は寒いよ。おいらたちのドアがほしいな~→)

ネコがいいアニキなんか、あいつらが気づくまでジッとドアのところに座ってるだけ。おいらはどんどん鳴くけどね。でも、こうなると鳴いても鳴かなくても同じだ。あ~、困った。
外はけっこう寒いし、雨が降ってくることもあるしね。トイレと見回りがすめば用はないんだ。

「あらやだ、ネコたち外だったのね!忘れてたわ。」
やっとアイツが気づいた時には、腹ペコでノドもカラカラ。
「あ~ら、よーく冷えてるわぁ。」
とアニキを抱いて喜んでる。冷蔵庫から出したビールじゃあるまいし。

「ニャー」
一応、もう1回鳴いておくと、今度は連れ合いが、
「よしよし、鳴く子は育つ、だ。なっ?ピッピ。」
だと。老ネコが育ってどーすんだよー。頼むからドア開けてくれって!
(つづく)

Vol.0163■デアイケイその後

2006-05-23 | 猫の海外暮らし
「ネーコはコタツでぇ~~  ・・・丸焼けだニャン♪」
最近、連れ合いがよく歌ってるんだけど、なんの歌だ?
ホントにヤツは歌が好きだ。連れ合いが作ったアニキの歌はこっちから。
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おいおい、まだまだいっぱい来んぞ。デアイケイってヤツのメール。
(前のデアイケイの話はこっちから)

始めまして。友達になりませんか。
いきなりアイツが、「字、間違ってる!」って言ってんだけど、いいのか?

出会い学校
おー。学校もあんのか。こっちで勉強したらどうだ?子どもも行ってんぞ。

このまま会えないままだと後悔すると思うので
って言われてもね。

私のメールは届いてますか?
うん。

これで最後になってしまいそうです。
それもいいかもよ。
(←メールなんかどーでもいいから、手があるんだったらナデナデしろニャン。冬はいっぱい静電気が起きてホント気持ちワルいんだぜ。あ~、ゴリゴリ)

本当は今夜お会いしてみたいと思ってました。
夜はね、忙しいんだ、おいら。これでも夜行性なんだぜ!

電話もだめかな?
ダメだと思うよ。おいら手がないから。

刺激的な日々を送りませんか?
もう十分刺激的だよ。ガンになって、ニュージーランドにまで来て。

今度遊びませんか?
おいらがニュージーランドにいるって知ってるのか?

ペットお買い上げありがとうございます。
ペットがペット買ってどーすんだよー?
(つづく)

Vol.0162■クークーカーカー 

2006-05-21 | 猫の海外暮らし
この時期のおいらたちは喰ってばっかり。もっと寒くなる前に太っとかなきゃいけない。アニキもお手々まんまで必死で喰ってるぜ。でも自分じゃ喰わないんだ。難しいよな。
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ZZZZZZZZZZZZZZ♪
「うるさいなぁ~」
気持ちよく寝てたのに、アイツの声で目が覚めそ。なんだよ~。

ZZZZZZ・・・
「しかし、すごいイビキだよな。」
今度は連れ合いが言ってる。

ZZZ・・・
「ホント、ネコのくせにねぇ。」

Z?

ネコ?えっ?おいらのこと?
(「人相がワルい」って?ニャン相だろ?せっかく昼寝してたのに、起こすなよな→)

イビキって、あのアニキが寝てるとき、
クークーカーカークークーカーカーやってるアレかぁ?
えっ?おいらもやってた?
ガ――――ン!
そうだったのか!寝てるとつい鼻が鳴るんだよな。

でもさ、最近眠いんだ。冬だからね。しかも、アイツがひざに何かかかて部屋にこもって動かない。
そのひざの上がけっこうあったかくて、ついついグッスリ。落っこちそうになると、アイツが適当に動いて調節してくれるから、小さいとこだけど落っこちない。
くっついてるとこもあったかい。

パソコンのカタカタがうるさかったけど、すぐに爆睡。
起きたときはなんだか、寝汗までかいちゃってて。
あったかいし、よく寝たぜ。
さあて、外でも見回りしてくるか。最近、いつ雨が降るかわかんないから今のうちだ。
(つづく)

Vol.0161■ハレーション・ネコ

2006-05-15 | 猫の海外暮らし
ごめんよ、新しいパソコンが来たんだけど、アイツはその前に座ったきり部屋から出てきやしない。また忙しいんだと。
しょうがないからおいらが行って、ひざに乗って昼寝してた。
それぐらい動かないんだ。
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「やっぱりダメだわ。ハレーション起こしちゃう。」
「白過ぎるんだろうな。」
「そーなのよ。真っ白だからなかなかピントが合わなくて。」
「焦点になるものがないんだよな。」

アイツと連れ合いがブツブツ言ってる。おいらは目をつぶってるけど、ふたりがなにしてんのか、よーくわかってるぜ。だてに13年も一緒に住んでないさ。それにもうすぐ14年!
おいらの写真を撮ってるんだ。

「あっ、動いちゃったぁ。また撮れなかった。」
ホラな。やっぱりそうだ。こんなときはシッポをパタッパタッ。
声には出さないけど、
「あっち行け!」
(←まっ、こういうこと。影はくっきりなんだけどね~)

でも、アイツは、
「やっだぁ~、寝てるくせにシッポだけ起きてるぅ♪」
だと。んなわけ、ないだろ。二本足でもそれくらい、わかれよ。

写真でもアニキは人気がある。
白くないからハレーションが起きない。
トラ模様があるからいつでもピントが合う。
写真が嫌いじゃないからカメラ目線する。
ネコがいいから動かない。
爆睡するからポーズが豊富。

とにかくね、おいらは写真が嫌いなんだってば!

Vol.0160■アニキと出前

2006-05-07 | アニキ物語
ごめんよ、パソコンが壊れたんだと。
今は新しいのが家に来て、ジャーンと机の上に乗ってんぜ。
これでメルマガもブログも再開なんだと。
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「おい、チャッチャがデマエ待ってんぞ。」
と連れ合いが言うと、
「は~い♪」
とアイツがキッチンに飛んでった。

「デマエ?なんだ?」
と思ってたら、アイツがおいらたちのご飯のボールを持ってきたじゃないか!
お手々まんまか?
と思って見てると、アニキは自分で喰いだした。
ふ~ん。

「ほらね、やっぱりテンヤモノがいいんだ。」
と連れ合いがうれしそうに言う。いまだにアニキにお手々まんまなしで喰わせることに燃えてる連れ合いには、どんな理由でもアニキが自分で喰うとうれしいらしい。
けっこう、ひつこいんだ。

アニキがちょっとは自分で喰ってるのには訳がある。

ひとつは、だんだん寒くなってきて、とにかくいおいらたちは腹が減る。もっと寒くなる前にたっぷり太っとかなきゃいけないんだ。二本足は服なんて面倒なものを着るけど、おいらたちは太っておしまい。なっ?簡単だろ? 二本足もやればいいのに。そうしたら洗濯もいらないんだぜ。

もうひとつは、最近のアニキ、カーペットの上でしか喰わないんだ。
カーペットがないキッチンだと肉球が冷たいのかね?
まさかだよな。このまま外を歩き回ってんだからさ。
いつものことだけど、なんでかは知らない。

アニキはカーペットの上でしか喰わない――
それだけのこと。
(お尻があったかいニャン→)

で、アイツらがせっせとテンヤモノをデマエしてる。

「なんで~?なんで~?」
って言いながら。
なんでか知ろうとするのは、あきらめるんだな。